ニュース・最新情報

プロフィール・バイオグラフィ・リンク

Supertrampの音楽キャリアはイギリスのプログレ・ロック・バンドとしてスタートし、'70年中盤にプログレ的なツイード・ポップに移行していく。彼らの音楽性は10ccやPeter Gabriel、Genesisほど革新的だったわけではないが、商業的な要素も兼ね備えた彼らは思いがけない成功を収めた。

Supertrampは1969年、キーボード/ヴォーカルのRoger Daviesによってイングランドで結成された。最初の活動資金はオランダの億万長者から提供された。今ではもう紛失してしまったプログレ志向の2枚のアルバムの後、バンドは出資者を失い一旦解散する。しかし、よりポップ志向を強めて再結成する。1974年の『Crime Of The Century』はバンドとして初のスマッシュヒットとなる。さらに『Crisis? What Crisis?』『Even In The Quietest Moments』とヒットは続いていく。1979年の『Breakfast In America』は大西洋の両岸で大成功を収め、また多くの人々によって、バンドの最高傑作だと考えられている。

ライヴ・アルバム『Paris』を作ることは、彼らの最後の大きな義務の一つだった。しかし、『Famous Last Words began』以降彼らは忘れられていき、ベース/ヴォーカルのRoger Hodgsonが1982年にソロ活動を開始すると、1985年の「Cannonball」はかろうじてUSトップ30に入ることができただけだった。そして、Supertrampは二度とヒットを出すことはなかった。

Supertrampが'70年代あれほどビッグだったと今想像するのは難しい。ミュージシャンたちは技術的には熟練していたが、ヴォーカルは温和だがめそめそし、歌詞はいつも独りよがりで泣きべそで、アレンジはつまらないものだった。彼らはメタル・ファンのためには十分ロックしておらず、息の長さではELPファンを満足させず、若いティーンエージャーの少女にはあまりにも文学的だった(しかも男臭く)。しかし、彼らは大ヒットした。それは未解決のミステリーの一つだと私は思う。