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人気を確立したバンドの解散後に、メンバーがソロとしてさらに飛躍することはめったにない。だがNew Editionの6人は、''90年代初期、別々となってからもチャートをにぎわした。Bobby Brown、Johnny Gill、Ralph Tresvantの3人のソロと、ヒップホップR&BトリオのBell Biv DeVoeである。けれども、それぞれに成功はしたものの、気まぐれなR&Bの流行の移り変わりは速く、New Editionも影が薄くなってしまった。

ボストンの学生5人組に最初に目をつけたのは、新人発掘プロデューサーMaurice Starrだった。彼はBrown、Tresvant、Ricky Bell、Michael Bivins、そしてRonnie DeVoeを、Jackson Fiveのようなグループに仕立て上げようともくろんだ。

''83年のキャッチーなヒット“Candy Girl”に加え、Starrはグループのデビューアルバム『Candy Girl』の大半の歌を書き、プロデュースとプレイにも深く関わった。だが不満を覚えたNew EditionはまもなくStarrの元を去り、MCA Recordsと契約。''84年、ここでもJackson Five風のサウンド“Cool It Now”がブレークし、2ndアルバム『New Edition』はトップ10に入った。

ところが''85年の『All For Love』はそれほどでもなく、''86年にリリースした''50~''60年代のカヴァーアルバム 『Under The Blue Moon』はさらに下降線をたどる。ここでBrownはソロに転向したが、New EditionはすでにデビューしていたGillを加えた。プロデューサーにJimmy Jam とTerry Lewisを起用し、''86年にはより大人向けのニュージャック・スウィング寄りの“If It Isn''t Love”をリリースし、アルバム『Heart Break』もトップ20入りする。

結局New Editionは''89年に合意のもと解散。別行動となってからも''90年と''91年にはチャートを席巻した。だがその後の売れ行きは芳しくなく、メンバーは''96年にNew Editionを再結成。ツアーを行ない、アルバムを出したものの、評判はそこそこでしかなかった。

黄金をもたらす神は彼らを見放したかのようだが、New Editionのこれまでの形跡を見れば、チャートのトップに返り咲く可能性がないとはいえない。