Caetano Veloso

1942年、ブラジルの北東部バイーア州生まれ。ジョアン・ジルベルトの後継者と言われる。

1960年代からリオやサンパウロでアーティストの活動を活発に展開し、ジョアン･ジルベルトの出現によりボサ・ノヴァが確立されて以降のブラジル音楽界において、MBPと呼ばれる新たな流れを生み出した。

1967年、ガル・コスタとのデュエットアルバム『DOMINGO』でデビュー。

1968年に反軍事政権を謳ったトロピカリア（トロピカリズモ）をMPBの朋友ジルベルト･ジル等と共に提唱、強烈な政治告発ソングを歌い、その結果投獄された後、ロンドンでの亡命生活を余儀なくされた。

1972年に母国ブラジルに帰国。息子で後のミュージシャン、モレーノ・ヴェローゾが生まれている。

1981年リリースのアルバム『Outras Palavras』は、自身初のブラジル国内売り上げが10万枚を突破、1983年には初のアメリカ公演を実現した。

1997年リリースのアルバム『Livro』は、2000年、第42回グラミー賞において最優秀ワールド・ミュージック・アルバム賞を受賞。1998年には、母校のバイーア連邦大学より、名誉教授の称号を付与されている。

2004年4月、全編英語曲のカヴァーというコンセプト・アルバム『A Foreign Sound』をリリース。

若手ミュージシャン「バンダ・セー」と共同制作したアルバム『Ce』（2006年）、『Zii e Zie』（2009年）、『Abracaco』（2012年）をそれぞれリリースしている。

その半生を、MPBアーティストはもちろん、多方面のアーティストと積極的に交流を続け、現在でもブラジル･ミュージック･シーンのリーダーとして精力的な活動を続けている。