【ライブレポート】レトロリロン、オリジナルメンバー4人で最後のツアーファイナル

レトロリロンによるライブツアー<RETRORIRON ONE-MAN ROAD TOUR 2026-SUMMER->が、7月4日に長野県 LIVE HOUSE Jでツアーファイナルを迎えた。オフィシャルから到着したレポートを以下にお届けする。
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7月4日、長野県 LIVE HOUSE Jで<RETRORIRON ONE-MAN ROAD TOUR 2026-SUMMER->を観た。観る側としてどうしても感傷を隠し切れないのは、ツアーファイナルだからという理由だけじゃない。9日前に飯沼一暁(B)の脱退が発表された。今日はレトロリロンのオリジナルメンバーによるラストライブだ。
「長野お待たせ。ツアーファイナル、いい時間にしようぜ。レトロリロンです、どうぞよろしく」
1曲目「リコンティニュー」のイントロに乗せ、超満員のフロアに向けて涼音(Vo&AG)が叫ぶ。「今まで行ったことのない場所に行く」が目的のこのツアー、6公演全てがソールドアウトした。1月にリリースされたファースト・フルアルバム『コレクションアローン』の楽曲を中心に、オーディエンスの理解度も高く、どの曲も手振り、クラップ、合唱のタイミングが完璧だ。演奏もファイナルらしく完成度高く、「ワンタイムエピローグ」「ラストハンチ」と、アップテンポを連ねて一気に飛ばす。荒々しくも精密な、永山タイキ(Dr)のプレーが特にいい。「一人一人自分らしく、自由に楽しんでくれ」と涼音が呼びかける。ひとことで言えば「威風堂々」だ。
最初のMCのテーマは「夏あるある」。永山は夏が来ると自然とテンションが上がり、飯沼は粉のスポーツドリンクは水少なめで濃いのが好き、らしい。トークはいつも通りにゆるく楽しくレトロリロンらしく、ひとことで言えば「平常心」だ。オーディエンスのノリが良く、笑いが絶えない。
曲は「それでも生きていたい」「Document」と、テンポが劇的に変化する2曲を並べ、シーケンスやシンセベースを使った踊れるサウンドでぐいぐい引っ張る。さらに飯沼、永山、miri(Key)の順にソロの見せ場を作り、クラップとジャンプで盛り上がる「FAQ」から「DND」へ。“誰にも邪魔させない!”と歌う涼音の、歌というより叫びに似た、あまりの感情の激しさに息を呑む。それは「鬼気迫る」と言っていいほどに圧倒的だ。



激しいだけじゃない。ライブ中盤のお楽しみは、miri、永山、飯沼の3人によるトーク、通称「デンジャラスゾーン」。ヤマなしオチなし、ライブの進行上危険という意味で名付けられたが、ファンとの交流という意味では欠かせない名物コーナーでもある。今日のお題「夏と言えば?」も、ゆるさ満点で平常運転。最後に涼音が「あなたたち進歩しないね(苦笑)」と駄目出しして次の曲へ行くのもお約束。レトロリロンのライブは、緊張と緩和の流れがスムーズで、自然に引き込まれる。
「カテゴライズ」では飯沼の、お立ち台に駆け上がってのソロに大歓声が飛び、「ふたり」は『コレクションアローン』の中でも異色の、80年代ブラックコンテンポラリー風のサウンドでフロアを踊らせる。『コレクションアローン』の楽曲は、ライブでこそ魅力と威力を発揮する、カラフルな個性溢れる曲ばかりだ。
miriの弾くスローで荘重なピアノが導く「僕だけの矛盾」は、ボーカリスト・涼音の独壇場。「レトロリロン初のラブソング」として昨年リリースされた曲だが、“ただ好きって言って”という歌詞はラブソングと呼ぶにはあまりに激しく、助けを求めているような感情が、愛される以上の何かを強く訴えかけてくる。続く「アンバランスブレンド」はライブ映えするリズミックな曲だが、オーディエンスの大合唱が加わることで、“分かり合いたいねずっと”という歌詞がぐっと深みを増して聴こえる。ステージの上と下を超えて一体感が生まれる。ライブはそろそろ佳境だ。

