──ミシガン州デトロイト。かつてはアメリカの誇りだった自動車産業は、経済と人種から分極化。さらに史上最悪の暴動まで引き起こし、いまではドラッグが蔓延する、没落した帝国と化してしまった。そのデトロイトの境界線である、“8マイル・ロード”。ここは都市と郊外、さらに白人と黒人とを分ける分割ラインにもなっている……。 ▲ピザ屋をクビになり、プレス工場で働くジミー。母と妹はトレーラー・ハウスに住んでいる ▲ヒップホップ・クラブ、“シェルター”。ここでは毎週末にDJのリズムに合わせ、独自のリリックをラップし、最高のラッパーを競うラップ・バトルが開催されている ●エミネムが苦しんだ差別の壁とは…… 2000年のインタヴュー Vic Everettより まさにこれは逆差別だと言えるだろう。 数々の差別撤廃運動がアメリカ中の州議会から非難を浴びている昨今、皮肉にも白人ラッパーEminemのヒップホップスタイルが差別を受けているというのだ。 「黒人からは『何でもっと白人らしくしないんだ? 白人らしくロックを演ればいいじゃないか』と言われ、白人からは『お前、黒人になりたいんだろう』と言われるよ」 時折りぶつかる人種の壁について聞かれたEminemはこう答えている。 「そんな言葉、もう耳にタコが出来るほど聞いてきた。白人問題が持ち上がると、毎回こうやって攻撃されるんだ。しかも、ありとあらゆる方面からだぜ」 <<インタビュー全文を読むにはクリックして下さい>> ▲白人であるジミーは、ドープ・ラッパーとしての才能を持ちながら、さまざまなプレッシャーからその力を発揮できないことに悩んでいた ●エミネム自身が語る映画『8 Mile』 2002年のインタヴュー Dave DiMartinoより OK、まず、あの映画は俺の話じゃないぜ。俺のライフストーリーってわけじゃないし、俺が俺自身を演じてるわけでもない。映画の中で俺に似てるガキを演じてるってだけだ、Jimmy Smith Jr.って名前のね。で、基本的にはヒップホップ・ムービーなんだけど、何かドラマがあるって言うか……ヒップホップ映画で、音楽が扱われていて、なおかつこれだけドラマ性があって、それでもやっぱりヒップホップ映画だって作品は今までなかったと思う。構想がビッグだし、すげえことだよな。だってさ、音楽の話でもあり、主役のガキがどこで、どうやって成長していくかって話でもあるわけだから。 <<インタビュー全文を読むにはクリックして下さい>> ▼関連記事 エミネムの「Lose Yourself」がアカデミー賞のオリジナル主題歌賞を受賞 構成●編集部 |