ムック、日本凱旋ライヴで「言葉が通じるって素晴らしい!」

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11月16日(月)、JCBホールで行なわれた【WORLD CIRCUIT 2009『球体』FINAL】は、アルバム『球体』の1曲目でもある「咆哮」で一気にスパーク。「ハイドアンドシーク」から、叙情的なギターきっかけで始まる「アゲハ」、力強いドラミングにしっかりと主張しながらもドラマティックなベースが「梟の揺り篭」の世界を作り出し、「レミング」へとつなげる。あえてセットを組まず、ステージ全面を使った映像が、シンプルなステージだからこそ伝わってくる4人の存在感に彩りを加えていた。

◆【WORLD CIRCUIT 2009『球体』FINAL】~画像~

5曲をたて続けに演奏したあと、ヴォーカル逹瑯が発した言葉は、「ただいま」。10月から約1ケ月、モスクワ、北欧、ドイツ、イギリスをまわるヨーロッパ&彼らにとって初上陸となる南米を含む11ヵ国をまわる【MUCC WORLD CIRCUIT 2009- Solid Sphere-】からの帰国を伝えるものだった。

「3月の武道館から始まった『球体』も、ついに今日で終わります。でも、ここからまた未来へつながっていくのです。行けるかー!」と呼びかけると割れんばかりの歓声で応える客席と共に「ファズ」で会場を揺らした。

「カナリア」、「hanabi」など深く染み込む楽曲を披露したあとは、後半では海外でも行なわれたドラムの4カウントで会場全体がジャンプするパフォーマンスを見せる「蘭鋳」など、ファイナルらしい曲順が並んでいた。

アンコールでは、「JAPAN TOURでは、しゃべらないんですが、WORLD TOURはメンバーもしゃべります」と、ひとりひとりからメッセージが届けられる。

「言葉が通じるって素晴らしい!」とギターのミヤは会場を笑わせたあと、「何回も飛行機が落ちるかと思うようなこともあった。無事に帰ってこれて、こうやってステージに立ったら待ってくれているファンの人がいることに感謝します」と笑顔を見せておじぎをした。

曲のブレイクの瞬間に放たれるパワーや、自由に走り回っているように見えて常に客席とのコミュニケーションを考えている彼らの姿、楽曲に入り込んでいく瞬間。ムックというバンドにしか作りだせない空気があるからこそ、彼らが世界中で受け入れられているのだと、この日のライヴで改めて感じさせられた。

1年の半分以上をかけて行なわれた【球体ツアー】のラストにふさわしく、スタッフ・リストがスクロールで流されたあと、本編ラストで演奏された11月25日にリリースされるニュー・シングル「フリージア」のPV初披露という形でライヴは締めくくられた。2010年2月14日に東京NHKホール、2月17日に大阪NHKホールのライヴも決定。来年も、また新たなる目標を掲げたムックを楽しみにしてほしい。

文●大庭利恵

<ムック WINTER CIRCUIT 2010>
2010年2月14日(日)東京 NHKホール
2010年2月17日(水)大阪 NHK大阪ホール

<ムック主催イベント「えん5」>
2010年2月5日(金)横須賀芸術劇場

◆ムック オフィシャル・サイト
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