NONA REEVESの『NONA REEVES』

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三宿webにて月イチで行なっているDJ活動でも
歌い踊り躍らせる、NONA REEVES。
最新シングル「ENJOYEE!(YOUR LIFETIME)」のPVでは、
グルーヴィなディスコ・サウンドに乗って指先でビームを描き、
股間から光の粒を撒き散らす…という弾けっぷりの彼らのニュー・アルバムは、
その名もズバリ『NONA REEVES』なのだ!
ディスコに行ってたら、ディスコっぽい曲はやってなかったと思います 
NEW ALBUM

『NONA REEVES』

COCP-31943 3,059(tax in)

1:初恋
2:ENJOYEE!(YOUR LIFETIME)
3:TONIGHT~愛があった夕べ~
4:欲望
5:HIPPOPOTAMUS
6:IT'S A NEW DAY[BLOW]
7:THE DEATH
8:アルファベット・ボーイ
9:GIMME GIMME
10:IT'S A NEW DAY[QUIET STORM]
11:HISTORY


INTERVIEW MOVIE

郷太氏の必殺DJ話も見られます!

OFFICIAL HOME PAGE
http://www.nonareeves.com
メンバーによる日記など、最新情報はここでチェック!

LIVE SCHEDULE
<NONA REEVES
in ENJOYEE YOUR LIVE TIME 2002>
10/18(金)長野 ライヴハウスJ
【問】FOB長野 026-227-5599
10/22(火)福岡 DRUM SON
【問】キョードー西日本 092-714-0159
10/24(木)広島 ナミキジャンクション
【問】キャンディープロモーション 082-249-8834
10/25(金)心斎橋 BIG CAT
【問】グリーンズ 06-6882-1224
10/27(日)名古屋 クラブクアトロ
【問】サンデーフォーク 052-320-9100
10/31(木)新宿 LIQUID ROOM
【問】ディスクガレージ 03-5436-9600
――ディスコ世代にはたまらない感じのアルバムですね。

西寺郷太:
アースとかビージーズとかが流行ってた頃は子供だったので、いわゆるディスコに行った経験はゼロですけどね。

小松茂:
どっちかっていうと、MTV世代ですからね。

奥田健介:
もし行ってたら、ディスコっぽい曲とかやってないと思います。

西寺:
もし行ってたら、すでに結婚してて子供6歳ぐらいだったと思う(笑)。

小松:
ちょうど僕らが見てたMTVでかかってたのって、そのちょっと前のディスコ・サウンドとかを聴いてた白人とかがやりだしたものが多くて。

西寺:
たとえば僕の場合、ワム!を好きになったらシックも聴いてみたり、'84年ぐらいにマイケル・ジャクソンを好きになっても『OFF THE WALL』ジャクソン・ファイヴを聴いたり、スティーヴィー・ワンダーも昔のを聴くと'60年代からのソウルの歴史がわかるじゃないですか。あとスティーヴィー・ワンダーとマイケル・ジャクソンが同じ会社からレコード出してるのが分かったら、その会社のダイアナ・ロスも聴いたりとか。小4~5ぐらいからそういう感じで聴いてたから、大阪の人がお好み焼きが好きなのと同じような感覚で、身体に入ってるものなんですよね。

――CDとかレコード代に、毎月いくらぐらい使ってます?

西寺:
月によってけっこう差がありますね。僕の場合だと、買わないときは本当に買わないけど、先月、先々月はすごかったですよ。アルバム制作してていろいろアイデアが欲しかったっていうのもあるんですけど。初めてVISAカードを作ってノリノリになって。先々月は30万円分ぐらい買ったんですよ、それも中古とかで。

小松:
郷太の場合、ひとつのアルバムを10~20枚買うときもあるから(笑)。

――聴く用、保存用、とか?

西寺:
いや、人にあげるのが多いですね。特にマイケル・ジャクソンとワム!。地方に行くときとかディスクマンを持って行ってて、聴くものがないときとかレコード屋行って、そこの店長がすごいいい人だったりして、何か買わずにいられないときは必ずマイケルの『OFF~』を買う(笑)。昔ドイツにライヴで行ったときに"ドイツで聴く『OFF~』はどうなんだろう?"とか思ってまたそこでも買ってみたり(笑)。

小松:
マイケルの『INVINCIBLE』は、僕ももらいました。

西寺:
15枚買ったんですよ、見る度に。それでメンバー全員にまずあげて。まぁメンバーにあげたのは、今後音楽をやるときに「あれのここみたいな感じのコーラスでやりたいんだ」っていうときにやりやすいからで、単純に今後のバンド活動のため、僕という人間をわかってもらうために、地元のお菓子をあげるみたいな感覚であげたので。…僕、おかしいと思うのは、 たとえばピカソの絵って欲しかったら1億出す人だっているじゃないですか? 僕はよく聴く『OFF~』とか『Thriller』とかは、10万円出してもいいんですよ。それくらい聴いてる回数もあるし、感謝してるんですよね。だからそれなりの"ありがとう"っていう気持ち(笑)。

――小松さんと奥田さんはどうですか?

