【レポート】BTS、3年5ヶ月ぶり“完全体”のカムバックライブで「7人でこうして皆さんに会えて本当に幸せです」

2026.03.22 06:53

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メンバーの兵役期間などでグループ活動を一時休止していたBTSが3月20日、最新アルバム『ARIRANG』をリリース。それを記念して、翌21日夜に韓国ソウルの中心部・光化門(クァンファムン)広場一帯にてカムバックショー<BTS THE COMEBACK LIVE | ARIRANG>を開催した。同公演のライブレポートをお届けしたい。

「長い時間を経て、7人そろって再びステージに立てることを嬉しく思います。そして、長い間変わることなく待っていてくださった皆さんに、心から感謝の気持ちを伝えたいです。ステージで直接その思いを届けられる瞬間を楽しみにしています」とは、このステージを前に発表されたメンバーからの日本向け独占コメントだ。

2022年10月以来、約3年5ヵ月ぶりとなる完全体でのステージ。Netflixで全世界に独占生中継され、地球規模の熱い視線が注がれる中で幕を開けた本公演は、黒づくめのダンサーたちが左右に割れた先にBTSが登場。シックなブラックコーデで揃えた7人のオーラは圧巻、まさに世界的スターの“完全復活”にふさわしいオープニングだ。歴史的な光化門を背に7人が再び並び立つ姿に、それだけで胸がいっぱいになったARMY(BTSファンの呼称)も多かったことだろう。

カメラが近寄り、リーダーのRMが「アンニョン、SEOUL! We’re back!」と呼びかけると、悲鳴のような歓声が上がる。「ARIRANG」のオープニング曲でもある「Body to Body」でパフォーマンスがスタート。韓国で愛される民謡と伝統的な打楽器を織り交ぜたナンバーで、自分たちの“アイデンティティ”を改めて提示しながら、オーディエンスを瞬く間に引き込んでいく姿が最高にクールだ。配信では観覧席が映し出される場面も多くあったが、年齢も国籍も多様なARMYが集結し、BTSと音楽でひとつになる光景は、活動休止前と変わらず…いや、それ以上の興奮に満ちているように見えた。

グループの“新章”を刻むような「Body to Body」で一気に会場を温めると、その後も「Hooligan」「2.0」と最新アルバムの楽曲を連続で披露。RM、SUGA、j-hopeの洗練されたキレのあるラップは健在で、Jin、Jimin、V、Jung Kookは柔らかなファルセットなど多彩なボーカルワークで酔わせた。

最初のMCでは、メンバーそれぞれの想いが溢れ出す。

Jin「僕たちがグループで集まったのは数年前。釜山コンサートで『僕たちを待っていてほしい』と伝えたことが今でも鮮明に記憶に残っています。来てくださってありがとうございます。実は、今日この場所に立つまで不安も多かったんです。こうしてまた皆さんに会うことができて本当に感謝していますし、幸せです」

Jin
Jimin

Jimin「ARMYの皆さん、ついに会えました! 皆さんの前でこうして話せることが本当に感激ですし、7人でこうして皆さんに会えて本当に幸せです。会いたかったです。今日、ここ光化門広場を埋め尽くしてくださるとは想像しなかったのですが、またお会いすることができて本当に幸せです」

SUGA「韓国で最も歴史的な場所である光化門でパフォーマンスができること、本当に光栄です。今回のアルバムには、僕たちのアイデンティティを込めたいと思いました。なので『アリラン』をタイトルに決め、その想いを込めて光化門でステージを披露することになりました。ありがとうございます」

SUGA
V

V「このような特別な場所でカムバックすることができて感慨深いです。遠くから光化門まで足を運んでくださったARMYの皆さん、そしてNetflixを通じて世界中で視聴してくださっている皆さん、僕たちも本当に待っていました。皆さんがどこにいても、今日、僕たちの想いがNetflix、光化門から全世界に伝わることを願っています」

j-hope「今日、僕たち7人がこのステージに一緒に立っているなんて信じられません。長い間お待たせしましたよね…。ARMY、待っていてくれてありがとう」

j-hope
Jung Kook

Jung Kook「今夜のために、特別なものを準備しました。僕たちのすべてをお見せできるよう全力でお届けします。どうぞお楽しみに!」

RM「本当に。見てください、こんなにたくさんの方が! ここにいる皆さんも世界中でNetflixを見ている皆さんも、今夜を共にしてくれてありがとうございます。長い道のりでしたが、ようやく辿り着きました」

