【鼎談】柿原徹也×荒幡亮平×林史也、15周年でたどり着いた『逢いたい』と“本物で居続けたい”理由

■ツアーを通してより馴染んでくるのかな
■本物で居続けたい
──今回のアルバムの1曲目は「フリークラッカー」ですが、ライブではどのようになるか楽しみです。
柿原:「フリークラッカー」は、キーが急激に高くなったり低くなったりする曲で、キラフェスで1回と、9月のアニバーサリーライブでしか披露してないので、このツアーを通してより馴染んでくるのかな。
荒幡:曲はライブで成長していくからね。この曲はバンドみんな別々でレコーディングしたんですけど、アニバーサリーライブでやっとみんなで音を出せたって想いがありました。演出的にも、みんな横一列でステージに立って演奏できる、バンドを大事にしてくれてるからこそできる演出でした。
──ソロではあるけれども、バンドメンバーとの絆を感じます。
荒幡:みんなで飯食いに行く機会も全然多いよね。
柿原:そうだね。「フリークラッカー」はREC風の映像も作ったもんね。“分割の映像を作ったらかっこいいよね”って映像を編集してもらって、みんな心に残ってる曲だよね。こういうことこそ言葉で説明するのが苦手なんですけど、柿原徹也名義でやってはいるけど、みんなの名前でやってる方がいいんじゃないかってくらいこのバンドメンバーになってきてから代わりに誰かが入ってくるのは嫌だな、と思うようになりました。
荒幡:それで言うとわが家に子どもが産まれる時が(出産予定日が)ツアー中だったんですけど、“ライブ無理かも…いつ産まれるかわからないから”って相談した時に、自分は誰か代わりがいたほうがいいんじゃないの? と思ったけど、“そういうことじゃないから”って言ってくれましたね。
──ひとつのチームとしての意識が強い証拠ですね。ツアータイトルも決定したんですよね?
柿原:アルバムの表題曲「Joyful」と、俺の好きな言葉“ENJOY”をかけ合わせました。いつもこの言葉を使う時は“?”をつけて“ENJOY?”と投げかけるんですよ。“みなさん楽しんでますか?”、そして自分が“毎日楽しんでるかな?”ということを思い出して欲しいと思って。そんな“ENJOYFUL”に今回はびっくりマークを15個つけました(笑)。
荒幡:セットリストをこの間決めたんですけど、いろんな角度から“ENJOY”してもらえるんじゃないかな。通して終わった時に、“だからこのツアー名だったんだ”って思える内容になってます。“ENJOY”って楽しいだけが全てじゃない。いろんな人が来てるから、総括して最終的に“ENJOYFUL”って気持ちを満たして帰れるようなセトリになってるはずなんですよね! あとは柿原くん次第ですね…。
林:いや、もう今りょぺさんが話した通りです(笑)!
──アルバムの豪華盤Blu-rayにはリード曲「Joyful」のMUSIC CLIPも収録されるそうですが、ツアータイトルにも紐づいた「Joyful」の撮影エピソードも伺えますか?
柿原:今回に限っては監督のアイデアとかイマジネーションがカラフルで、“ENJOY”してるのが伝わってきて、絶対にいいものになる確信があったので、演技も“やるか!”と話して。子役の子にも出演してもらって、ああいう映像になりました(笑)。
──そうだったんですね。
柿原:ずっと持ち歩いてるんですけど(リストバンドを取り出して)、9月のアニバーサリーライブにすばるくん(子役の男の子)がお母様と来てくれてお手紙と一緒にもらったんですよね。“一緒にバスケしてくれてありがとうございました。僕とお揃いで一緒に買いました”って手紙も貰ったんですけど、なかなかつけるタイミングがなくて。
荒幡:ライブでつければいいじゃん!
柿原:そうだ、衣装さんにお願いしよう!
この曲はたぶん大人が“あ、やばい今の時間を大切にしなきゃ!”って聞いている人が多いんだろうけど、すばるくんが中学生くらいになった時にこの曲を聞いて、“こういう大人になるんじゃねぇぞ”っていう気持ちになってくれるといいですね。良い役者に育って欲しいなと思いました。
──そうですね。「Joyful」は今を力強く生きようという前向きな歌詞が印象的ですが、《いつの間にか大人になって 仕事も様にはなってきたけど なんだか物足りないんだ》という歌詞があります。少し強引ですがそこに絡めた質問で(笑)、幼少期の頃に思い描いていた自分になれているか教えてください。
荒幡:なれてるっちゃなれてるけど、まだ全然なれてないところもある…。夢って叶った時って、さほど“夢叶った!”と思わないんですよね。満足したら人間って堕落しちゃうからねってことなのかな?
