【ライブレポート】BENI、本気の全国ツアー開幕「“HOTEL BENI”へようこそ」

BENIが3月30日、東京・東京キネマ倶楽部にて全国ツアー<BENI Live House Tour 2017 “HOTEL BENI”>の初日公演を開催した。オフィシャルから届いたレポートを掲載する。
◆ ◆ ◆
2017年のBENIはこれまで以上に自由に音楽と向き合い、よりリアルな自分を歌にしていくのかもしれない。そんなことを予感させるライブハウスツアー<BENI Live House Tour 2017 “HOTEL BENI”>が、彼女の誕生日でもある3月30日(木)、東京キネマ倶楽部からスタートした。
今回のツアーには凝ったセットや派手な演出はなく、「ルーツであるシンプルなステージで、楽器、DJ、ダンサー、私だけで表現する」ことがテーマだという。初日のステージで、BENIは「本気の全国ツアーをやろうと思っていて。今日はそのチャレンジの初日です」と宣言した。
ボートレースのCMソングとしてもお馴染みの最新楽曲「見えないスタート」を堂々たるアカペラで歌い出すオープニング。鮮やかな紅色のパンツスーツに身を包み、凛々しくも艶やかな存在感を放つBENIの佇まいは、静けさの中にたぎる熱い想いを綴った歌詞の内容ともリンクし、淀みなく響く歌声に会場内の意識が集中していることがヒシヒシと伝わってくる。続く「Oh Yeah!」からは一転、4人のダンサーたちとのフォーメーションダンスでアグレッシヴなパフォーマンスを魅せていく。
「“HOTEL BENI”へようこそ。今日はみんなのことをおもてなしして、最高の思い出を与えたいと思います」。短めの挨拶に次いで始まったのは「ギミギミ♡」。「いつものやつやってもらっていいですか?」と振ると、歌詞に合わせてオーディエンスが“ワン・ツー”とコールする一体感が楽しいBENIライブの定番曲でフロアには静かなグル―ヴが生まれた。そして新旧楽曲を織り交ぜたこの日のセットリストの中でも、ピアノとアコギのアコースティック・スタイルで披露された「恋焦がれて」「Home Sweet Home」の流れは、“シンプルに歌を聴かせる”というこのツアーのテーマを最も象徴している場面だった。表情までしっかりと見える距離のライブハウスという空間で、必要最小限の音で歌を届けることに集中しているBENIの声をとても近くに感じることができたのだ。
Tシャツに真っ赤なエナメルのミニスカートというカジュアルな装いにチェンジをした後半戦では、50’sアメリカンポップス・テイストの新曲「GOT A FEELING」をキュートなダンスとともに披露。続く「SAYONARA」では男性ダンサーとのちょっぴりエロティックなコンビネーションで魅せ、フロア中でタオルが旋回する「FLY HIGH」曲中でのメンバー紹介ではいたずらっ子のようにキーボードに近付いていき、鍵盤を人差し指でツンッとしてみたり、ダンサーが繰り出す即興のコミカルな動きを真似してみたりとチャーミングなキャラクターが全開になっていた。

そしてアンコールでは、「フォエバ。」の歌い出しを間違えるも迷わずに「ミスッたー! ストップ!!」と演奏を止めて「難しいー」と苦笑いしつつ仕切り直す一幕も。フロアに笑顔が広がった後、オーディエンスから「BENIちゃん、聴いて!」と声がかかり「HAPPY BIRTHDAY」の合唱とともにステージには大きなバースデーケーキが登場してBENIの誕生日を祝福。オーディエンスが手にしたキャンドル型のライトの灯りが揺れるフロアを見渡して、照れくさそうに笑みを浮かべながら「恥ずかしいからバースデーにライブとかしたくなかったんだけど……。こんなに幸せなことはないです。愛する人たちと誕生日を迎えられて、素晴らしいツアーのスタートを切ることができました」と感謝の気持ちを伝えた。
さらに、誕生日は改めて自分自身のことを考えさせられるといい、「自分の作ってきた道を辿っていくと……やっぱり、お父さんとお母さんの営みがあったから(笑)。その営みが次の日だったら違う自分になってる。愛と奇跡がいっぱいあって、いろんな愛に苦しめられて。私は歌っていくことで、愛ってなんだろうって考えて、みんなに届けて、何かの力になれたら。今日もらった力を、これからいろんなところに届けて、ぶちまけて、また戻ってきます」とBENIならではの正直な言葉でファンに語りかけた。
そして「シンプルに“ありがとう”という曲を作りたいと思った」という新曲「Arigato」を最後に披露。“君がいれば未来も怖くない”と歌うこのスローバラードを歌い終え、「また会おうね」といってキュートに両手で投げキスをしてステージを後にした。
この日のライブでは、BENIの口から追加公演が決定したことも告げられた。しかも「今回のツアーは毎日変化しそう。みんな次第で私も変わる(笑)」とのこと。これから先、新曲たちがライブを通してどのように育っていくのか、そして自由にリアルに変化していくBENIの歌に期待したい。
文◎望木綾子
<BENI Live House Tour 2017 “HOTEL BENI”>
※終了公演は割愛
4月7日(金)福島・郡山Hip Shot Japan
4月8日(土)青森・青森Quarter
4月15日(土)香川・高松MONSTER
4月16日(日)愛媛・松山サロンキティ
4月21日(金)宮城・darwin
4月22日(土)愛知・ボトムライン
4月28日(金)広島・SECOND CRUTCH
4月29日(土)福岡・DRUM Logos
追加公演(詳細は後日発表)
6月25日(日)神奈川
7月1日(土)群馬
7月2日(日)新潟
7月8日(土)千葉
7月9日(日)静岡
7月22日(土)石川
7月23日(日)富山
7月29日(土)三重
7月30日(日)岐阜
8月5日(土)大分
8月6日(日)宮崎
8月19日(土)栃木
8月20日(日)秋田
8月26日(土)鳥取
8月27日(日)岡山
関連リンク