Def Jam離脱の真相、そして、過酷な少年時代を語る
DMX:いや、アーヴとは関係ない。俺の妻と彼の奥方は友達で1週間に一度は一緒に出かけているし、子供たちも一緒に育ってるし。それに彼の両親は、俺のこと大好きだしね。俺は、奴が単に男同士の(よくある)争いに巻き込まれたい、みたいな感じで、有頂天になっただけなんじゃないかと思ってる。なぜなら、最初に奴と俺が知り合ったときは、俺とJigga (恐らくJay-Zのこと)が喧嘩をしようとしてたときで、俺としては“お前はプロデューサーなのに、俺たちのそういう状況をラジオで喋るなんてどういうことだ?”って感じだった。
DMX:とっても苦痛だったね。それまでの経過と同じくらいね。俺の友達が、ゴッティに初めてのMPC(トラック制作の代表的な機材)を買ってやったんだ。奴がマシンに夢中になる前の話だ。それを見て、俺は“そのマシンは、ホントにざらざらっとした感じのいい音を出すぜ。それは、俺達がこれから関わりあっていくものなんだよ”って思った。でも、結局それで奴を殴る結果になっちまった。“アタマがおかしいぜ”って感じさ。ゴッティを見たら、これ以上喧嘩は出来ないなって思ってそのままにしたんだ。
DMX:すべてファンのおかげだな。俺自身のためでもなければ、(ビジネスなどを)支配して動かしてる奴らのためでもない。ファンのため。ただそれだけのことだよ。
DMX:しないだろうな。俺は、毎日のようにゲットーや郊外はもちろん、日本やロンドン、ドイツにまで行ってる。世界のどこに行っても同じような反応を受けるんだ。“新しいアルバムはいつ出るんだい? しばらく聴けなくて寂しいぜ”って。これはうぬぼれじゃない。俺の音楽は単にクラブで腰を振るためだけのものじゃない。“いま何かの苦難を耐え抜いているから、この音楽を聴く必要があるんだ”っていうものなんだ。