RM

和やかに進むMCの終盤には、聴き慣れたイントロが。「ARMYの皆さんが好きな曲ですよね」というJiminの言葉で始まったのは大ヒット曲「Butter」だ。メンバーが“遊ぶように”自由にステージを動き回り、後半では、足首の負傷のためイスに座って歌っていたRMを6人が囲んで盛り上げる。

そして、ボルテージをさらに引き上げたのは彼らの代表曲のひとつ「MIC Drop」。会場を埋め尽くした約2万2000人以上のARMYによる掛け声が響き、アグレッシヴに踊る野性的なステージで魅了した。

緊張が徐々にほぐれ、ナチュラルな笑顔も見え始めた中盤。Vが「こうしてステージに立つと、僕たちが戻ってきたんだなって実感が湧きます」と語れば、Jiminは「皆さんの幸せそうな姿を見ることができて、僕も幸せな気持ちでステージをやっています」と続ける。Jung Kookも「今夜のことは一生忘れられないと思います。正直、カムバックに対するプレッシャーもありましたが、皆さんの前に立ったら、ただただ嬉しいです」と本音を明かした。

RMはアルバムについて「新しい、僕たちらしい音楽は何だろうと悩んで、LAで2ヵ月間、楽曲制作をして、韓国に戻ってからもポストプロダクションをずっとして完成しました。今僕たちはどんな姿で、どうしたらひとつになれるかという思いを率直に込めたくて、一緒に暮らしながら本当にたくさん話し合って、新しい挑戦もたくさんしました」と制作を回顧。SUGAは「今回のアルバムでは、僕たち7人の姿を最も率直にお見せしようとしました。以前よりも成熟し、成長したBTSの姿をお見せできるよう努力しましたし、ようやく披露することができて本当に幸せです」と語った。

SUGAのラップで始まり、メンバーがパートを歌い継ぐ「Aliens」は、大勢のダンサーも含めたダイナミックなショーが壮観。最新アルバムでも異彩を放つ「FYA」は、爆発的なサウンドとアゲアゲのグルーヴ感で圧倒する。ブランクを感じさせないどころか、一人一人の大人の余裕や色気が増した堂々たるパフォーマンスは、凄すぎて言葉も出ないほどだ。だが、次のMCでは彼らにあった不安や葛藤も明かされた。

j-hope「今回のアルバムには、僕たちの数多くの葛藤も込められています。準備しながら、少しは忘れられてしまうのではないか、皆さんが覚えていてくださっているかという悩みも正直ありました」

SUGA「僕たちが立ち止まらなければならなかった時間、守るべきものは何か、変化すべきものは何か、本当にたくさん悩みました。今でも確信は持てないし不安もありますが、そうした感情さえもすべて僕たちの姿なのだと思っています」

RM「こうした転換点でどのような選択をすべきか、自分自身に問い続けました。結局、答えは外ではなく中にあったんです。自分自身の声に耳を傾け、悩みや不安まで隠さずに詰め込むこと。それが今回のアルバムに込めたかった目標だと思います」

Jimin「皆さんと同じように毎瞬間が怖いし、今回のステージを準備しながらも不安でしたが、そんな気持ちさえも受け入れながら『keep swimming』したら、いつか答えを見つけられると信じています」

V「僕たちにできることは、ただ止まらずに一歩ずつ、曲を出して公演をして、ARMYの皆さんにいい姿を見せていくこと。それが僕たちのやるべきことだし、前進することだと思っています。この歌が、少しでも慰めと力になればうれしいです。そろそろタイトル曲にいかないとですね。『SWIM』をお聞きください」

そんなVの曲振りで始まった「SWIM」は、RMが作詞の全般を手掛けたアップビートなオルタナティヴポップ。ブルーを基調とした照明が美しい水中のようだ。しなやかなダンスを存分に魅せ、最後の壮大な合唱が終わると、自然と温かい歓声が沸き起こった。ラストスパートは、ポップロック調の「NORMAL」で全員が高く手を上げて躍動。メンバー同士のアイコンタクトや絡みも多く、特に彼らの自然体な姿が見られたパフォーマンスだった。

j-hope「ARMYの皆さん、戻ってこれて本当に幸せです。BTS 2.0はまだ始まったばかりです!」

Jin「僕たちはこれからも、様々な形で皆さんに頻繁に会いに行きます」

V「今日、本当に時間が早く過ぎました。数年間、やりたいと想像し続けてきたこの瞬間、ARMYの皆さんが目の前にいるから本当に感動的です。明日…いや、今日、僕の夢にも出てきてくださいね」

Jung Kook「僕たち7人はいつだって同じ気持ちです。皆さんがいてくれる限り、常に最高の音楽とパフォーマンスを届けるために全力を尽くします。Thank you!」

