――まずは、メンバーが知り合ったきっかけを教えてください。
リー:マンチェスターの大学で一緒だったんだ。'02年だったかな、共通の友人を通して知り合って、一緒にプレイするようになった。最初はヴォーカリストがいる4人編成だったんだけど、うまくいかなくて今の3人になったんだ。
――ザ・ロングカットというバンド名の由来は?
ジョン:アンクル・トゥペーロっていうバンドの曲のタイトルなんだ。初めてギグをやるとき、10分演奏するだけだったんだけど、名前が必要だってことになって冗談でつけたんだ。変えるきっかけがなくて、そのまま残ってるんだよ(笑)。
――どんなバンドに影響を受けてきましたか?
リー:俺はパンクとかブリット・ロックを聴いて育った。それからDJシャドウやソニック・ユースなんかを聴くようになったんだ。
ジョン:俺は'60年代の西海岸のバンドが好きだった。それからニック・ドレイクに夢中になったんだ。
スチュワート:俺は、ソニック・ユースとかフガジみたいなアメリカのへヴィな音楽が好きだった。
――ロック・バンドが続々と登場しているいまのUKのミュージック・シーンをどう思いますか?
ジョン:フューチャーヘッズやブロック・パーティーみたいなバンドは、すごくいいと思う。
リー:いま、バンドをやるには最適な時期だと思うよ。
――その中で共感するバンドはいますか?
ジョン:うーん、みんなリバティーンズみたいなサウンドを出してるって思うんだよね。でも俺たちはそうじゃない。違うことをしてるから、共感するバンドはあんまりいない。でも、マンチェスター出身のアーリーズはいいと思うな。
――マンチェスターのミュージック・シーンから受けた影響ってありますか?
スチュワート:あると思うよ。自分たちの育った場所だし、自然に耳にしてきた音楽だからね。
ジョン:例えば、ジョイ・ディビジョンとか。意識的じゃなくても無意識に頭に残ってるはずだよ。
――春に行なわれたUKツアーの反応はいかがでしたか
リー:いろんなところを回って、いろんな反応が返ってきて面白かった。
ジョン:俺たちのやってることは、ほかのバンドと違う。ギグをやってると、それがオーディエンスに伝わるのがわかるよ。最初はみんな聞きなれなくて、“えっ?”って感じなんだ。でもショウが終わるころには気に入って貰えたのがわかる。
――ほかのバンドとは違うという、自分たちの音楽を一言で表すとしたら?
ジョン:マッド! みんな、そう言うよ。
スチュワート:俺もそれには賛成するよ。
――デルタソニックとの契約の経緯を教えてください。
リー:友達がデモ・テープを送ってくれたんだ。それが気に入られて、連絡をもらった。
ジョン:ラッキーだったよ。メジャーなレーベルには興味なかったからね。金じゃない。
スチュワート:大きなとこじゃなくて、“俺たちの”レーベルって思えるインデペンデントと契約したかったんだ。デルタソニックはUKのインディ・レーベルの中でも最高だよ。
――フル・アルバムはいつごろ発売予定ですか?
リー:来年の初め、1月か2月になるんじゃないかな。
ジョン:その前に日本でミニ・アルバムをリリースする予定だよ。6曲入りくらいで、秋には発売できると思う。
リー:イギリスやヨーロッパ、オーストラリアでもリリースするよ。
――どんなアルバムになるのでしょうか?
スチュワート:いい音と不快な音をミックスしたい。
ジョン:しかも踊れる曲。
――曲作りは、全員で行なうのですか?
リー:だいたい、そうだね。俺がギターのアイディアを出して、そこから展開したり……。いい方法だと思うよ。1人でやってたら偏る。3人でやってると、いろんな刺激もあるし、バランスも取れる。
ジョン:バンドにいるのに、1人が曲作りを担当するのっておかしいと思うんだ。それだったらソロ・アーティストになればいいんだよ。
――歌詞は大切な要素ですか?
スチュワート:すごく時間をかけてるよ。っていうか、俺には時間のかかることなんだ(笑)。そのとき経験してること、大変だって思うことを書いてる。空想で何かを書くのは苦手なんだ。でも政治的なことを書いたり、何か訴えようとしてるわけじゃない。メロディに合うかってことが1番重要だな。
――日本のファンにメッセージをお願いします。
スチュワート:うーん……、日本中のみんなにメッセージを送るなんて難しいな……。
リー:こう言えばいいんだよ(笑)。フジロック・フェスティヴァルで会えるのを楽しみにしてる。それが無理でも、またすぐに行くから!
ジョン:そう、12月に戻るつもりだよ。みんなに会えるの楽しみにしてる!
取材・文●Ako Suzuki
■Information 再来日決定!! 12/2(金)原宿アストロホール [問]Smash http://www.smash-jpn.com/
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▼ザ・ロングカット オフィシャル・サイト(ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル)
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