過去にとらわれず、ニュートラルな気持ちで作った『imagine』特集2
「imagineをすることってすごい大きい力だな~っていうか、 自分も今からスタートだっていう気持ちで すごいワクワクするようなものを想像していきたい」 |
MINMI: 純粋にやっている人も多いとは思うんですけど、あらゆることに関してなんかひとつ言葉がついちゃうと、そうあるべきものだっていうのが何にでもあるな~って思うんですよ。こういうやり方でこうあるべきもの…っていう、なんかデータみたいなもの、それに逸れると浮いちゃうんじゃないか、はみ出しちゃうんじゃないかとか…。でも、前作が終わって、今回新しい気持ちでやりたいなって思って、そういう枠をとっぱらって、自分にしかできない想像力をもっと豊かに使っていきたいな…って思ったんです。ワクワクするような将来のイメージを持つことと、不安になりそうな将来のイメージを持つことによって、全く未来が変わってくると思うんですね。だから、imagineをすることってすごい大きい力だな~っていうか、自分も今からスタートだっていう気持ちですごいワクワクするようなものを想像していきたいなって。あと、聴いてくれる人も、先の見えない未来を楽しみにして欲しいみたいな気持ちを出したくて『imagine』ってつけたんですよ。 ――ちょうどタイトル曲に出てくる<巨大なスピードと 時代のシルエット なぞるみんなと合う必要はない 私も そう~>という歌詞も印象的でした。 MINMI: この曲は、すごい苦労したんです。完成1週間前にようやくアルバム・タイトルが決まって、それからこの曲を作りたいっていう気持ちになって。で、オケが先にでき上がっていたんだけど、このリズムがなんか攻撃的で、妖しげじゃないですか。私の中では「imagine」って、"さあ、イメージしようよ"っていう柔らかい響きの言葉だったんだけど、そのイメージとはほど遠くて…、でもトラックもカッコよかったからこれで書かなきゃっていう課題にやられて。それでも最後の2日前くらいで、なんかパッとふっきれて、この曲でしかない歌詞とメロディがなんか見えたっていうか。自分で責任をとるときに時間がかかったけど、その分、今は気に入ってる曲になりましたね。 ――逆にこの曲は楽しくできた曲ってありますか? MINMI: 湘南乃風との「EVERYDAY」。本当に遊びながら、遊びの曲を作ったって感じですね。去年、湘南乃風のアルバム(『湘南乃風~Real Riders~』)で歌った曲(「CRY feat. MINMI」)っていうのがシリアスなメッセージの歌で、それはそれでいい感じだったんですけど、お互い一緒にいてて、シリアスな部分と、ふざけた部分があって、今度はふざけた部分を出そうよみたいな話になって。彼らのおもしろさっていう魅力を出したかったし、現場で盛り上がって楽しんでもらいたいですね。他の曲ではメッセージを出したり、何を伝えたりっていうのを考えながらやったけど、そういうのも抜きにして、ただハっちゃけて作った曲ですね(笑)。 ――今までにはなかったバラード曲「Just a woman」も収録されてますね。 MINMI: ここ何年かビート感がある、ラップっぽい歌であったり、レゲエDeeJay(ヒップホップでいうMCやラッパーのこと)の歌に興味がありすぎて、バラードはあんま聴かなかったし、ビートのない世界で歌い上げるっていうのに興味がわかなかったんですよ。ある時友達から「そろそろバラード歌ってもいいんちゃう?」っていう解禁がでまして(笑)。私もとことん違う音を聴いてきたから、逆にバラードがすごい新鮮に聞こえて、ダイナミックなバラードとかってすごいジーンとくる感じで、自分もそういうのやりたいなって思ったんですよ。で、女友達と話しているときに、彼とつきあってたら独占欲とか生まれるけど、そういうのがない恋愛っていうか、"自分が好きである"、それが基本やなって思いたいよねって。自分の好きな人に対しての気持ち、"ただ、私はあなたのことが好きなだけの女性です"ってことで「Just a woman」っていうタイトルにしたんですけど。 ――全体的に『imagine』のタイトルから通じる素直さを歌詞には持ち合わせてますよね。 MINMI: 素直じゃないときの自分って気づかないけど、素直にいいなって感じる時って、結局一番クリアになって楽しくなりますよね。楽しいことを素直に感じることもそうやし、間違ってるっていうのを素直に出した後に、それが一番いい方法かなって思うのもそうだし。そういう素直な力っていうのは音楽からもらってますね。もちろん、素直がいいって思ってる裏には、ひねくれてる部分があるからやなってすごい思うんですけど。 ――サウンド面での関わり方は? また、今作は生音がより曲をドラマティックに聞かせてますね。 MINMI: 最初から最後まで関わるんですけど、曲によってバラバラですね。前作作ってから、ストリングスの生とそうでないものとの違いとかを経験したりしたんで、去年だったらこういう楽器がこういう鳴りっていうのは手さぐりで作った部分が、今回はもっと見えてきて、想像どおりに音にはなってきてるのかな~って。 ――最後に、アルバムを引っさげての全国ツアーはどんなものにしたいですか? MINMI: タイトルが『imagine』なんで、この曲たちをどこまで生で再現させるかっていうより、もっといいものを出したいですね。もちろん歌も音も楽しんでもらうけど、観てもグルーヴが伝わって楽しんでもらえるみたいな…。CDは耳からだけだけど、観てこそ『imagine』が200%伝わるようにがんばるので、みんなに来て欲しいですね。 取材・文●イトウトモコ |
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