ヒダ: 『クリティカル11』が出てから、大阪の420 familyで(コンピ)2枚とか、(DJ)ナペイの『イルフィンガー』参加とかで、さらにリリースラッシュが続いて。人のアルバムに参加している中で、自分等のをもう一枚ってことで、すごい気合い入りましたね。でも不安と期待がありますね。売れるんかな~、でもめっちゃ売れるわ~っていう期待もあります。みんな聴いて欲しいですね。人間だけでなく・・・。
一同: (爆笑)誰に?
ヒダ: いろんな植物を育てるのに聴かせて欲しいですね。
――“ジャンガル”は、ヒンドゥ語の”森”という意味なんですよね。
アキラ: アルバムが完成してそれをまとめる時に考えたんですよ。僕等今回、コンセプトありきとか人工的に作ったもんじゃなくて、自然にできてきて、作ったから。いろんなもんがあるけど、ひとつって考えたときに森かな~って。(詳しくはHP/JPこの回でどうぞ!)
サテューシー: 韻踏合組合のアルバムっていうのは、個人個人のコンピレ―ション・アルバムかなって。クルーの中にチーフ・ロッカ、ヘッド・バンガ―ズ、ノータブル(MC)、ミントってのがいてて、おのおの元は別のもんなんで。アルバム1枚、韻踏合組合としてっていうとやっぱりコンピレーション的になってしまいますね。ひとりひとり、みんなアーティストって思ってるから。
――“韻踏合組合”って名前にインパクトありますけど、韻を踏むスタイルにこだわってるからなんですかね?
サテューシー: いや~そんなんじゃないですよ。韻踏合組合っていう名前の原点は、韻踏合組合っていうとこで、すでに韻を踏んでるんですよ。言ったら、口が気持ちいい~みたいな。そこが原点なんや!
一同:(笑) 力説してるよ~。
サテューシー: クルーの名前自体が“韻”なんですよ。
ヒダ: …っていうギャグなんですよ。
遊戯: そこで笑いがおきる。そこが重要ですね。
ヒダ: 略して“韻踏組合”って言う人とかいるんですけど、それやったら“踏合組合”って言ってくれたほうがいいですね。前者だと、踏めてませんよ。
一同: だめですよ~(笑)。
サテューシー: 俺らがそこにこだわるのは、ヒップホップって歌と全然違って、韻を踏んでるじゃないですか。最近そういうのに気づいてる人、そういう聴き方をしてる人多いけど、普通の人、例えば、俺らの親とかに普通に聴かせてもわかんないでしょ。でも、ヒップホップってラップを楽しむことに、韻っていうことがあるじゃないですか。まず、そういうのがあるってのを知ったほうが楽しめるって思うんですよね。で、名前でそれが韻なんや~ってわかる。そう、あんまこだわって欲しくないけど…、思いつきなんで。アキラ君風に言うと、「神様が降りてきた」感じですね。
オオヤ: だって、普通に考えたって普通のことっすよ。商店街とかだって、何とか組合っていったら、あれ普通のノリじゃないですか。同業者ばっかりで組合作ってるから。
ヒダ: 同じ町の商店街で、同じ魚屋さん、肉屋さん、いろいろあって。言うたらこの『ジャンガル』の意味と一緒ですね。
一同: 一緒やな~。うまいこと繋がったな、これ(笑)。
――で、タイトル曲の「ジャンガル」ですが・・・。
サテューシー: これに関してはテーマがあるよな。まあ、森やな。自然の中にいる俺たちみたいな。
ヒダ: 森っていうか、ノリっていうか。森でノリノリですね。
エローン: 逆やとよくわからんやな~。海苔でモリモリ。どんな力ついてしまうねん!
一同: (爆笑)
――このトラックは、Banbi-A改め、EVIS BEATS=アキラ君ですね。EVIS BEATSの名前の由来は?
アキラ: 大阪で戎(えびす)神社ってあるんですけど、商売繁盛の神様で、向こうじゃ、DJ CASHMONEY。日本語訳ですね。
一同: (爆笑)
エローン: CASHMONEYと並べたか~。そりゃそうだな。
アキラ: …っていうか、考えてる時に"えびす”ってどこにもあるんや~って。外国やったらひとりの神様を信じるけど、日本って800万の神様がいてんですって。八百万(やおよろず)の神様。その神様が僕に降りてきてるから。800万のパーソナリティを音楽を通して表現してると。まあ、神様の名前にしたかったんですよ、日本的やし、面白いなって。"EVIS BEATS”っていう、口の動きも気持ちいい~みたいな。
――みんな、口の動き重視ですよね。
ヒダ: そうですね。やっぱり・・・。
サテューシー: VISとBEATSで踏めてんのや~。
ヒダ: もう、なんぼでも言えるよな。
――IFKって、その日本語の使い方とかもそうなんですけど、ものすごい日本らしいとか、アジアっぽいっていうオリジナリティがありますよね?
アキラ: でも、日本とか意識してないですよ。いろんなもんを吸収してやってるんですけど。たぶん、童謡とか、演歌とかそういうの聴いて育ってるし、そういう土地でやってるから。勝手になってるだけですね。
ヒダ: USとかの音楽を聴くのは最近で、それを聴いて、例えば、昔の教育番組のチョウサンの歌とか今でも覚えてたりとか、そういうの聴いて育って、自分のルーツっていうんですかね。その辺の話やな。
アキラ: あとは、今流行りだからやってるとかじゃなくて、僕サンプラー買ったときに、初めて作ったのがインド調で、シタールとかをサンプリングしたヤツで。シタールのサンプリングしたーる…曲とか作って。まあ、今の流行の音楽と、僕がシンクロしたみたいな・・・。
エローン: 時代がアキラに追いついてきた。
サテューシー: 日本らしさにこだわるってそういうことだけで思われてもいややとかあるよな。なんか、えびすさんとかでも祭拍子から日本とか、そういうのじゃないから。そういう感覚じゃないなぁ。自分の周りで自然にやってるのが、日本っぽかっただけで。
アキラ: あんま頭で聴いて欲しくないですね、ノリですよ。
オオヤ: 感覚ですり込まれてるから。
ヒダ: ノリで作ってみたらあ~なっちゃったって。
サテューシー: いろんな聴き方があるように、いろんな表現があると思うんですよね。向こう(US)は内容で上がる曲もあれば、ヴァイブスで上がる曲もある。このアルバムもいろんなところで、いろんな人に聴いて欲しい感じに作ったんですけどね。ずっと聴けるものにしたいよなっていうのはあって作ったし。流行りだけでやってたら、そんときはいいかもしれんけど、3年後に聴いて寒い~ってなったらいややねん。
――今後アルバムのツアーとかは?
サテューシー: ツアーが7月10日以降、北は北海道とか…行きたいっすね。
遊戯: 俺らウェルカムしてくれるところだったら、どこでも行く!って感じでしょ。