【ライブレポート】vistlip、アルバム『DAWN』を提げたツアー<Drawing Dawn>閉幕。「俺たちを見つけてくれてありがとう」

vistlipが、4月にリリースしたアルバム『DAWN』を提げたワンマンツアー<Drawing Dawn>のファイナル公演を、東京・渋谷WWW Xにて開催した。以下より、本公演の様子をレポートしていく。
“夜明け”とは、見る者によって表情を変える。長い夜の終わりとも、新たな始まりとも捉えられる奥深いその瞬間をvistlipは『DAWN』というフルアルバムに落し込んだ。そんな作品を携えたワンマンツアー<Drawing Dawn>は、4月のアルバムリリースから間もなく全9公演を巡り、6月6日にソールドアウトを記録した渋谷WWW Xにてツアーファイナルを迎えた。
紛れもなく今ツアーは、アルバム『DAWN』をライブという形で完成させるためのものだった。作品全体を通して“夜明け”に関連する一本筋の通ったコンセプトが描かれていただけに、若干シアトリカルなライブを想像していた。暗転とともに流れ始めたSEも、時計の秒針やドアを開ける音、スマートフォンのアラーム音といった生活音が中心で、いつもの登場時とは明らかに趣が異なる。

序盤はアルバムの曲順に則って披露され、1曲目はもちろん「未明」。vistlipらしい壮大感と新たなアプローチが絶妙にマッチし、アルバム『DAWN』が描こうとする世界へオーディエンスを一気に引き込んでいく。そして、衝動感あふれるジャズパンクな「Figure」でフロアが沸き立ち、「Dead Cherry」の曲中に観客の大きな声量が響き渡る光景を目の当たりにすると、徐々に冒頭から抱いていた予想は心地よく覆された。これは単に『DAWN』という作品を再現するライブではない。バンドとオーディエンスが楽曲を介して感情を交わし合うことで、想像以上に生々しい温度感を帯びていたことに、早くもハッとさせられたのだ。
「素晴らしいツアーも、今日でファイナルです。ここまでついてきてくれてありがとう。どの箇所も素晴らしくて、これまでの全8本をここにぶつけようと(メンバー)全員が心に決めてるんで、最後までついてきてくれ!」――智(Vo)
「Midnight Crown」では、Yuh(G)のテクニカルなギターを筆頭にミステリアスな空気を醸し出し、「Bedtime Story」や「GLOSTER IMAGE」と続くハードテイストな楽曲群で勢いを増していく。特に印象的だったのは、ライブ中盤のセクション。智がマイクスタンドを構えて丁寧に歌い上げ、海(G)のギターソロが花を添えたドリーミーポップな「Melt Away」。一方、「ドクガエルとアマガエル」はヒップホップと物語性のある切なさをミックスした独自テイストな楽曲で、ジャンルこそ異なる2曲だが、5人それぞれの個性を掛け合わせながらvistlipの音楽へと昇華する手腕が光っていた。


軽快なメロディアスナンバー「Wait for Me,My Ghost」や、Tohya(Dr)と瑠伊(B)の息の合った導入から突入した「Last Order」では、ドラムンベースの魅力を存分に発揮。海のラップやYuhがギターを弾き倒すアウトロなど、それぞれの音楽的ポテンシャルがしっかりと存在感を放っていた。音源でも完成度の高さを感じさせる楽曲群だが、ライブではその完成度がキャリアを重ねてきた5人の自然体な表現から生まれていることを実感させられる。メンバーの表情にも朗らかさが滲み、その余裕さえ感じさせる佇まいからは、現在のvistlipの充実ぶりが伝わってきた。
「HEART ch.」からラストスパートへ突入すると、Yuhと瑠伊が楽しげに背中を預け合い、智は挑発的な仕草でフロアを煽る。クライマックスに似つかわしい熱量を発揮しながらも、「Are You In?」を境にライブは再び『DAWN』の物語へと回帰していった。「BET」では、5人がそれぞれのポジションで覚悟を示すように表情を引き締めながらプレイ。このときのように、楽曲に込められた想いへシンクロしていくバンド感こそが、今のvistlipに備わる強さとも言えるだろう。

「今日ここに集まった皆は、これからの俺たちにも“賭けて”くれますか?」という智の問いかけに、フロアは温かい反応を返す。そしてラストの「Drawing Dawn」は、ストレートなロックサウンドに乗せて届けた、vistlipに“賭ける”ように想いを届け続けてきたファンへのアンサーソング。会場を包み込んだ“ラララ”のシンガロングに胸を打たれながら、「俺たちを見つけてくれてありがとう」という智のメッセージで本編は締めくくられた。
アンコールで披露された「偽善MASTER」と、「ツアーファイナルだから“特別”!」と追加された「彩」まで、熱量は衰えることはなかった。そんな情景を目にしながら、改めて<Drawing Dawn>というツアーの意味を考えていた。このツアーの本質は、“夜明け”という物語性そのものではなく、“夜明け”へ向かってバンドとファンとが共に歩き出すことにあったのではないだろうか。ツアー中に、「ツアーが終わるのが寂しい」という声が多く寄せられたというが、そうしたエピソードも踏まえると、やはりこれは“夜明け”に向けたストーリーを堪能する類のものではなく、目前に迫った19周年、そしてその先にある20周年という未来=夜明けへ向けて足並みを揃えていく、共感性の高いツアーだったということだろう。これらを踏まえた上で、13曲というボリュームのあるアルバム『DAWN』に、どの既存曲を掛け合わせるかによって見え方が変わると予告されていたことを思えば、この日のセットリストに再出発の意を込めた「SINDRA」や、「ここにいるみんなと俺たちで今日だけは誰よりも幸せになろうぜ!」と呼びかけた「Recipe」が組み込まれていたことにも、大きな意味を感じられる。