本編ラストは、誰もが待っていた世界的ヒット「Dynamite」でボルテージは最高潮に。MVを彷彿とさせる花火の映像が映し出され、祝祭感に満ちた空気で幕が閉じられようとした、そのとき……RMが「小宇宙やろうよ! みんな携帯の明かりをつけて!」と呼びかけた。そうして始まった、ARMYが愛してやまない大切な1曲「Mikrokosmos(小宇宙)」は、一転して感動的なムードに。ペンライトやスマホなどの多彩な“光”が希望のように輝く神秘的な演出でライブは盛大にフィナーレ。全員が横に並んで手をつなぎ、感謝のお辞儀をすると、7人は名残惜しそうにステージ奥へと消えていった。

今回のステージ演出は、2012年ロンドン五輪開会式や米スーパーボウルのハーフタイムショーなどを手掛けた世界的演出家Hamish Hamiltonが担当するなど、グローバルイベントに相応しいものとなった。同公演は全席無料で開催され、2万2,000人以上の観客を動員したほか、その模様はNetflixにより全世界に単独生中継された。Netflixが単一アーティストの公演を生中継するのは今回が初の試みでもある。

BTSは、約7年ぶりの大規模ワールドツアー<BTS WORLD TOUR‘ARIRANG’>を4月9日の韓国・高陽総合運動場主競技場公演を皮切りにスタートさせる。4月17日および18日の東京ドーム公演<BTS WORLD TOUR ‘ARIRANG’ IN JAPAN>を経て、北米、欧州、南米、アジアなど計34都市で82公演を開催。これはK-POPアーティストの単一ツアーとして史上最多の公演数となる。また、日本や中東などでの追加公演も予告されており、ツアー規模は今後さらに拡大する見通しだ。

取材・文◎川倉由起子
(P)&(C)BIGHIT MUSIC / Netflix

 

■<BTS THE COMEBACK LIVE | ARIRANG>2026年3月21日@韓国ソウル・光化門広場一帯 SETLIST
01 Body to Body
02 Hooligan
03 2.0
04 Butter
05 MIC Drop
06 Aliens
07 FYA
08 SWIM
09 Like Animals
10 NORMAL
11 Dynamite
encore
12 Mikrokosmos

 

■日本公演<BTS WORLD TOUR ‘ARIRANG’ IN JAPAN>
4月17日(金) 東京ドーム
open16:30 / start18:30
4月18日(土) 東京ドーム
open13:00 / start15:00

 

■<BTS WORLD TOUR ‘ARIRANG’>ライブビューイング
特設ページ:http://btsliveviewing.jp
▼チケット販売
一般先着販売:4月6日(月) 18:00よりローソンチケットにて
https://l-tike.com/cinema/mevent/?mid=777224
▼上映日時
4月11日(土)19:00上映開始 (本会場:韓国・高陽総合運動場)
4月17日(金)18:30上映開始 (本会場:日本・東京ドーム)
4月18日(土)15:00上映開始 (本会場:日本・東京ドーム)
▼上映会場
全国各地の映画館 ※公演日ごとに上映劇場が異なります。
詳細は下記URLより
・4月11日(土)公演:https://bit.ly/BTS-ARIRANG-GOYANG-LV-THEATER
・4月17日(金)公演:https://bit.ly/BTS-ARIRANG-JAPAN1-LV-THEATER
・4月18日(土)公演:https://bit.ly/BTS-ARIRANG-JAPAN2-LV-THEATER

 

■『BTS POP-UP : ARIRANG』
【SHIBUYA TSUTAYA 1F】
開催期間:3月30日(月)〜4月29日(祝/水)
営業時間:3月30日(月)15:00〜21:00/3月31日(火)以降 10:00〜21:00
【東京ミッドタウン ガレリアB1 アトリウム】
開催期間:4月3日(金)〜4月19日(日)
営業時間:全日11:00~20:00
【東京ミッドタウン日比谷 1F アトリウム】
開催期間:4月7日(火)〜4月18日(土)
営業時間:全日11:00~20:00
▼入店予約方法
Weverse Ticket入店予約サイトよりご予約いただけます。
入店予約サイトは3月24日(火)11:00より公開いたします。

 

■『BTS WORLD TOUR ‘ARIRANG’ IN JAPAN』カスタマイズ缶イベント
※カスタマイズ缶イベントは、自分だけのオリジナルお菓子缶を作ることができるイベント。事前に予約購入した「カスタマイズ缶セット」をイベントスペースで受け取り、その場でステッカーを貼るなどのカスタマイズをお楽しみいただけます。
※予約制
開催日程:4月3日(金)〜4月19日(日)
開催時間:全日11:00~21:00
開催場所:MIYASHITA PARK