ストーンズ、Don Was、Dust Brothers等が著作権侵害で起訴される

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 作曲パートナーの夫婦が、The Rolling Stones、ミュージシャン/プロデューサーDon Was、音楽クリエイターユニットDust Brothers、その他多数を相手に、億単位の著作権侵害の起訴をカリフォルニアで起こした。

 Mark GaillardとMary Andersonの2人は''79年3月に“Oh Yeah”という楽曲を作り、その後、修正を加え、''92年より公に演奏を始め、''95年5月には著作権登録をし、そして、''96年10月にStonesのミキサーJohn Bernardと共にこの楽曲をレコーディングしたという。2人の訴えによると、この曲の歌詞、メロディーに若干の変更を加えてStonesの''97年のアルバム『Bridges To Babylon』に収録された“Saint Of Me”になったという。Bernardは『Bridges To Babylon』のミキサーを務めており、曲のクレジットは“Jagger/Richards”になっている。

 GillardとAndersonは、「自分達の楽曲“Oh Yeah”を借用し真似た“Saint Of Me”をレコーディングし、発売した」として、著作権侵害で複数の当事者を被告として訴えた。2人は“Saint Of Me”は既に100万枚以上売り上げているとして、損害賠償を求めている。また、“Oh Yeah”/“Saint Of Me”の件に関し、職権乱用、詐欺、意図的に悪意を持って行なわれた行為において被告達は有罪であると訴えている。

 さらに2人は、楽曲における“原曲の偽り”により多大な損害を受けたとして、損害賠償金、裁判費用、その他、裁判において適切と認められる全ての費用、損害金の支払いを求めている。

 LAUNCHが各当事者にコメントを求めたが、2人の弁護士とは連絡が取れず、Anderson本人はコメントをすることは出来ないとしている。また、Keith Richardsの広報担当、Virgin Records、Dust Brothers、Don Was(Bette Midlerのアルバムを完成させたばかりで、現在はBarenaked Ladiesとスタジオに入っている)は、起訴事実の確認が取れていないため、コメントする事は出来ないという。Rolling Stones及びMick Jaggerの担当者には、コメント要求の伝言を残したが、返答はもらえなかった。

 Stonesはバンドとしてだけではなく、シンガーMick Jagger、ギタリストKeithRichards個人として、また2人のパートナー名“the Glimmer Twins”としても起訴されている。本件で被告として訴えられているのは他に、EMI Music、Capitol Records、Warner Brothers Publication、米国作曲家作詞家出版者協会(ASCAP)と本人未確定の1000人近くの無名な人々が含まれている。

by Bruce Simon、ニューヨーク
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