楽屋に入るなり、メンバーが自分の財布を取り出し、「オレ、ガキ使」「オレは、はねる」と自分達の大好きなお笑いのDVDを買ってきてもらおうとマネージャーにお金を渡している。こういう時は、タワーレコードさんで本当に便利だと思う。が、何しに来たの?
ライブしに来たんでしょ?みなさん(笑)。
(18:00)リハーサルが始まった。
yasuは客席をぐるり1周また1周と踏みしめながら時折発声する。
立ち止まっては客席からyou、ka-yu、kiyo、shujiの演奏を見つめた後ステージに上がる。少し時間は押してしまったが、メンバー各々納得のいく形でリハが終了。
(18:50)楽屋に戻ったメンバーは外で待っているファンを気にしていた。
shuji「時間押してるな~」
スタッフ「搬入のスタッフの人数が少なくて……」
などと、会話をしていると
ka-yu「お前の荷物(ドラムセット)が一番多いねん!」
一同爆笑。メンバーの楽屋にはいつも笑いがある。気付くとka-yuが筋肉自慢をはじめていた。周りのスタッフに腕を触らせ、
ka-yu「固いやろ! 固いやろ!」
確かに固い。日頃の腕立て伏せの成果が表われているようだ。その流れでみんなの手がshujiの腹部に行くと……。
一同「これはあかん!」
shuji「おいっ!(笑)」
(19:15)円陣を組んだメンバー。
yasu「今日もがんばっていくでぇ~!」
メンバーは右足を前に出し「デェ~!?」と声を出しステージに向かった。メンバー一人入場するごとに沸き上がる歓声。
1曲目の「ACID BREATH」からメンバーのボルテージがあがる。yasuは拳を天井に突き上げる。
2曲目の「Kiss Me」が始まり観客はよりヒートアップ! yasu「みんな爽やかにいくで~」
「Kiss Me」の後、最初のMCでyasuは「今日は市役所の電話で朝、起こされました!」と笑いをとっていたが、スタッフは全員「区役所だよ!!」とココロのなかで突っ込みを入れる。
yasuは、shujiの新調されたドラムセットに触れ、「ステージの幅とりすぎや!」と。youに向かっては「さすが! ギター侍!」などyasu節が炸裂。笑いを引きずりながら始まった3曲目の「DOLLS」は縦ノリから一変して、観客全員が見事に曲に聴き入った。
続くMCでは、「『ARCADIA』が発売された週に、youと一緒にココに来たんですが、試聴機で『ARCADIA』を聴いてるコがいて、“買え、買ぇっ~!”とオーラを送りましたが、結局そのコは買わずに帰ってしまいました(笑)。渋谷店で1位になると1階にすごく大きくジャケットが掲示されるのですが、そこにサインして逃げてきました!!」と裏話も披露。そして、「ラスト2曲!!」の掛け声とともに「FREEDOM」「ヴァンパイア」と歌い上げた。
アンコールの予定はなかったが、アンコールの声は鳴り止まない。でもメンバーは出て来ない。心配したスタッフが楽屋を覗くと、「ナニ演る?」「何でもええよ。」「you決めろや!!」などなどと、アンコールの曲を何にするか相談中であった。
そして、再びステージに現われ「explosion」を披露。観客全員が拳を振り上げる。そして、40分程ではあったが、ステージと客席が一体となった夏休み最後のステキな一日が終了した。
今回のライヴも、こういったバンドものにしては相変わらず男性比率が高く、本当に男性からも支持されるロックバンドなのだなぁと感心する。男女比は4対6。年代も様々だし、体を大きく揺らすもの、小さく揺らすもの、口ずさむ者、観客それぞれがジャンヌダルクのロックを体で感じていた。ライヴツアーで彼等の姿を目撃する事にますます期待が募る前哨戦とも言えるライヴだった。