DIR EN GREY、禁断の名曲も登場した新国内ツアー
欧州ツアーの終了から2ヵ月を経たDIR EN GREYが、2009年2回目となる国内ツアーを開幕した。題して<TOUR09 ALL VISIBLE THINGS>。ツアーとはいえ、全国津々浦々を転戦した前回とは異なり、今回は全10公演のうち6本までが都内での公演という大都市拠点型のもの。その初演となった8月26日、東京・新木場STUDIO COASTでのライヴは、都外各地からのファンも多数詰めかけ、文字通りの超満員・大盛況となった。
◆DIR EN GREY、あの禁断の名曲もついに登場した新規国内ツアー開幕~写真編~
実際のところ、前回のツアー終了からこれまでの間に新たな音源が発表されているわけでもなく、そのステージは依然として、現時点での最新アルバムにあたる『UROBOROS』(2008年11月発表)を基調とするものではある。が、場内を埋め尽くしていたオーディエンスは、同作からの楽曲たちがいっそう強靭かつ生命感の溢れたものへと進化を遂げている事実を、無条件に体感することになったに違いない。
しかもツアー・タイトル自体が前回の<TOUR09 FEAST OF V SENSES>から刷新されていることからも明らかなように、このツアーはこれまでの流れを受けながらの単純な“続編”ではない。今回のために用意された真新しい巨大バック・ドロップを背景としながら、照明効果などの演出面でも新たな要素を盛り込みつつ披露されたこの夜のライヴでは、客席からの風景そのものが新鮮な刺激に満ちていた。
が、それ以上に大きな驚きをもたらしてくれたのが選曲面での大胆さということになるだろう。いや、大胆などという言葉では足りないかもしれない。これから観る人たちのためにも具体的な構成や曲順をこの場で公表することは控えておくが、この夜は1曲目から“想定外の展開”だったと言えるし、ここ数年のライヴにおいて定番化していたいくつかの楽曲がセット・リストから外れている事実もあった。しかもなんと、あの「アクロの丘」が演奏されたのだ。1999年1月、3作同時発売リリースされたメジャー・デビュー・シングルのうちの1枚にあたるこの曲のイントロが聴こえてきたとき、場内には“まさか?”という一瞬の戸惑いのような静寂が訪れ、それがどよめきに転じ、歓喜の声に変わった。しかも続けざまに炸裂したのが「Schweinの椅子」。これまた言うまでもなく、1999年7月にリリースされたメジャー・デビュー・アルバム、『GAUZE』の収録楽曲。どちらもファンにとっては、待望感が募っていたというよりは、もはやライヴで耳にすることができる機会の到来を諦めていた楽曲ということになるのではないだろうか。
DIR EN GREYがこれらの楽曲を演奏したのは、間違ってもアニヴァーサリー的な意味合いからではないはずだし、当然、いわゆるファン・サービスでもないだろう。しかしそこにはきっと何らかの意味があるはずだし、それが今後、<TOUR09 ALL VISIBLE THINGS>という命題のもとに繰り広げられていく毎回のライヴを通じて、浮き彫りにされていくことになるに違いない。現在にも過去にも否定すべきもの、封印すべきものが何ひとつない状態にあるDIR EN GREY。今、ここで提示されるもの、目に見えるもののすべてが、真実なのである。
また、26日付で『AVERAGE BLASPHEMY』と銘打たれたDVDが10月28日に発売されることが公式発表された。これは彼らのミュージック・クリップを集めた映像作品としては、実に4年4ヵ月ぶりのリリースとなるもの。『UROBOROS』と同様、この作品も日本を含む世界全17ヵ国でほぼ同時に店頭に並ぶことになっている。
さらに関係者によれば、現在進行中のこのツアーが終了に至る9月15日までの間に、彼らの“今後”に関するいくつかの重要情報が公開されることになる見込みだという。DIR EN GREYの動向からは、やはりこれからも目が離せない。改めて言うまでもなく。
文・増田勇一
<TOUR09 ALL VISIBLE THINGS>
8月27日(木)東京都・新木場STUDIO COAST
[問]フリップサイド 03-3466-1100
9月1日(火)大阪府・なんばHatch
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
9月2日(水)大阪府・なんばHatch
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
9月4日(金)京都府・KBSホール
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
9月5日(土)京都府・KBSホール
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
9月9日(水)東京都・Zepp Tokyo
[問]フリップサイド 03-3466-1100
9月10日(木)東京都・Zepp Tokyo
[問]フリップサイド 03-3466-1100
9月14日(月)東京都・新木場STUDIO COAST
[問]フリップサイド 03-3466-1100
9月15日(火)東京都・新木場STUDIO COAST
