言葉の面白さの追求からヴィジュアライズしたラップへ

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昨年の後半はリリースから遠ざかっていたMiss Mondayだが、
今年に入ってからは快調なペースでクオリティの高い作品が続々登場している。
最新シングル「暁ニ想フ feat.Sowelu」は、
2002年のワールドカップ・テーマソング「Voiceof KOREA/JAPAN」のメンバーとしても知られる
女性シンガー・Soweluをフィーチャリングした、彼女にとっては久々の女性アーティストとのコラボレートものだ。
平井堅Crystal Kayらへの曲提供で知られるトラック・メイカーのOCTOPUSSYとの
コラボレートも実にフレッシュで、この国のNo.1フィーメイル・ラッパーとしての実力を見せ付けつつ、
あくまで作品第一主義な溶け込み方がいい。
ちなみにSoweluと共に出演したこの曲のビデオ・クリップの出来が出色なので、
そちらも同時にチェックヨロシク。

取材・文●宮本英夫

ストレートに言いたいことを言えたら、もっと聴いてくれる人が増えるだろうと思った


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NEW SINGLE

「暁ニ想フ feat.Sowelu」

2004年6月23日発売
ESCL-2554 \1,223(tax in)

1. 暁ニ想フ feat.Sowelu
2. Climber's High
3. 暁ニ想フ feat.Sowelu REMIX




■オフィシャル・サイト
http://www.missmonday.com/

MORRICHにてPV公開中!


――ビデオを観て強く思ったことなんですけどね。すごくヴィジュアルが浮かぶ歌詞だなぁと。

Miss Monday:
それはね、最近意識し始めました。今までは意識してやろうと思ってなかったし、たとえそういう歌詞があったとしても、狙ってやれてたわけじゃない。ひたすらラップの言葉の面白さを追求する、という姿勢で書いてきただけなので。でも前作シングル「Rootsfeat.Spinna B-ill」ぐらいから、ヴィジュアライズの大切さを意識し始めたんですよ。なんで意識し始めたかというと、自分の書く歌詞の世界観が変わってきたんですね。考え方が。どう変わってきたかというと、もっとわかりやすく、もっとストレートに、言いたいことを言えたら、もっとたくさん聴いてくれる人が増えるだろうと思ったんですよ。それを形にするには、たとえば“僕たちは一人じゃない”というストレートなテーマがあるとして、それに関係するシチュエーションが、雨なのか晴れなのか、部屋の中なのか外なのか。それを描くことにとって、より言いたいことが明確になるんじゃないかなと思って。

――ここ2作ほどの印象は、まさにそうです。いい意味で、より“作家性”が強くなってる。

Miss Monday:
その通りだと思います。言葉を使って物事を表わすのは、すごく難しいことなんだなって、最近あらためて思うんですよ。たとえば“あったかい気持ち”を表現するのに、アチチなのか、ホットなのか、ぬくいなのか。使う言葉でイメージが違ってくるから、面白いなと思うし、そこに溺れないようにとも思う(笑)。丁寧に接していきたいですね。


▲Sowelu(左)とMiss Monday

――前作に続いて、今作も“フィーチャリングもの”で。相手がSoweluさんになった経緯は?

Miss Monday:
今回トラックメイカーのOCTOPUSSYさんと一緒にやることになった時に、彼らのほうから“Soweluちゃんと一緒にやるのはどうですか?”っていう提案があったんですよ。私は前からSoweluちゃんのことは知ってたし、好きだし、ぜひ一度お会いしたいということになって、今回のフィーチャリングが実現しました。

――実際の作業はどんなふうに?

Miss Monday:
歌詞に関しては、まず私とSoweluちゃんとOCTOPUSSYさんと三者で相談して。私は恋愛の歌にしたいなと思ってたんでそれを言って、Soweluちゃんから出てきた言葉をピックアップしたり、そうやって作っていきました。ただ前作「Roots~」みたいに、SpinnaB-illくんだったら電話で“どうする?”みたいなラフな感じでできたけど、Soweluちゃんは初対面だし、とりあえず会議室で“よろしくお願いします”から始めて(笑)。彼女と私の持ってるものが全然違うので、面白かったですよ。うまくハマッたと思います。

――トラックはどうですか。

Miss Monday:
OCTOPUSSYさんが私の今までの作品を聴いてくれて、“どういうものが合うだろう?”って、すごく考えてくれたみたい。普段のOCTOPUSSYカラーであるUK寄りのキラキラしたさわやかなサウンドに、私の持ってるオーガニックな部分、アース的な部分を混ぜて、今回みたいなトラックになったんだと思う。ダンサブルな中にスティールドラムが入ったり、実験的なこともしてくれたと思います。気をつけたのは、そこに乗せるフロウの聴こえの良さとリズム感ですね。ラップとはいえ、メロディも音程もあると思ってますから。アメリカのアーティストが無意識でできることを、私なんかは、やっぱり意識的に勉強して向かわないとカッコいいものができないタイプだと思うんで。作る段階ではすごく気をつけてそれをやって、実際歌う時にはそれを忘れて、気持ちよく歌う。今回は、それができたと思います。
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