【機材レポート】Yukihide “YT” Takiyama、<B’z LIVE-GYM 2026 -FYOP+->ギターサウンドシステムを詳細解説

2026.07.03 18:00

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先ごろ公開したインタビューで「ソロもB’zのサポート時も、確実にセットしているエフェクターは、モーリーのバッドホージーと、ボグナーのハーロウというコンプレッサー」と語っていたように、YTのサウンドシステムは複雑に感じるが、実は合理的であることがポイント。また、基本的にギターやアンプ本来の持ち味を活かした音色で演奏していることも特色といえる。

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【AMPLIFIER】

Bogner 412/212

スピーカーキャビネットは、アンプヘッドと同じくボグナー製で412/212。12インチスピーカー2発入りキャビネット3台と4発入りキャビネット3台を二段積み×3にしているが、これはステージ上のスピーカーキャビネット後方にキーボードエリアがあるため、キャビネットが高くなることを避けたからだと思われる。3台のスピーカーキャビネット412はセンターがドライ用で、左右の2台がウェット用となる。

 

AMP& EFFECTOR SYSTEM

松本孝弘のアンプ&エフェクターシステムはステージ上に設置された三段積みアンプ群の後ろにセットされていたが、YTのスピーカーキャビネットの後ろにはキーボードエリアがあるため、アンプヘッドやエフェクターなどは下手側ステージ下にセットされていた。ギターテックによると、「2025年末のドームツアーからYTさんのシステムが一新されました」とのことだ。

 

Bogner Ecstacy 104 Gold Voicing

使用アンプはボグナーのエクスタシー104。歴代のエクスタシー製アンプヘッドの特性が1台に集約されたモデルだ。また、本機はEL34管を搭載した“ブラックヴォイシング”と6L6管仕様の“ゴールドヴォイシング”が用意されており、YTはゴールドヴォイシングを使用している。4チャンネル仕様と新たに搭載された“MODERN” “SHIFT” “DEPTH”コントロールスイッチを活かして、透明感に溢れたクリーントーン、ヴィンテージテイストが香るクランチトーン、モダンなハイゲインサウンドなど、幅広い音色をクリエイトすることが可能だ。幅広いプレイや細やかなサウンドメイクが求められるYTにとって、理想的なアンプといえる。

アンプラック内の上段にセットされているのがメインで、下段はバックアップ。なお、アンプヘッドの上段ラックにはTEN PlusUltra SystemStation(システムコントローラー)をセットして一括制御している。

 

FRYETTE POWER STATION

ラックシステムの上部にセットされたFRYETTE POWER STATIONは、リアクティブロードモードとパワーアンプモードを搭載したデュアルモード仕様のパワーアンプツール。YTはリアクティブロードモードで使用している。

ギターテック曰く、「YTさんのシステムはエフェクターボード上のペダル類を通ったシグナルがボグナーアンプに入ります。空間系エフェクターはボグナーのセンド/リターンに接続され、エフェクターラック奥のRJM Mini Effect Gizmo(センド/リターン用ルーパー)でコントロールされています。ボグナーのスピーカーアウトプットからPOWER STATIONに入り、ドライ音がドライ用のキャビネットに送られます。ラインアウトからはディレイセクションに出力され、最後にLRで出力するというシステムです。YTさんは以前からドライ音とウェット音を別々のキャビネットで鳴らしていて、さらにディレイはステレオにされていました。それを踏襲して作り直したのがこのシステム」とのことだ。

 

RACK SYSTEM

アンプラックの左側に置かれたラック内最上段にはSHURE UR4D+ ×2台(エレキ用とアコギ用のワイヤレスシステム)をセット。

その下段の引き出しにはStrymon Mobius(モジュレーションマルチ)、LINE6 HXSTOMP(特殊音色用マルチエフェクター)、Mackie 402 VLZ4 (検聴用)を収納。その下の引き出しにはBOSS SDE-3000EVH(WET用ディレイ)、BOSS RV-500(WET用リバーブ)を収納。

