良質な音楽やアーティストを常に輩出し続けるDJ
Gilles Makes Revolution, 2001! |
| 2000年に創立10周年を迎えたUKで最も重要なレーベル“Talkin' Loud”。アシッド・ジャズ、クラブ・ジャズといったタームで当初語られていたこのレーベルが、この10年間にクラブ・シーンと共に変化を遂げつつも、常にクオリティの高いアーティストや楽曲を輩出したことは驚愕に値する。 そしてレーベル・オーナー、Gilles Petersonのセレクト・センス、DJとして紹介するスタイルやアーティストの数々がUKクラブ・シーンを形成してきたと言っても過言ではない。そんなGillesと同じアティテュードで活動を行なってきたUnited Future Organization(以下、U.F.O.)も活動を開始してから10周年を迎えたということで、2組のジョイントDJツアーが日本で行なわれた。 今回取材した会場は新宿リキッドルーム。平日火曜日の夜中だというのにフロアはギッシリ埋まり、コアな音楽好きが新宿に集結した。
今回の来日のDJプレイもこの2つの流れを感じさせるもので、前半が「INCredible」モード、後半が「World Wide」的な展開だった。最近、クラブ・ミュージック界ではテクノ、ハウスといったジャンルがさらに細分化され、よりコアになる一方である。しかし、GillesのDJはそんな状況を軽々と飛び越えて、音楽の本質やビートの本質をプレゼンテーションするかのように、Stevie Wonder、Nuyorican Soul、JAZZANOVA、Public Enemy等などを流していた。そんな予想もつかないつなぎだったが選曲は大納得で、フロアも常に大盛り上がりでGillesに応えていた。
2001年以降も注目されるであろう“Talkin' Loud”とGilles Peterson。今回のDJツアーを体験し、良質な音楽の紹介者と良質な音を楽しむリスナーの良質な関係を再確認できたことで、UKクラブ・シーンの今後に、さらなる期待を膨らますこととなった。 文●鈴木貴歩 |
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