これぞ問題作…! 監督タランティーノが傾倒する“日本もの”総ざらい

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これぞ問題作…!
監督タランティーノが傾倒する“日本もの”総ざらい


公開前から何かと話題を呼び、初登場で全米No.1を記録したクエンティン・タランティーノ監督の新作「キル・ビル」は、ユマ・サーマンが復讐の鬼と化す超絶バイオレンス・アクション。噂に違わず賛否両論、ケンケンガクガク、物議をかもしそうな問題作だ。

映画『キル・ビル』
10/25~全国ロードショー

監督:Q.タランティーノ
主演:ユマ・サーマン、
ルーシー・リュー、
デヴィッド・キャラダイン、
ダリル・ハンナ、
千葉真一、栗山千明ほか
音楽:The RZA

オフィシャルサイト>>
主人公は結婚式の最中に襲撃され、凶弾に倒れたザ・ブライド(花嫁)。元殺し屋の彼女は、4年間の昏睡状態から目覚めると、たった1人で復讐の旅に出る。と文字にしてしまえばストーリーはひどく単純。あとはもう、切って切って切りまくるという感じ。でも、シリアスで凄惨な場面ばかりかというと、全然そんなことはなくて、金髪のヒロインはブルース・リーばりの黄色いジャージ姿だし、日本刀を伝授する服部半蔵役の千葉真一も、ヤクザの女親分役のルーシー・リューも、妙な日本語で笑いを誘う。深作欣二、チャンバラ映画、ジャパニメーションなど、タランティーノが傾倒する“日本もの”総ざらいの大安売りといった風情。「所詮はすべてパロディ」と思えるかどうかどうかで、楽しめるか楽しめないかが決まってくるだろう。

タランティーノはこの映画を、「ぜひ女の子に見てほしい。見て元気になってほしい」と言っていたが、画面で展開されるパワフルで濃厚な映像を受け止めるには、観る側にもかなりのパワーが必要。というわけで、「これを見て元気になれる女の子は、最初から元気な子なんじゃないの?」と、思わずツッコミを入れたくなりつつも、後編の『キル・ビルVol.2』(来春公開予定)に期待しまうのだった。

文●原令美/e-fields

これをすべて観た瞬間から、あなたも「キル・ビル」通…! 【映像集】
  本予告、スタート!
予告編(3ヴァージョン)  
  ストーリー/あるひとりの女性が、4年もの長い眠りから目を覚ます。彼女はかつて暗殺集団のエージェントだったが足を洗い、幸せな結婚生活を送るはずだったが、かつてのボス、ビルに彼女の頭を撃ち抜かれ……。

 
本予告の映像は、ここを 
 
特報第2弾の映像は、ここを 
 
特報第3弾の映像は、ここを 

  タランティーノのインタヴュー、スタート!
インタヴュー映像
  ●クエンティン・タランティーノ(監督)
タランティーノにとってソニー・千葉(千葉真一)とは? そして自信に漲ってます…!
 
タランティーノを見るなら、ここを 
 
●ユマ・サーマン(ザ・ブライド役)
過酷な訓練話、ユマお気に入りのシーンなどを語ります
 
ユマを見るなら、ここを 
 
●ルーシー・リュー(オーレン・イシイ役)

中国武術と日本刀の違い、そして「この映画は詩なの」など語ります
 
ルーシーを見るなら、ここを 

  特別映像、スタート!
特別映像
  実は、これを観ちゃうと手っ取り早い!
6分半の、「キル・ビル」ワールド
 
 
特別映像は、ここを 

タランティーノのおたくぶりがここにも! 【サウンドトラック】
 




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サントラ詳細>>
オリジナル・サウンドトラック『キル・ビル』
2003年10月16日発売 
WPCR-11729 2,400(tax out)

1. バン・バン/ナンシー・シナトラ
2. サートン・フィーメール/チャーリー・フェザース
3. 『怒りのガンマン 銀山の大虐殺』のテーマ/ルイス・バカロフ
4. 『密室の恐怖実験』のテーマ/バーナード・ハーマン
5. ダイアローグ~クイーン・オブ・ザ・クライム・カウンシル
6. オウド・トゥ・オーレン・イシイ/The RZA
7. ラン・フェイ・ラン~『THREE TOUGH GUYS』よりアイザック・ヘイズ
8. 『グリーン・ホーネット』のテーマ/アル・ハート
9. バトル・ウィズアウト・オナー・オア・ヒューマニティ~『新・仁義なき戦い。』のテーマ布袋寅泰
10. 悲しき願い/サンタ・エスメラルダ
11. ウー・フー/The 5,6,7,8's
12. チャールズ・バーンスタイン /The RZA
  :『白熱』のテーマ/クレーン
13. 修羅の花 ~『修羅雪姫』のテーマ/梶芽衣子
14. ロンリー・シェパード/ザンフィル
15. ダイアローグ~ユー・アー・マイ・ウィキッド・ライフ
16. 『鬼警部アイアンサイド』のテーマ(抜粋)/クインシー・ジョーンズ
17. 空間美学 Part2(抜粋)/ノイ!
18. ヤクザ・オーレン1/The RZA
19. バニスター・ファイト/The RZA
20. フリップ・スティング
21. スウォード・スウィング
22. アックス・スロウズ
※18~22はサウンド・エフェクト集

   
試聴ができるオフィシャルサイトはこちら

当然日本にもやってきた! 【記者会見】
  おもちゃの刀でサービス・ポーズ10/19都内ホテルにて、記者会見が行なわれた。このために来日したのはクエンティン・タランティーノ、ユマ・サーマン、ルーシー・リューに、ローレンス・ベンダー(製作)。日本からは出演者の千葉真一、栗山千明、ジュリー・ドレフュスに、種田陽平(美術監督)、石川光久(プロダクションI.G)の、総勢9名。そして、集まったマスコミの数は約700人!

この歓迎ぶりに気をよくしたのか、タランティーノはしゃべるしゃべる。「13年ぶりの日本で嬉しいよ。日本映画は僕にたくさんの力を与えてくれたんだよ。今回はその大好きなヤクザ映画をモチーフに作ることができたしね。あ、女性を中心に描いたのは、男性の仁義とは違うものが描けると思ったからなんだよ」などなど。

勢揃いしたスターと監督
▲(左から)千葉真一、ルーシー・リュー、ジュリー・ドレフュス、クエンティン・タランティーノ、栗山千明、ユマ・サーマン
そして注目の集まる主人公2人はというと、好きな日本語は?の質問に、ユマは「日本刀が…必要ですぅ」と映画どおりのセリフを披露。おもちゃの刀でポーズを取ってくださいとのリクエストにも、刀を噛んでみたりとリラックスした様子。一方、ルーシーは背筋をピンと伸ばしスター然とした佇まいで「日本刀は特別なもの。小道具と呼び切れない、美術品」とポーズのリクエストは丁寧にお断り。でも栗山千明やジュリー・ドレフュスに対する気遣いも忘れないところが一流スターなところか。

タイプの違う主人公2人、そして日本人俳優も絡み、アニメーション導入部分もありの映画だが、すべてがタランティーノという尋常でない強烈な個性、才能、パワーの持ち主によって集結している、そんな印象を受けた映画であり、会見現場だった。

文●編集部


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  ユマ・サーマンが、東京の街で颯爽とまたがっていたバイクをモチーフにした携帯ストラップ。そして、日本刀のように細長くデザインされたプレス用パンフレットを、セットで10名様にプレゼント!

 
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