ラックの下部にはTEN Delay Selector ×2台(メイン/バックアップ)とTEN Remote Volume Controller ×2台(メイン/バックアップ)、最下部にウェット用のパワーアンプとしてFRYETTE LXⅡが2台セットされている。TEN製Remote Volume Controllerは松本孝弘が使用しているのと同じもので、ステージ上に置かれたペダルの踏み込み位置を感知して、ラック内のRemote Volume Controllerが実際の音量変化を行なうという構成だ。

 

rackmount drawerBOSS SDE-3000 EVH Dual Digital Delay / BOSS RV-500

エフェクターラックの引き出しにセットされたBOSS SDE-3000 EVH Dual Digital DelayとBOSS RV-500(デジタルリバーブ)。BOSS SDE-3000EVHはエディ・ヴァン・ヘイレンが3台のキャビネットをウェット/ドライ/ウェットで鳴らすことで得ていたリッチ&ビッグなサウンドを忠実に再現すべく開発されたデジタルディレイだ。フロアタイプの筐体にラックディレイの名機Roland SDE-3000を2基搭載すると共に、ウェット/ドライ/ウェットのセットアップを実現する入出力端子を備えている。また、実際にエディ・ヴァン・ヘイレンが使用していたSDE-3000をもとにEVHが作成した8種類のEVHプリセットが用意されていて、エディならではの広がりのあるステレオディレイサウンドを難なく引き出せることも美点。

BOSS RV-500は高品位な音質を誇る1台。12タイプ全21種類のモードを装備していて、ナチュラルな残響音からトリッキーなエフェクト効果まで多彩なサウンドメイクが行える。さらに、2種類のリバーブを同時に使用できることや独立して使用できるディレイを搭載していることなども魅力的。

 

rackmount drawerLine6 HX Stomp / Mackie 402 VLZ4

左側のLine6 HX Stompは1台で完結可能なギター/ベース・リグとして使用できることに加えて、バックアップシステムやライブ用リグ、様々なモデラーのトーンを拡張するアドオン、オーディオインターフェースとしても使用できるバーサタイルなストンプボックス。YTは本機を特殊なトーンのマルチエフェクターとして使用している。HX Stompの右側に置かれている402 VLZ4は4チャンネル仕様のアナログミキサーでサウンドの検聴用にセットされている。

 

rackmount drawerStrymon MOBIUS

ストライモン製のモジュレーションマルチエフェクター。本機は伝説的な名機と呼ばれている数々のモジュレーションエフェクトのニュアンスが忠実に再現されていることが最大のポイント。コーラスやフランジャー、ロータリーといった計12種類のモジュレーションエフェクトが搭載されていて、温かみのあるヴィンテージサウンドからモダンなエフェクトサウンドまで多彩なトーンをクリエイト可能。最大200種類のプリセットを保存できることも大きな強みになっている。

 

FOOT PEDAL

アンプ&エフェクターラックの前にセットされていたフットペダル類。シルバーの筐体のTEN ISOLATION BOXはノイズを遮断するためのもので、赤いLEHLE Little DualはアコギミュートのためのA/Bスイッチャー。アコギの音量を調整するためにBOSSのボリュームペダルFV-30も用意されている。

 

【EFFECTOR】

EFFECTOR BOARD

アンプラックの上にセットされたYTのコンパクトエフェクター類。下段右からFAT514D LIMITED(クリーンブースター)、Bogner Harlow(コンプ/ブースター)、「さまよえる蒼い弾丸」で使用するElectroHarmonix RAVISH SITAR(シタールシミュレーター)、TEN Distortion Prototype、Indigo Note CHORUS、「ultra soul」で使用するBOSS DD-500(デジタルディレイ)。中段は右からPeterson STOMP CLASSIC(チューナー)、A/Bボックス、DigiTech Whammy Ricochet(ピッチシフトペダル)。上段は右からFoxrox Octron(オクターバー)、2台のStrymon Ojai(パワーサプライ)、MXR Phase90 EVH(エディ・ヴァン・ヘイレンのシグネチャー・フェイザー)、Digitech Whammy 1、Death by Audio FuzzWar (ファズ)。最上段は右からKenton Midi Thru5 (MIDI用スプリッター)、TEN A/B LOOPER、Fire-Eye Red-Eye(アコギ用DI)。そして、エフェクター・ボードの基盤としてTEN 8Loop+A/B OUT Looperがセットされている。