「僕らがやっていることなんて、意味があるのかどうかもわからない。生きていく上でたぶん音楽は必要ない。でも僕は音楽を選び、今の自分であることを選びました。あなたもきっとそうです。誰かにとっては何の意味もない、でも自分にとっては価値のあること。一人一人が、そうやって選んで来た先に、今この時間があるんだと思います」
その選択を一緒に喜び、一緒に悲しみ、誇らしく生きていけたら、これから先も歌い続ける意味があると思います。涼音の一人語りに続いて歌われた「咒」は、『コレクションアローン』の最重要曲であり、涼音にとっても大きな意味を持つ曲。暗闇に一筋の逆光を浴び、miriのピアノだけを支えに、消え入るようなつぶやきから激しい感情の吐露まで、心の内をさらけ出して歌う涼音。静まり返って聴き入るオーディエンス。10代、20代が多いレトロリロンの若いリスナーにとって、それは一つの道標。レトロリロンの歌には、それを聴いた誰かの生き方を変える力が確かにある。本編ラストを飾る2曲「バースデイ」「UNITY」の、一体感を超えたフロアの連帯感を肌で感じながら、強くそう思う。
「みなさんのおかげでツアーを回れました。各会場、それぞれの楽しみ方ができました。レトロリロンはまだまだ続いていきます。よろしくお願いします」(miri)
「自分とは何だ?ということを、すごく考えたツアーでした。今後もバンドをしっかり支えられるドラマーとして頑張ります。応援よろしくお願いします」(永山)
「今日で、僕がレトロリロンでベースを弾くのは最後になります。結成から6年間、楽しくやらせてもらいました。それはみんながライブに来てくれたおかげです。レトロリロンとは違う道を進むと決めましたが、おのおのの人生が良い方向に進んで行くことを願っています。6年間ありがとうございました」(飯沼)
「それぞれの選択の先に、また交わることがあればいいのかなと思います。違う人間が4人集まって、船を出したのが6年前。僕としては“お疲れ!”という感じかな。それぞれ、いい人生にしていこうぜということです」(涼音)

そしてアンコール。「エゴ」を歌ったあとのメンバー個々のコメント、特に飯沼の言葉にひときわ大きな拍手と歓声が飛んだ。続く「ヘッドライナー」ではまだ笑顔だった飯沼が、最後の最後、「TOMODACHI」ではくしゃくしゃの泣き笑い顔になってる。それでも4人の演奏は完璧だ。歌い終えた涼音が「これからも4人とTOMODACHIでいてね」と言った。4人揃って歓声に応える、この姿を目に焼き付けておこう。レトロリロンのオリジナルメンバーは涼音、miri、飯沼一暁、永山タイキの4人だ。これまでも、これからもずっと。
この日からわずか4日後には、レトロリロンは新しい形でライブ活動を再開する。今年の夏フェスの出演本数は過去最多だ。傑作『コレクションアローン』は、まだまだ届くべき人たちに届ききってはいない。一つの章は終わったが、新章への期待と可能性はさらに増した。レトロリロンを追い続けよう。6本のツアーをソールドアウトさせた全てのファンとともに、その思いを新たにしたファイナルの夜だった。
◾️「ミッドナイトタイムカプセル」
2026年7月8日(水)リリース
Pre-add / Pre-save:https://lnk.to/retroriron_mtc
SNS先行配信:https://lnk.to/retroriron_mtc_sns

◾️<RETRORIRON Zepp Tour 2026>
2026年
10月15日(木)神奈川・KT Zepp Yokohama
10月17日(土)名古屋・Zepp Nagoya
10月23日(金)札幌・Zepp Sapporo
10月31日(土)福岡・Zepp Fukuoka
11月03日(火・祝)大阪・Zepp Namba
11月07日(土)仙台・SENDAI GIGS
12月12日(土)東京・Zepp Haneda(TOKYO)【SPECIAL EDITION】
チケット:https://eplus.jp/retroriron/