中盤のMCで、「(アルバムを)ちょっと違った楽しみ方ができる日を用意した」と海から発表された通り、8月22日には大手町三井ホールで<Drawing Dawn:Glazing>と題したライブも決定した。ホールという環境だからこそ、このツアーとはまた異なる感覚でアルバム『DAWN』を味わえるはずだ。その前には、7月7日に19周年を祝うワンマンライブ<CLOCKWORK JUKEBOX>も控えている。この日を経てvistlipがどのような進化を遂げ、それをどう反映していくのかにも期待が高まる。
“夜明け”とは、訪れるものではなく自ら迎えに行くものだと証明したこの日。この世に数多あるエンターテインメントの中でvistlipを選び、彼らに賭けたことは間違いではなかった――その答えを、きっと“夜明け”の先で証明し続けてくれると心から信じている。
文◎平井 綾子
写真◎冨田 味我
◾️セットリスト
<vistlip ONE MAN TOUR 2026 [Drawing Dawn]>-TOUR FINAL-
2026年6月6日(土)渋谷WWW X
01.未明
02.Code Number
03.Figure
04.Dead Cherry
05.Midnight Crown
06.SINDRA
07.Close Your Eyes.
08.Bedtime Story
09.GLOSTER IMAGE
10.Melt Away
11.ドクガエルとアマガエル
12.LIFE
13.Wait for Me,My Ghost
14.Last Order
15.HEART ch.
16.Recipe
17.Are You In?
18.BET
19.Drawing Dawn
En-1.偽善MASTER
En-2.彩
◾️アルバム『DAWN』
2026年4月1日(水)発売



【完全生産限定盤(CD+Blu-ray)スリーブケース仕様】
品番:DCCA-173〜174 価格:19,800円(税込)
・初回封入特典:トレーディングカード(全10種ランダム)
・Blu-ray収録内容
vistlip 18th Anniversary LIVE[Bet On The Ouroboros]2025.7.7@Zepp DiverCity
・購入ページ:https://www.vistlip.com/posts/ltd
▼ファンクラブ会員限定“選べる特典”
①V.I.P. LiST会員限定特典(アクリルキーホルダー)
②MEMBERS LiST 会員限定特典(限定盤サイズステッカー)
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【vister(CD+DVD)】
品番:DCCA-175〜176 価格:4,620円(税込)
・初回封入特典:トレーディングカード(全10種ランダム)
・DVD収録内容
「未明」Music Video
「未明」MV Making Movie
【lipper(CD Only)】
品番:DCCA-177 価格:3,850円(税込)
・初回封入特典:トレーディングカード(全10種ランダム)
▼CD収録曲 ※完全生産限定盤、vister、lipper共通
01.未明
02.Code Number
03.Figure
04.Midnight Crown
05.Close Your Eyes.
06.Bedtime Story
07.Last Order
08.Melt Away
09.ドクガエルとアマガエル
10.Wait for Me,My Ghost
11.Are You In?
12.BET
13.Drawing Dawn
▼アルバム『DAWN』動画まとめ特設ページ
https://www.vistlip.com/posts/pages/ozvyul
◾️<vistlip 19th Anniversary LIVE[CLOCKWORK JUKEBOX]>
2026年7月7日(火)Zepp Divercity TOKYO
開場/開演 17:00/18:00
▼チケット情報
<料金>
スタンディング・指定席 前売:7,700円 / 当日 8,800円(税込)※入場時ドリンク代別途
ファミリー席 前売:大人7,700円、お子様770円(税込)※入場時ドリンク代別途
詳細:https://www.vistlip.com/posts/ticket/wwrpdu
▼チケット発売中
イープラス:https://x.gd/niM6J
◾️<vistlip ONE MAN LIVE 2026[Drawing Dawn:Glazing]>
2026年8月22日(土) 大手町三井ホール 開場/開演:16:45/17:30
問:DISK GARAGE https://info.diskgarage.com/
▼チケット料金 ※入場時ドリンク代別途必要/全席指定
前売:6,500円
当日:7,500円(税込)
▼イープラスプレオーダー:https://eplus.jp/vistlip/
<受付期間> 2026年7月6日(月)12:00 ~ 7月12日(日)23:59
<入金期間> 2026年7月16日(木)13:00 ~ 7月20日(月・祝)21:00
※イープラス抽選受付 ※1人4枚まで ※電子チケット(スマチケ)・紙チケット選択可
※スマチケは分配可 ※発券開始:公演日の1週間前~
▼チケット一般発売日
2026年7月25日(土)10:00〜
◾️<低音まみれ!瑠伊くんのお誕生日会 2026 BunBuun!!>
2026年11月15日(日)BLAZE GOTANDA
※詳細後日発表