 

TUNER

エフェクターボードは足元ではなくアンプラックの上に置かれているため、視認性を考慮してチューナーは立ててセットされている。

 

FOOT PEDAL

ステージ上の足元にセットされているのは右からPeterson STOMP CLASSIC (チューナー)、Morley BadHorsie2 (ワウペダル)、Xotic XVP-250K MOD (リモートボリュームコントロール用ペダル)、TEN PlusUltra FootYard (フットコントローラー)。

BadHorsieはMorleyとスティーヴ・ヴァイが共同開発したワウで、光センサーを使用することでガリノイズや音痩せなどが完全に排除されている。ペダルに足を乗せるだけでワウがオンになることやワウの掛かりの良さなども魅力。

 

【ACCESSORIES】

PICK

ピックはジム・ダンロップのUltex Standard 421。厚さは0.73mmで、裏側には“YT”ロゴがあしらわれている。ウルテムはピックに使用されるプラスチック系素材としては最強クラスの硬さと削れにくさを誇る。また、ピッキングノイズが抑えられて、艶やかなトーンが得られることも特色。

 

PICK

スターピックの0.73mmタイプも使用。同ブランドのピックは滑り止めのために星を思わせる形状のホールが空けられていることがポイント。滑りにくいピックを求めつつも表面にデコボコがあるタイプは苦手というプレイヤーに重宝される。

 

SHAKER

「今では…今なら…今も…」で使用したシェイカーはスピーカーキャビネット上のドリンクホルダ横にセット。左は濱崎商会のウッドシェイカー。右はパール製ヘクスギャンザ。

 

構成◎梶原靖夫 (BARKS編集長)
文◎村上孝之
機材撮影◎TOYO
写真 ©︎VERMILLION

 

<B’z LIVE-GYM 2026 -FYOP+->5月30日(土)@神奈川・横浜アリーナ SETLIST/使用ギターLIST
01.FAITH?
 ESP YT Custom V “B-lu”
02.濁流BOY
 ESP YT Custom V “B-lu”
03.ZERO
 Gibson Firebird
04.おでかけしましょ
 Gibson Firebird
05.love me, I love you
 Gibson 1978 Les Paul Custom
06.今夜月の見える丘に
 Martin OMC-41
07.ペインキラー
 ESP YT Custom V “B-lu”(E♭)
08.片翼の風景
 Gibson 1978 Les Paul Custom / Martin OMC-41
09.鞭
 Gibson SG
10.今では…今なら…今も…
 ※SHAKER
11.#1090 ~Million Dreams~
 ESP YT Custom V “B-lu”
12.イルミネーション
 Gibson 1978 Les Paul Custom / Martin OMC-41
13.完全無欠
 ESP YT Custom V “B-lu”(E♭)
14.FMP
 ESP YT Custom V “B-lu”(E♭)
15.有頂天
 Gibson 1978 Les Paul Custom / Martin OMC-41
16.Heaven Knows
 ESP YT Custom V “B-lu”(E♭)
17.Liar! Liar!
 ESP YT Custom V “B-lu”(E♭)
18.ultra soul
 ESP MA-CTM
encore
19.その先へ
 Gibson Firebird
20.ミエナイチカラ 〜INVISIBLE ONE〜
 Gibson Firebird

 

■ライブ<LIVE 2026 UNCHAINED>
9月17日(木) 大阪 ROCKTOWN (対バン:清)
9月19日(土) 東京 HAREVUTAI
詳細:https://bzone.co.jp/site/yt/news/260407.html

■3rd ALBUM『Talkin’ to My Hand』
詳細:https://bzone.co.jp/site/yt/news/260304.html

 

 

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