【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>、G-FREAK FACTORY「俺たちが得たもの、みんなが得たもの、一緒に合わせてこの先もやっていこう」

2025.06.15 19:46

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「待たせたな。G-FREAK FACTORY、はじめます」という茂木洋晃(Vo)の挨拶に大きな歓声が起こり、原田季征(G)の重厚なギターリフにコブシが突き上がる「YAMA」のイントロとともにEVIL STAGEを熱気で包んでいった、G-FREAK FACTORY。

◆ライブ写真

「サタニック、来い!」と茂木が声を上げるより前から、会場には前のめりで、熱っぽいシンガロングが大きく響いている。G-FREAK FACTORYのステージは、ワンマンでのライブでも、どんなフェスやイベントでも、独自の空気を醸す。ダイブやモッシュなど、興奮や感動をフィジカルに昇華していく観客がいるのはもちろんだけれど、それよりもその歌を歌い、心の底から叫びたいんだという熱量が大きい。それぞれが常日頃その歌を心に流し、身体中に染み込んだ歌をここで歌い上げ、分かち合っていく。そんなライブだ。

たくさんの感情や日常がどっしりと乗っかったシンガロングの威力は、凄まじいものがある。吉橋“yossy”伸之(B)がベースを奏でるなか、「EVIL STAGEやれるか。勝ち組のお前ら、一緒に歌え」(茂木)とスタートした「Too oLD To KNoW」は頭から観客が熱唱。タフで、高揚感のあるアンサンブルが、その歌声を大きくしていく。また、観客のシンガロングをエネルギーに茂木は一段とダイナミックに声を上げ、バンドアンサンブルも力を得ていく感覚で、この会場一体がひとつの“バンド”のように呼吸を同じくしているとでも言おうか。前半にして、すでにそんな濃密な空気が満ちている。

岩本怜王(Dr)のカウントでゆったりとスタートした「Fire」では、茂木はステージにしゃがみ込むようにして渾身の力で歌い、EVIL STAGEをグッとエモーショナルに染め上げていった。

「楽しんでっか。今年もきたなサタニック」と会場を隅々まで眺めながら挨拶や自己紹介をした茂木は、この数年を振り返るように語る。「イベントもフェスもオーガナイザーもフロアも、いっぱい失って、そして何かを得て、またここに帰ってきたんだと思います。我慢しただろうし、まだ我慢してる人、今も苦しみ悲しみに暮れている仲間もたくさんいると思います。俺たちも解散するチャンスは何回もあった──でもただじゃ起き上がらない。そしてこんな年までバンドをやることになりました」

大きな拍手が沸くなか、「俺たちが得たもの、みんなが得たもの、それぞれ違うかもしれないけど、一緒に合わせてこの先もやっていこう」と、続く「HARVEST」をじっくりと、鮮やかに編み上げていく。温かく柔らかなアンサンブルとメロディが、EVIL STAGEをすっぽりと包み込んでいった。

次の「ダディ・ダーリン」は、「今日はサタニックでもお前たちでもなく、仲間に歌いたいと思う。一緒に歌ってくれるか?」と、語りかけるように歌う。穏やかに、また声を張り上げるようにと心のままに歌う茂木に、観客の歌も重なっていく。「人間つうのは弱い、とても簡単に壊れてしまう。生きてるうちにまたライブハウスで会おう。約束な」と、茂木は曲の終わりにフロアに温かな言葉をかけた。

「ライブハウスで会おう、約束だ」と繰り返した茂木は、「ぶっ壊れるなよ。こんなむちゃくちゃな時代、簡単に壊れるぞ、簡単に死ぬぞ。勝手に死ぬんじゃねえぞ!……by サンボマスター」とサンボマスターのライブでお馴染みのフレーズを拝借して観客を沸かせつつも、真っ直ぐに思いを伝える。

そして「今日イチの声を出せ!」と、ラストに披露したのは「らしくあれと」。《いつもここにいるから “ライブハウスに”帰ってこいよ》と歌詞のフレーズを替えて観客と堅い約束を交わし、最後まで大きなシンガロングと歓声とを巻き起こしていった。「ありがとう、サタニック。ありがとう、この時間、ここを選んだすべてのばかやろう!」と愛情たっぷりの叫びをあげて、この日このステージの35分間を特別なものにしていった。

取材・文◎吉羽さおり
撮影◎岸田哲平

■セットリスト

1. YAMA
2. Too oLD To KNoW
3. Fire
4. HARVEST
5. ダディ・ダーリン
6. らしくあれと

■<SATANIC CARNIVAL 2025>
6月14日(土) 千葉・幕張メッセ国際展示場9-11
6月15日(日) 千葉・幕張メッセ国際展示場9-11
◯物販 / FOOD AREA
・14日 open9:30 / 15日 open8:45
◯ライブ観覧エリア
・14日 開場10:30 / 開演11:30 / 終演21:10(予定)
・15日 開場09:45 / 開演10:45 / 終演20:30(予定)
▼6月14日(土)出演者
04 Limited Sazabys / 10-FEET / The BONEZ / coldrain / ザ・クロマニヨンズ / ENTH / ハルカミライ / HERO COMPLEX / 花冷え。 / HAWAIIAN6 / Ken Yokoyama / MAN WITH A MISSION / Maki / OVER ARM THROW / サバシスター / SHADOWS / SHANK / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / STOMPIN’ BIRD / TOTALFAT / 四星球 / [O.A.]トップシークレットマン
▼6月15日(日)出演者
Age Factory / バックドロップシンデレラ / Crystal Lake / Dizzy Sunfist / FACT / Fear, and Loathing in Las Vegas / FOMARE / THE FOREVER YOUNG / G-FREAK FACTORY / キュウソネコカミ / HEY-SMITH / HIKAGE / マキシマム ザ ホルモン / NOISEMAKER / RIZE / ROTTENGRAFFTY / See You Smile / Suspended 4th / View From The Soyuz / w.o.d. / ヤバイTシャツ屋さん
▶チケット:SOLD OUT

 

関連サイト
◆BARKS内<SATANIC CARNIVAL 2025>特集
◆<SATANIC CARNIVAL> オフィシャルサイト
◆PIZZA OF DEATH オフィシャルサイト

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