奥田:
年々減ってきてる。

小松:
俺もそうなんですよね。

西寺:
大学時代が一番買ってたね。

小松:
普通に買ってた頃は、月3万ぐらい。その頃レコード屋でバイトしてたんで、給料もらうのと同時に、毎月注文しておいたのをまとめて買って帰る、みたいな。

奥田:
バンド始めて2~3年目ぐらいまでは、かなり食費削って買ってたんですけど、だんだんエンゲル係数が高くなってきて(笑)。ちょうどその時期に、自分としては(音楽的に)一周した感じがあったんですけど、最近やっぱりぜんぜん一周してないやと思うようになったんで。昔避けてたジャンルを今聴いたり。コテコテのファンクとか、ずっと自分で好きか嫌いか分かってなかったんだけど、最近初めてちゃんと聴いたら"いいな"と思ったり。買う量というか、買う意味合い、聴き方が変わってきて、同じアーティストのを掘り下げて聴くタイプになってきました。

――で、アルバムの話なんですけど、『NONA REEVES』というバンド名と同じタイトルで。

西寺:
今回はタイトルを決めてからレコーディングしたわけではなくて、完成した段階で"どうしようか?"って決めたんですね。一曲一曲のクオリティが上がったしすごく内容的にも満足してたんですけど、タイトルだけ決めそびれてて。ある意味、しょうがないから『NONA REEVES』にしようかぐらいの勢いだったんですよ。(レコード会社が)コロムビアに移って第一弾だし気合も入ってたし、これでNONA REEVESっていうグループを知ってもらいたいとか、俺らのすごさに気づいてほしいっていうところはあったんですけど。みんなで好き勝手に呼んでた三毛猫の名前をミケにした、みたいな感じで、『NONA REEVES』としか呼べないアルバムになったんですね。

奥田:
CD屋さんでノーナの新譜を見た人が、"『NONA REEVES』っていうんだ。自信あるんだろうな"って思ってくれると思うんですよね。それでいいです。

西寺:
まぁ自信のあるアルバムだということと、ほかにいいタイトルを思いつかなかったっていうことですね。それぐらい、一曲一曲の力が強かったのかなぁって。

――しかもアルバム全体の流れもすごくいいんですよね。

一同:
うんうん。

――インストの入りどころとかバラードの位置とか。すごいこだわったんだろうなと。

西寺:
こだわって、曲作りの段階から"こういう流れだからこういう曲があったほうがいい"って考えて作った曲もあるんですけど、最終的にこの流れに決まったのは最後の最後ですね。ほんとにいい流れだと思いますよ。

――その意識して作った曲はどれですか?

西寺:
「欲望」っていう曲なんですけど。それは、アップテンポが何曲か続いたあとに、アコースティックでちょっと泣けるバラードがあったほうがいいなと。作曲段階で奥田に「そういう曲を作ろうよ」って。あとは、「IT'S A NEW DAY [QUIET STORM]」っていうのは、最後のほうに持ってくるインストの曲ですけど、その「~QUIET STORM」は録ってるときに、ラストの前ぐらいに戻ってくるような、ラストかラスト前ぐらいに戻ってきて全体をまとめるみたいな空気感がある演奏がいいなっつってセッションしたやつなんです。「IT'S A NEW DAY」というタイトルがついてる2曲は、スカパラの大森さんがパーカッションをしてくれたんですけど、あんま決め事をせずに演奏をして、それを録音していった感じですね。練るとかじゃなくて、そこのケミストリーというか、化学反応でできた。

――プレイの部分で、各々コンセプトとか意識したことはありますか?

小松:
意識したっつうか、全ての環境が変わってフレッシュになった分、最初にドラム叩いたときの感覚でやりましたね。あとドラム買ったっていうのも大きいんですよね。今更買うなよって感じなんですけど。で、楽器とかぜんぜん興味なかったんですけど、最近急に楽器に興味が出て、昔使ってたスネアとか磨いちゃったりして(笑)。えらいドラム・ブームが到来してて、そういう感じで叩いた、僕は。楽しかったですね。

奥田:
僕もそれに似てて。普通ね、ギターキッズとかは楽器屋さんとかに行って、いろんなギター見て、このギターのカーブがかっこいいなとか、このピックアップはすごいらしいよとかあるけど。そういうのより、アレンジの妙みたいなものに目を向ける自分が好き、みたいなところがあって。でもそういうのを経て、やっとギターキッズの興味の持ち方みたいなのが最近初めてわかってきて。だから僕も、ギター・ブームじゃないけど、バンド・ブーム。自分内バンド・ブームが来てる。

西寺:
彼(奥田)もギターとアンプとか、いいの買って。今回のレコーディングは新しいギターでやってるんですけど、すっげぇ音いいんですよ。で、まぁみんなで誉めて、“いいなぁ”とか言ってたら本人もノリノリで弾いて。一番乗ってますよ、二人。で、俺は今回楽器は何もしてないんですよ、ほんとに。歌だけなんですけど。ヴォイス・トレーニングも今回初めて行って。ちょっとパワー感が出たんですよね。で、禁煙してるんです、2ヶ月前から。プロデューサーの人とも相談して、やっぱちょっと喉に負担が。僕ハイトーン・ヴォイスなんで。それで、やめたのはいいんですけど、昨日から異常に吸いたくなってて。だから取材中なのにさっきから何回も煙草触ったり葉の匂い嗅いだりしてるんですよ。まぁべつに煙草吸ってる人でもいいヴォーカリストは多いんですけど。それぐらい気合入れたっていうことだけを伝えたい、シンガーとして。

奥田:
各自自分の持ち場を改めて頑張った、と。

西寺:
あと、僕100日間ヒゲ生やしてたんですよ。今日の朝まで。

奥田:
今気づいた!

小松:
ほんとだ!

奥田:
顔がヒゲに負けてないんだ(笑)。

西寺:
I am meってことで。I wanna be me。You wanna be me?

小松:
聞かれても困るよ(笑)。

西寺:
ということでヒゲの話はどうでもいいとして、ともかく、今日剃ったので言いたかったっていうことです(笑)。

取材・文●望木綾子

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