ポール・サイモン、“ソングライター”の仕事にこだわる職人肌ミュージシャン
ポール・サイモンがソニー・ミュージックからリリースした初のコンピレーション・アルバムのタイトルは、『ソングライター』だった。サイモンはこのタイトルそのものを、自らの心にもっとも近い職業として、そして感情というものが薄れつつあるコンテンポラリー・ポップ・ミュージックの世界における1つの重要な領域として、非常に重く受け止めている。
今年4月にリリースした『ソー・ビューティフル・オア・ソー・ホワット』は、サイモンにとってコンコード・ミュージック・グループ移籍後の初プロジェクトであり、彼が45年に渡って続けている“ソングライター”として、ポップ・ミュージックの世界で今なお最高峰に君臨していることを証明する素晴らしい作品に仕上がっている。
レコーディング・アーティストとして大きな成功を収めたサイモンだが、サイモン&ガーファンクルとして1965年に発表した「ザ・サウンド・オブ・サイレンス」で大ブレイクする以前から、彼はソングライターとして長年に渡って多くの作品を生み出してきた。そしてキャロル・キングを始めとする様々なアーティストともにレコーディングを行い、音楽出版社E.B.マークスのもとでザ・サークルのポップ・ヒット「レッド・ラバー・ボール」を共作するなど活躍を続けてきた。
「僕は自分のことを第1に“ソングライター”としてとらえている。そして2番目に“レコード製作者”、3番目に“パフォーマー”と位置づけているんだ。自分のキャリアにとって、その3つはすべて重要な役割だけど、何よりも優先したいのはソングライターとしての仕事だよ。それこそが僕の初恋だったからね」と語るサイモン。
そんな彼の最新作『ソー・ビューティフル・オア・ソー・ホワット』への反響は非常に高く、4/12の発売初週には68,000枚を売り上げて全米アルバム・チャートに4位でランクイン。サイモンにとって、最も高いポジションでのチャート・エントリーを記録した。そしてアルバムは現在までに254,000枚を売り上げており、ワーナー・ブラザースからリリースされた最後のアルバム『サプライズ』の売り上げ296,000枚を上回ることは確実と見られている。
またコンコード・ミュージック・グループが今年リリースした作品としては、284,000枚を売り上げているアリソン・クラウスの『ペーパー・エアプレーン』と並ぶベストセラーになっており、現在は北米ツアーの第2ラウンドへ向けて準備を整えているところだ。
◆ニュース提供:ビルボード
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