【レポート】tripleS ∞!、初のファンミで満⾯の笑み 「これからも⾒守ってください!」

2025.11.04 18:46

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tripleS ∞!(トリプルエスハッチ!)が11⽉2⽇、東京・豊洲PITで単独イベント<tripleS ∞! 1st FANMEETING in Japan “SSSch∞!”>を開催した。K-POPガールズグループ最多の24⼈構成の⼤所帯による華麗なパフォーマンスと、⻘春時代の夢と痛みを刻み込んだ独⾃の世界観を持つtripleSだが、その魅⼒をよりストレートに伝えるための⽇本選抜ユニットがtripleS ∞!となる。

当⽇は数々のオリジナルソングを中⼼に、ゲームやトークなどを交えて進⾏。強烈なオーラを放つステージングやMCの古家正亨との軽妙なやりとりを通じて、選抜ユニットならではの個性が発揮された。2部制で⾏われたファンミーティングのうち、本稿では1部の模様をお届けしたい。

tripleS ∞!に参加しているのは、ジウ、チェヨン、ユヨン、スミン、コトネ、マユ、シオン、チェウォンの8⼈だ。2024年10⽉に「アンタイトル(Untitled)」で⽇本デビューを果たし、2025年10⽉1⽇には1st EP『SecretHimitsuBimil』をリリースするなど、活動がさらに勢いづく中で⾏われた今回のイベントは、夏に開催した完全体での来⽇公演<tripleS A Live 25 in Tokyo>(@東京・Kanadevia Hall)以来、約3ヵ月ぶり。会場内は期待に胸を膨らませたWAV(ウェーブ:ファンの呼称)で満杯となった。

ファンミーティングは定刻どおりにスタート。キュートなメンバー紹介映像に続いて、ステージ中央に8⼈のシルエットが浮かび上がる。1曲⽬は「Are You Alive」。希望と絶望の間で“幸せになりたい”と⼀⽣懸命⽣きる⼈たちを描くこの曲はtripleSの代表曲のひとつであり、tripleS ∞!バージョンでは、歌詞のメッセージ性がより鮮明になったように感じる。

「⼀緒に楽しんでいきましょう!」──コトネ
「みなさん、これからも⾒守ってください!」──ジウ

歌い終えた8⼈は元気⼀杯に挨拶。早くもヒートアップした会場をさらに盛り上げようと、今度は⽇本デビューシングル「アンタイトル(Untitled)」を披露した。クールなドラムンベースに⾝を任せるように踊り、“無限の可能性を秘めて今動き出す、まだ名前のないストーリー”を歌い上げる彼⼥たち。間髪を⼊れずに始めた「Invincible」では、どんな試練と逆境の中でもダイヤモンドのように壊れない⾃我を表現するなど、両曲を聴くだけでも、他のアイドルとは異なるベクトルを突き進んでいることが理解できるはずだ。

続いてはゲームコーナーへ。<⽩熱机卓球対決!>は、“本当の美少⼥たちチーム”(ジウ、ユヨン、コトネ、シオン)と“⼀番ギャルチーム”(チェヨン、スミン、マユ、チェウォン)に分かれ、スリッパを使った卓球で勝負。1対1の勝ち残り形式で最後までメンバーが残ったチームには、メンバーたちも⼤好物だというカルビーのお菓⼦“じゃがりこ”が贈呈されるという。このアナウンスに全員が⼤はしゃぎ、結果はジウが4連勝して“本当の美少⼥たちチーム”がお菓⼦を⼿に⼊れた。

次は雰囲気をがらりと変えて、「Rising」と「Girls Never Die」を⽴て続けに熱唱。夢を叶えるために全⼒を尽くして⾛っていくことがどれほど重要で素敵な⾏為なのかを強く訴える前者と、何度倒れても起き上がる少⼥たちを主⼈公にしたtripleSのテーマソングと⾔える後者は、8⼈のダンスフォーメーションでよりスタイリッシュなパフォーマンスへと昇華された。

いろいろなテーマで語り合う映像をはさんだ後に届けられたのは、10⽉1⽇リリースの1st EP『SecretHimitsuBimil』に収められた2曲である。「TOKYO」はアンニュイな情感を詰め込んだダンストラック。東京のどこかにいる理想の⼈を待ちわびる歌詞が⽇本のファンの⼼情と重なるところが⼼憎い。続いて、オフラインでのパフォーマンス初公開となった「Password」は9⽉に先⾏配信されたナンバーだ。軽やかなギターとシンセのリフに絡み合うように英語/⽇本語を混ぜて歌う様⼦は、完全体でのパフォーマンスとはまた違った魅⼒があった。

ステージは再びゲームコーナーに突⼊。2回⽬のゲーム企画は<先⽣がきたぞ! ポーズを揃えてやり過ごせゲーム>だ。それぞれのチームにファン1⼈を加えた構成で“野球” “オーケストラ” “ロックバンド”といったお題をマネするというもの。それが合っているかどうかはMCの古家正亨が判断する。さまざまなチャレンジを経て、結果、2チームは引き分けに。勝敗よりも各⼈のキャラクターの良さが伝わる進⾏にすべてのファンが満⾜したに違いない。

充実したファンミーティングもいよいよ終盤。それぞれが感謝のメッセージを伝えた直後に始まった「### (∞! Ver.)」では、“もっと広い世界へ 連れて⾏くわ”や“私を⾒つけてくれた君と歩んで⾏きたい”といったファンへ向けたフレーズを連発して、客席の熱気は⼀気に最⾼潮に。客席に降りて笑顔を振りまいた「トキメティック(Tokimetique)」は、ポジティヴでコケティッシュな魅⼒が全開。曲調に合わせたナチュラルな歌唱も、この8⼈ならではといった感じだ。

本編の余韻が冷めやらぬ中、コミカルな映像をはさんでアンコールステージへ。最後は⼈気曲「Non Scale」で締めくくられた。幻想的なアレンジとともに“きみには私が必要”や“私をぜんぶあげるよ”など、聴き⼿を優しく包み込むような歌声を響かせるメンバーたち。そのリラックスした姿を観ると、tripleS ∞!としての今後の展開も相当期待が持てる。

冒頭でも紹介したように、tripleSのセールスポイントは24⼈によるきらびやかな歌とダンス、不安定な気持ちを表現した歌詞、ハイクオリティーなサウンドメイクなどがあげられるだろう。そしてさらに加えたいのが、絶え間なく成⻑するための地道な努⼒や誠実さである。今回のファンミーティングは、そのようなもうひとつの魅⼒を別の形態=tripleS ∞!でクローズアップにしたものだったと⾔える。

取材・⽂◎まつもとたくお
撮影◎宮田 浩史

 

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