マイケル・ジャクソン、2009年をマイケルで締めくくる最良の方法

これは、2009年7月13日からロンドンで始まるはずだったマイケル・ジャクソンの公演＜THIS IS IT＞の直前に放送するために、イギリスITVがかねてより制作していたドキュメンタリー。マイケルの急逝を受けてITVが緊急放送し、全英で注目されたものだ。

番組では、マイケル全盛期のライヴ映像のみならず、ジャクソン・ファイブ時代の幼いマイケルの様子や、彼の歌と踊りを満喫できるPV映像、さらには「スリラー」のPVの練習風景などが、マイケルの母親や兄弟、スモーキー・ロビンソンやライザ・ミネリのインタビューとともに、彼の音楽人生を振り返る形で紹介されている。

2つ目は、午後4:25から放送の映画『ムーンウォーカー』。これはマイケル・ジャクソンが原案・主演を務めたもの。ステージでの華麗な姿の一方、私生活が謎に包まれたスーパースター、マイケル・ジャクソン。実は彼の正体は、愛の守護神コスモから使わされた愛と平和の使者“ムーンウォーカー”だった。あるとき、友人の孤児たちとピクニックに出かけたマイケルは、ミスター・ビッグ率いる暗黒組織のアジトに迷い込み、子供たちをさらわれてしまう。やがて彼は、世界中の子供をドラッグ漬けにしようとするビッグの野望を知って立ち上がるというSFファンタジー。

「スリラー」を始め、映画的なビデオクリップの先駆者でもあった彼の、初めてにして唯一となってしまった単独主演映画だ。白いスーツに身を包んだマイケルはまさに絶頂期というべき輝きにあふれ、「スムーズ・クリミナル」「カム・トゥゲザー」を始めとした挿入曲も魅力たっぷり。今や伝説となったマイケルのロボット変身シーンも必見だ。

そして3つ目が、午後6:00から放送される『マイケル・ジャクソン HIStoryツアー・イン・ミュンヘン 1997』だ。これは、これまでにマイケルが遺した数々のステージの中でも最高峰のひとつとして多くの音楽ファンの話題を独占し、半ば伝説化していた1997年ドイツ・ミュンヘンでのライヴ。

マイケルにとって最後のワールド・ツアーとなった＜History TOUR＞が佳境に入ったタイミングで撮影された、まさにマイケルの全盛期のもので、ファンにとっては感涙の作品になっている。

シングルヒットのオンパレードによる豪華な選曲で見どころ満載だが、