44MAGNUM、リアルタイムで膨れ続ける力強い愛

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新加入とは言えStevieは、梅原“PAUL”達也(vo)の愛息である。声質もPAULに相通じるところがあり、何ら違和感がない。そしてSHUSEは、関西メタル・シーンの大先輩である44MAGNUMにあこがれの念を抱いていたベーシスト。だからといって遠慮するのではなく、彼らしい躍動的なライヴ・パフォームを繰り広げる。ちなみに今回のセット・リストは、StevieとJIMMYが叩き台を作ったという。

「Your Heart」を終えたところでPAULがあいさつ。今度はそれに応えるのはフロアのファンだ。嬉しさの極まった声がメンバーに投げつけられる。広瀬“JIMMY”さとし(g)も宮脇“JOE”知史(ds)も笑顔をこぼした。でもPAULは、関係者の多い2階席の反応が1階フロアほどではないのが気になったのか、指をさして「ケツ蹴り上げてやるから」とありがたきお言葉を。なにしろ、これは往年の名MCのひとつだ。

この後もライブは新作や昔からの黄金ナンバーを次々に連発。PAULとStevieの掛け合いヴォーカルはロックン・ロールの会話のようにも見える。そして若年性パーキンソン病と闘いながら歌うPAULに、まるでエネルギーを注入していくかのようにプレイするJIMMYとJOEにSHUSE。そこにはノスタルジーなんてものは皆無。リアルタイムで膨れ続ける力強い愛がある。このライヴ中盤では、PAULがライブの実現をファンやスタッフに感謝する場面もあったが、客席から「違うよ、PAULがいるからだよ」と声も飛んだ。さらに自然に起こるPAULコール。思わず込み上げてしまうPAULでもあった。それをごまかすように、右手に持っていたステッキに仕込まれている刀をシャキーンと見せ、「オマエら、一人ずつ、叩き切ってやる」とうれしそうに言う。こういうファンとのやり取りもまた、愛でいっぱいである。

バイオリンの弓を使ったJIMMYのギター・ソロをフィーチャーした「NIGHTMARE」、会場中から歌声も巻き起こった「I JUSTCAN'T TAKE ANYMORE」などが続き、MCでPAULがこんなことを言う。
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