[クロスビート編集部員リレー・コラム] 中嶋編「エヴァーモア」
クロスビート7月号の再発盤レビューでもベスト・アルバム『Evermore』を紹介しているが、エヴァーモアが遂にインターナショナル・デビューを飾った。
バンドは1999年にニュージーランドで結成。2000年に出場した学生バンド・コンテストで優勝、その賞金でインディ・レーベルからEPを出すと間もなくメジャーから声がかかり、ワーナー・オーストラリアから『Dreams』でデビューした。長男ジョン(Vo、G)、次男ピーター(B、Key)、三男ダン(Dr)のヒューム3兄弟はそれぞれ2歳違いで(ジョンが現在27歳)、全員がソングライターだ。これまでに3枚のアルバムを発表し、オーストラリアではシングル・チャート1位も獲得している。
2nd『Real Life』までは叙情的UKロック風だった彼らに転機が訪れたのは2007年。ビッグ・デイ・アウトで共演したミューズに薫陶を受け(ジョンはマシュー・ベラミーのカオスパッド内蔵ギターを真似てTENORI-ON搭載ギターを作ってしまうほど)、ソングライティングにスケール感やダイナミズムを追求し、サウンドにはテクノロジーを積極的に取り込むようになる。
それが如実に表われたのが3作目『Truth Of The World: Welcome To The Show』だ。これにより更なるタフネスを身に付けた彼らは、ピンクのサポート・アクトに抜擢され、ロンドンO2アリーナなどの大会場でプレイ。そして2010年、ベスト盤『Evermore』で本格的な英米進出を果たした。兄弟ならではの阿吽の呼吸のライヴ・パフォーマンスも素晴らしいバンドなので、ぜひ日本デビューも期待したい。
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