[問]フリップサイド 03-3466-1100
◆iTunes Store DIR EN GREY(※iTunesが開きます)
◆DIR EN GREYオフィシャルサイト
◆DIR EN GREY、あの禁断の名曲もついに登場した新規国内ツアー開幕~写真編~
実際のところ、前回のツアー終了からこれまでの間に新たな音源が発表されているわけでもなく、そのステージは依然として、現時点での最新アルバムにあたる『UROBOROS』(2008年11月発表)を基調とするものではある。が、場内を埋め尽くしていたオーディエンスは、同作からの楽曲たちがいっそう強靭かつ生命感の溢れたものへと進化を遂げている事実を、無条件に体感することになったに違いない。
しかもツアー・タイトル自体が前回の<TOUR09 FEAST OF V SENSES>から刷新されていることからも明らかなように、このツアーはこれまでの流れを受けながらの単純な“続編”ではない。今回のために用意された真新しい巨大バック・ドロップを背景としながら、照明効果などの演出面でも新たな要素を盛り込みつつ披露されたこの夜のライヴでは、客席からの風景そのものが新鮮な刺激に満ちていた。
が、それ以上に大きな驚きをもたらしてくれたのが選曲面での大胆さということになるだろう。いや、大胆などという言葉では足りないかもしれない。これから観る人たちのためにも具体的な構成や曲順をこの場で公表することは控えておくが、この夜は1曲目から“想定外の展開”だったと言えるし、ここ数年のライヴにおいて定番化していたいくつかの楽曲がセット・リストから外れている事実もあった。しかもなんと、あの「アクロの丘」が演奏されたのだ。1999年1月、3作同時発売リリースされたメジャー・デビュー・シングルのうちの1枚にあたるこの曲のイントロが聴こえてきたとき、場内には“まさか?”という一瞬の戸惑いのような静寂が訪れ、それがどよめきに転じ、歓喜の声に変わった。しかも続けざまに炸裂したのが「Schweinの椅子」。これまた言うまでもなく、1999年7月にリリースされたメジャー・デビュー・アルバム、『GAUZE』の収録楽曲。どちらもファンにとっては、待望感が募っていたというよりは、もはやライヴで耳にすることができる機会の到来を諦めていた楽曲ということになるのではないだろうか。
DIR EN GREYがこれらの楽曲を演奏したのは、間違ってもアニヴァーサリー的な意味合いからではないはずだし、当然、いわゆるファン・サービスでもないだろう。しかしそこにはきっと何らかの意味があるはずだし、それが今後、<TOUR09 ALL VISIBLE THINGS>という命題のもとに繰り広げられていく毎回のライヴを通じて、浮き彫りにされていくことになるに違いない。現在にも過去にも否定すべきもの、封印すべきものが何ひとつない状態にあるDIR EN GREY。今、ここで提示されるもの、目に見えるもののすべてが、真実なのである。
また、26日付で『AVERAGE BLASPHEMY』と銘打たれたDVDが10月28日に発売されることが公式発表された。これは彼らのミュージック・クリップを集めた映像作品としては、実に4年4ヵ月ぶりのリリースとなるもの。『UROBOROS』と同様、この作品も日本を含む世界全17ヵ国でほぼ同時に店頭に並ぶことになっている。
さらに関係者によれば、現在進行中のこのツアーが終了に至る9月15日までの間に、彼らの“今後”に関するいくつかの重要情報が公開されることになる見込みだという。DIR EN GREYの動向からは、やはりこれからも目が離せない。改めて言うまでもなく。
文・増田勇一
<TOUR09 ALL VISIBLE THINGS>
8月27日(木)東京都・新木場STUDIO COAST
[問]フリップサイド 03-3466-1100
9月1日(火)大阪府・なんばHatch
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
9月2日(水)大阪府・なんばHatch
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
9月4日(金)京都府・KBSホール
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
9月5日(土)京都府・KBSホール
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
9月9日(水)東京都・Zepp Tokyo
[問]フリップサイド 03-3466-1100
9月10日(木)東京都・Zepp Tokyo
[問]フリップサイド 03-3466-1100
9月14日(月)東京都・新木場STUDIO COAST
[問]フリップサイド 03-3466-1100
9月15日(火)東京都・新木場STUDIO COAST
[問]フリップサイド 03-3466-1100
◆iTunes Store DIR EN GREY(※iTunesが開きます)
◆DIR EN GREYオフィシャルサイト
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