【速レポ】<REDLINE>04 Limited Sazabys、「一緒にこのシーンを守っていきましょう」

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いよいよ佳境に入ってきた<REDLINE ALL THE FINAL>初日。スタートの10分ほど前にBEGINNING STAGEへ駆けつけると、そこに見えたのは屈強なセキュリティたちの大行列。それもそのはず。トリを務めるのは04 Limited Sazabysであるし、サウンドチェックの段階からフロアは暴発寸前というか、もうすでに何かが溢れちゃっている状態。パンパンに膨れ上がっているだけでなく、ダイバーまでも出現しているほどなのだ。

◆ライブ写真

そんな空気が充満している中で勢いよくRYU-TA(G, Cho)とHIROKAZ(G)が、そしてKOUHEI(Dr, Cho)とGEN(B, Vo)が続けて姿を現すのだから、会場中から割れんばかりの歓声が湧き上がる。どこからどう見ても準備万端なところへRYU-TAが雄叫びを上げ、GENにいたっては「まだイケんの?」と言い放つのだから、1曲目の「swim」から常軌を逸した盛り上がりを見せたのも当然だろう。地鳴りのような歓声を受けながら、その熱を味わうように、楽しむようにRYU-TAとHIROKAZもギターをかき鳴らし、しっかりと支えるKOUHEIのドラムも安定感抜群。そのど真ん中で高らかな歌声を響かせるGENもいい。軽やかなでありながらガツンとくるサウンド感で会場の隅々まで染め上げられていく。


歌い出しに観客がクラップを合わせ、素晴らしい一体感を生み出した「midnight cruising」では、ステージとフロアの共鳴っぷりが本当に凄まじかった。ライブハウスの空気が幕張メッセというキャパシティで生み出されていたと言っていいだろう。グッドメロディーを速射砲のように放つ「My HERO」を続ければ、さらに上昇気流を描き続け、あまりの盛り上がりにセキュリティも増員されていく。

ここでGENが「マイファスとCOUNTRY YARDとやったZepp Tokyoが最初かなと思います。オレたち、まだまだヒヨッコだった」と<REDLINE>への初出演を振り返り、「あのときとはひと味もふた味も違うところを皆さん全身で味わって持って帰ってください!」と続けていく。その3マンが行われたのは2014年10月31日。約10年、彼らは逃げ場を作ることなく自分たちと向き合い続け、現場で戦ってきた。この熱狂もその証のひとつに違いない。


そして、「一緒に戦ってくれますか?」とGENの呼びかけから放ったのは伝家の宝刀「monolith」。ライブを重ねるたびに増すキレと勢い。楽曲自体のクオリティもさることながら、磨き抜いてきたからこその輝きがある。エネルギッシュなプレイに煽られるよう、ダイバーもさらに増え、様子がよくわからなくなるほどフロアもグチャグチャだ。

一心不乱にギターを鳴らすRYU-TAや見せつけるようにソロを決めたHIROKAZの姿も印象的だった「fiction」から続けたのが、弾け方が痛快な「Finder」。ここでググッと縦に揺らす多彩さ。自然な流れでどんなフィールドでも自分たちの世界観を構築できる彼らの力を見せつけた後、改めてGENが語った<REDLINE>への想いはとても胸を打つモノだった。


「<REDLINE>がロックシーンに何をもらたしたのか、まだわからないんですけど、(主宰する)KTRという人間がいて、オレたちとかと歩いた道は汚い泥水しか落ちてないと思うんだけど、その泥水がきっと水になって、草木が育って、また新しいバンドの芽が出てきて。まだ楽器を始めてないヤツとか、バンドをやってるけどフェスとか出たいなってウズウズしてるヤツとかが、<REDLINE>がもし復活したときに、(出演して)あのとき行ってましたよ、って言えるんじゃないか、と。一緒にこのシーンを守っていきましょう」──GEN

彼らは楽曲やライブの良さはもちろんだが、この場で伝えるべきメッセージにフォーカスするのも特筆すべきところ。シーンを続けていく、続いていく願いを伝えてからプレイした「Harvest」は循環を歌った曲であり、秀逸な響き方をしていた。

そして、快活に鳴らした「Keep going」で大シンガロングを巻き起こし、締めくくりにはまたここからの始まりを告げるように「Squall」をセレクト。観客がどれだけ巨大な想いをステージにぶつけても、真正面から受け止めて跳ね返していく4人の姿も実に頼もしかった。

文◎ヤコウリュウジ
写真◎Masahiro Yamada

セットリスト

[BEGINNING STAGE]1.swim
2.midnight cruising
3.My HERO
4.monolith
5.fiction
6.Finder
7.Harvest
8.Keep going
9.Squall

■JMS主催<REDLINE ALL THE FINAL>

12月7日(土) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
12月8日(日) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
open9:00 / start10:30 / 終演予定22:00

▼12月7日(土)出演アーティスト
ACIDMAN、Age Factory、ALI、ASP、Awich、bacho、FAT PROP、FOMARE、go!go!vanillas、HERO COMPLEX、KOTORI、MONGOL800、MY FIRST STORY、PEDRO、RIZE、SATOH、SIX LOUNGE、THE FOREVER YOUNG、TETORA、tricot、w.o.d.、WurtS、04 Limited Sazabys、クリープハイプ、サンボマスター、ハルカミライ、東京スカパラダイスオーケストラ、優里
▼12月8日(日)出演アーティスト
AFJB、BLUE ENCOUNT、coldrain、Crossfaith、Crystal Lake、CVLTE、Dragon Ash、dustbox、EGG BRAIN、ENTH、FACT、Fear,and Loathing in LasVegas、FOR A REASON、HEY-SMITH、MAN WITH A MISSION、MONOEYES、MY FIRST STORY、NOISEMAKER、Northern19、Paledusk、ROTTENGRAFFTY、SHADOWS、SHANK、SiM、The BONEZ、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、TOTALFAT、WORSTRASH、マキシマム ザ ホルモン

■REDLINE ALL THE FINAL PROJECT “REDLINE DREAM BAND”

2024年12月6日(金)配信開始
※デジタルシングル
▼Vocal
Adam Graham (FACT)
AG (NOISEMAKER)
GEN (04 Limited Sazabys)
Hiro (SHADOWS / FACT)
細美武士 (MONOEYES)
庵原将平 (SHANK)
Jean-ken Jhonny (MAN WITH A MISSION)
Jesse (The BONEZ / RIZE)
JOEY (EGG BRAIN)
Jose (TOTALFAT)
Kaito (Paledusk)
笠原健太郎 (Northern19)
Kenta Koie (Crossfaith)
Kj (Dragon Ash / The Ravens)
MAH (SiM)
Masato (coldrain)
N∀OKI (ROTTENGRAFFTY)
NOBUYA (ROTTENGRAFFTY)
Suga (dustbox)
▼Guitar
Kazuki (SHADOWS / FACT)
YD (Crystal Lake)
Daidai (Paledusk)
▼Bass
チヨ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)
▼Drums
Tatsuya (Crossfaith)
▼Special Thanks
169 イチロー, タクマ, タナカユーキ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)



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