林:僕も同じです。もちろん幼少期から志半で挫折した夢もありますが(笑)“じゃあ次は?”は常になくさないように心がけています。
柿原:思わないかも。あと、人との繋がりで音楽を始めた頃は、お芝居だけでやっていくと思っていたし、音楽をここまで好きになるとは思ってもいなかったですね。だから“やるぞ!”と思った時に思い描いていた2025年には絶対ならないし、ここまで来ると(思い描いてた自分に)達していない理由がわからないんですけど、その中で“常に本物で居続けたいよね”って気持ちはあるんです。
──先ほども出ましたが、今回の“逢いたい”という気持ちも、今だからこそ言える本物の言葉ですもんね。
柿原:俺、マジでこういう言葉使わないんですよ。“愛してるよ”って思ってる人には言葉にすればいいんだろうけど、僕は違って。そもそも本当に思ってなければ言えない言葉だし、言ったとしても薄っぺらくなってしまうんじゃないか、みたいなところがあるんですよね。“逢いたい”って言ってこなかった二十何年間があって、このタイミングだから言えるんです。だから、ひとことの“逢いたい”って文字が、ようやく書けるようになった俺を、成長したねってみんな思ってください。
──大人になってはじめて心から言える言葉ってありますよね。
柿原:僕は本当の“人と人との繋がり”があるのが、本物のエンターテインメントだと思ってるので、“逢いたい”という言葉を説明するのは僕にとって難しいことですね。アルバムタイトルだから言えてるだけだと思います。これをMCで喋れって言われたらできません(笑)。
荒幡:それ、一回考えたいよね。これが柿原徹也のライブだよねって導入の仕方。ライブの音楽って、イントロダクションがあるじゃん。そのライブにおける楽曲のイントロがMCなんだよね。でも、次のツアーでは、それをそうじゃない持って行き方も考えたいよね。
柿原:俺がスッと落ちるようにしたいよね。
──MC含め柿原さんらしいライブがツアーで見られるのが楽しみですね。今回は自身初の沖縄公演もありますね。最後に沖縄で楽しみにしていることがあれば聞いても良いですか?
荒幡:オリオンビールかな?
柿原:“三ツ星かざして高々と〜”(「オジー自慢のオリオンビール」を歌う)ってね。終わった後…飲めるの?
荒幡:え、その話するの?!(笑)
柿原:まず沖縄まで遠くからわざわざ会いに来てくれる人にも感謝ですね。ちょっと特別なところでやるので、なかなか出来ない場所だからこそ、特別な思い出に出来るように頑張りま〜す! めんそ〜れ!!
取材・文◎後藤千尋
4thフルアルバム『逢いたい』
2025年11月12日 発売
◼︎豪華盤(初回限定生産)
CD 10曲収録+BD
LACA-35166
¥7,150(10%税込)/¥6,500(税抜)
封入特典:フォトブックレット+特装ケース+アクリルキーホルダー
通常盤・豪華盤 共通特典:ランダムフォトカード(全3種の内1種)
[CD INDEX]
- フリークラッカー
作詞:ミズノゲンキ 作曲・編曲:睦月周平 - Joyful
作詞・作曲:YUUKI SANO・野口大志 編曲:野口大志 - Beat goes on
作詞・作曲・編曲:R・O・N - JIRI恋~Secret☆Night~
作詞:Mio Aoyama(Blue Bird’s Nest) 作曲・編曲:渡辺 徹(Blue Bird’s Nest) - MAE
作詞・作曲・編曲:佐伯youthK - IOLIGHT
作詞・作曲・編曲:馬渕直純 - Coral
作詞:ミズノゲンキ 作曲・編曲:睦月周平 - 矛盾
作詞:佐伯youthK 作曲・編曲:宮澤樹生 - Inside Film
作詞:宮嶋淳子 作曲:馬渕直純 編曲:馬渕直純・設楽哲也 - Magic of music
作詞:宮嶋淳子 作曲・編曲:荒幡亮平
[BD INDEX]
- 「Joyful」(MUSIC CLIP)
- Making of「Joyful」
- TRAILER
◼︎通常盤
CD 10曲収録
LACA-25166
¥3,080(10%税込)/¥2,800(税抜)
通常盤・豪華盤 共通特典:ランダムフォトカード(全3種の内1種)
[CD INDEX]
- フリークラッカー
作詞:ミズノゲンキ 作曲・編曲:睦月周平 - Joyful
作詞・作曲:YUUKI SANO・野口大志 編曲:野口大志 - Beat goes on
作詞・作曲・編曲:R・O・N - JIRI恋~Secret☆Night~
作詞:Mio Aoyama(Blue Bird’s Nest) 作曲・編曲:渡辺 徹(Blue Bird’s Nest) - MAE
作詞・作曲・編曲:佐伯youthK - IOLIGHT
作詞・作曲・編曲:馬渕直純 - Coral
作詞:ミズノゲンキ 作曲・編曲:睦月周平 - 矛盾
作詞:佐伯youthK 作曲・編曲:宮澤樹生 - Inside Film
作詞:宮嶋淳子 作曲:馬渕直純 編曲:馬渕直純・設楽哲也 - Magic of music
作詞:宮嶋淳子 作曲・編曲:荒幡亮平
<Kiramune Presents Tetsuya Kakihara Live Tour 2025-2026 ENJOYFUL!!!!!!!!!!!!!!!>
詳細:https://kiramune.jp/live/kakiharaenjoyful2025/
東京公演: LIQUIDROOM
2025年11月29日(土)17:00開場/18:00開演
※SOLD OUT
静岡公演: SOUND SHOWER ark
2025年12月13日(土)16:00開場/17:00開演
愛知公演: ダイアモンドホール
2026年1月12日(月・祝)16:00開場/17:00開演
福岡公演: 福岡トヨタホール スカラエスパシオ
2026年1月17日(土)16:00開場/16:30開演
広島公演: LIVE VANQUISH
2026年1月18日(日)15:00開場/15:30開演
京都公演: KYOTO MUSE
2026年1月24日(土)16:00開場/16:30開演
※SOLD OUT
大阪公演: GORILLA HALL OSAKA
2026年1月25日(日)15:30開場/16:30開演
宮城公演: 仙台Rensa
2026年2月15日(日)16:00開場/17:00開演
沖縄公演: 桜坂セントラル
2026年3月1日(日)17:00開場/17:30開演
※SOLD OUT
神奈川公演: KT Zepp Yokohama
2026年3月27日(金)17:00開場/18:00開演





