[クロスビート編集部員リレー・コラム] 中嶋編「トップ未契約バンド2010」

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パンク、エモ、ハードコア系のバンド/リスナーの利用者数が多いアメリカの音楽SNS、ピュアヴォリュームが「トップ未契約バンド2010」を発表した。これは1年間で同サイトからのダウンロード数が多かったバンド上位20組を集計したもので、このリストに名前が挙がって間もなくレーベルとの契約を手にする新人バンドも少なくないことから、翌年のシーンを占う意味でも注目される毎年恒例のランキングだ。しかしこのリストに2011年、異変が表われた。

2010年版の1位に輝いたのはインディアナ州出身の5人組、アステリア。2003年結成の彼らは2つのレーベルとの契約経験があるが、最近は自主リリースで活動を続けている。毎年ほぼ新人だけで固まっていたこのリストに、一度はレーベル契約を持っていたバンドが“出戻って”トップに立ったのは今回が初めて。今後ますますそういうバンドが増えていくのは時代の流れなのだろうが、新人が浮上しやすかったチャートにキャリアのあるバンドが大量に流入すると、若い才能が見つけにくくなってしまうのかもなー、なんてことを今回のリストから感じた。

ちなみにリスト20組の中での個人的なオススメは5位に入ったバッド・ラビッツ。黒人/白人混成の5人組で、ポップ、ロック、ヒップホップをミックスしたスタイルはジム・クラス・ヒーローズに近い。この春にはジム・クラス・ヒーローズのシンガー、トラヴィー・マッコイと、ピート・ウェンツの新プロジェクト=ブラック・カーズによるWヘッドライン・ツアーでサポート・アクトを務めるので、夏頃にはもっと知名度が上がってるかも?

各バンドの曲が試聴できる全リストはこちらから:www.purevolume.com/pages/top_unsigned_2010

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