これぞジャパニーズ・ヒップホップ・カルチャー
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これぞジャパニーズ・ヒップホップ・カルチャー |
『B-BOY PARK2000約束の土地で…』 2000年11月22日発売 (2,854 tax incl.) 株式会社デジキューブ
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ZEEBRA、ラッパ我リヤらの新作がチャート上位に食い込む好セールスを記録し、一般レべルにも広がりつつあるジャパニーズ・ヒップホップシーン。 着実に進化し続け、高い音楽性を持つアーティストが魅力的な作品を発表しているだけに、今までヒップホップには興味がなかったような一般の音楽ファンからも注目されているのは当然の成り行きといえるだろう。 しかし、それに伴い様々な誤解がまかりとおっているのも事実。 例えばお馴染みの“B-BOY”という言葉。ラップ好きでそれっぽい格好をしている若者、みたいに勘違いする人もいるようだが、“B-BOY”の“B”はブレイカー、つまりブレイクダンスを踊るダンサーの“B”が由来である。 日本ではヒップホップのカルチャーとしての奥深さは無視されがちで、表層的なスタイルやファッションで語られることが多かった。実際、シーンの当事者たちにとってヒップホップに対する誤解や編見は数を挙げるとキリがないらしい。そして、B-BOY PARKとはこうしたヒップホップのカルチャーとしての側面にスポットをあて、シーンを正しい方向で盛り上げていこうとする一大イベントである。
今年も8月31日から9月4日までの4日間、渋谷のクラブ、ライブハウスなど複数の会場で、DJやMC、ブレイクダンスのコンテスト(“バトル”と呼ばれる)、アーティストや関係者、オーディエンスがそれぞれの立場で意見交換しあうパネル・ディスカッションなど様々な催し物が行われた。そして、最終日には代々木公園の野外ステージで今のヒップホップシーンを語る上で欠かすことのできないアーティストが総出演、18,000人の観客を前に白熱したライブ・パフォーマンスを繰り広げた。 ストリートから始まった日本のヒップホップシーンの功労者であるROCK STEADY CREW JAPANのCRAZY-Aを中心にヒップホップを愛する仲間によってすべて自主的に運営されているイベントだけに、一度体験するとアーティスト、オーディエンスの両方がどれほど真剣にカルチャーとしてのヒップホップを愛しているかがひしひしと感じられて胸を打たれる。 そして、そして残念ながらこのイベントを体験できなかった人も、2000年B-BOY PARKのサントラ『B-BOY PARK2000 9/3約束の土地で…』を聴けばその熱さが必ず伝わってくるはずだ。 ヒップホップの4大要素(DJ、MC、ブレイクダンス、グラフティ)の全てにスポットをあてるべく様々な催しが行われるB-BOY PARKだけにそのサントラも工夫されたものとなっている。
ブレイカーのショータイムBGMとしてDJ BEATが書き下ろした「B-STREET(GO STEPPERS GO)」で幕を開け、フリースタイル(アドリブ)で繰り出されるラップに驚嘆のMCバトルやDJバトルの上位入賞者4人がぶちかます究極のコスリ合戦、日本を代表するラッパーがオールスターで出演した「We Are The Wild」までじつにバラエティー豊かな内容。 少しでもヒップホップに興味が会って、その現場の雰囲気を味わってみたいと思っている人には是非聴いて頂きたいアルバムだ。 by K.O.D.A |
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『B-BOY PARK2000

