【速レポ】<REDLINE>MY FIRST STORY、「今日はオーラルの分もしっかり魂届けて帰るからさ」

ポスト
no_ad_aritcle

残念ながら出演キャンセルとなってしまったTHE ORAL CIGARETTESに代わり、両日出演となったMY FIRST STORY。<REDLINE>、そしてJMSとは切っても切れない関係性であり、オーラルとも固い絆で結ばれた彼らがこの<REDLINE ALL THE FINAL>を背負うようにピンチヒッターを引き受けた…という物語に心が震えた人も多いだろう。

◆ライブ写真

ここにいることが叶わなかった仲間の思いも、そしてそのファンの思いも背負って立ったステージは、幕開けからしてエモーショナルだった。SEが鳴り、メンバーに続き最後に登場したHiro(Vo)がお立ち台に上がり、マイクを高く掲げる。「楽しんでるか、<REDLINE>! しっかりついてきてくれよ!」と披露したのはなんと、オーラルがライブの始まりにやる“4本打ち”だった。「うわあ!」とフロアから声が上がる。そして鳴らし始めたのはオーラル「BLACK MEMORY」のカバー。Hiroはこれまで何度もステージでこの曲を歌ってきたが、この日の「BLACK MEMORY」は気迫が違った。当然オーディエンスは大熱狂。のっけからBEGINNING STAGEはクライマックスの様相だ。



続いては「I’m a mess」。花道を進んだHiroが「幕張メッセ!」と雄叫びを上げる。フロア中でジャンプの波が起きるなか、Hiroはそのすべてを掌握しようとステージの隅々、というか隣にあるRED STAGEの方まで歩き回り、オーディエンスとコミュニケーションを図っていた。そこから雰囲気をがらりと変えてヘヴィな「メリーゴーランド」へ。切実なドラマを感じさせるメロディと思いの丈を込めたスクリーム。ナイーブな内心を鼓舞するように力強く打ち下ろされるビートがずしりと心の奥に届いてくる。

さらに畳み掛けるように11月にリリースされたばかりの新曲「BREAK IT DOWN」へ。着ていたカーディガンを脱ぎ捨て、白いシャツにネクタイという姿になったHiroの多彩な歌声がソリッドなバンドのサウンドの上で躍る。Nob(B)の重いベースとKid’z(Dr)の鋭いドラム、そしてTeru(G)の繊細なギターワーク。彼ららしい硬軟入り混じったアンサンブルが、さらに幕張メッセを揺らしていった。

ダンサブルなグルーヴと、ちょっと懐かしさも帯びたメロディにのせて孤独で切ない心情を吐露する「東京ミッドナイト」を終え、「今日はオーラルの分もしっかり魂届けて帰るからさ」という言葉とともにHiroが歌い出したのは「夢幻」。歌いながら彼はステージを降り、後方にあるPAブースの柵の上に立つ。オーディエンスがHiroを囲む中、渾身のシャウトを轟かせると、拳を突き上げてみせる。その姿にはロックスターの風格がたっぷりと漂っている。



そしてライブは最後の曲へ。「ラスト1曲。最初にも言った通り、我々今日はMY FIRST STORYとしてではなく、THE ORAL CIGARETTESの代打として来てます」。このステージに込めた意味を改めてそう言葉にすると、Teruが聞き覚えのあるギターリフを弾き始める。「やっぱり最後はオーラルだろ!」。そういって披露されるのは、またしてもオーラルのカバーである「狂乱 Hey Kids!!」だ。最初の「BLACK MEMORY」でもそうだったが、ここでもHiroがフロアにマイクを向けると、とてつもない声量の歌声が巻き起こる。みんな事情を理解した上で、でもオーラルがこの場にいないということにきっと寂しさを感じていたに違いないし、実際にオーラルのTシャツを着たキッズを何人も見かけた。そんな彼らと、そしてオーラルと気持ちを分かち合うように叫ぶHiroに、Nobのベースソロに続き、Teruもソロを弾いていく。そしてHiroが「THE ORAL CIGARETTES、戻ってこいよ!」と叫ぶと、歓声とともにジャンプでフロアが揺れた。

このイベントの物語も、そしてオーラルとの友情も一身に背負い、彼らにしかできない形で表現し切ったMY FIRST STORY。最後にHiroは「THE ORAL CIGARETTESでした、ありがとうございました!」と“自己紹介”。代打としてバッターボックスに立ち、思いっきりホームランをかっ飛ばすような熱演にオーディエンスは湧き、励まされた。その友情とリスペクトは、きっとオーラルの4人にも届いたはずだ。


文◎小川智宏
写真◎Masahiro Yamada

セットリスト

[BEGINNING STAGE]
1.BLACK MEMORY(THE ORAL CIGARETTES cover)
2.I’m a mess
3.メリーゴーランド
4.BREAK IT DOWN
5.東京ミッドナイト
6.夢幻
7.狂乱 Hey Kids!!(THE ORAL CIGARETTES cover)

■JMS主催<REDLINE ALL THE FINAL>

12月7日(土) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
12月8日(日) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
open9:00 / start10:30 / 終演予定22:00

▼12月7日(土)出演アーティスト
ACIDMAN、Age Factory、ALI、ASP、Awich、bacho、FAT PROP、FOMARE、go!go!vanillas、HERO COMPLEX、KOTORI、MONGOL800、MY FIRST STORY、PEDRO、RIZE、SATOH、SIX LOUNGE、THE FOREVER YOUNG、TETORA、tricot、w.o.d.、WurtS、04 Limited Sazabys、クリープハイプ、サンボマスター、ハルカミライ、東京スカパラダイスオーケストラ、優里
▼12月8日(日)出演アーティスト
AFJB、BLUE ENCOUNT、coldrain、Crossfaith、Crystal Lake、CVLTE、Dragon Ash、dustbox、EGG BRAIN、ENTH、FACT、Fear,and Loathing in LasVegas、FOR A REASON、HEY-SMITH、MAN WITH A MISSION、MONOEYES、MY FIRST STORY、NOISEMAKER、Northern19、Paledusk、ROTTENGRAFFTY、SHADOWS、SHANK、SiM、The BONEZ、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、TOTALFAT、WORSTRASH、マキシマム ザ ホルモン

■REDLINE ALL THE FINAL PROJECT “REDLINE DREAM BAND”

2024年12月6日(金)配信開始
※デジタルシングル
▼Vocal
Adam Graham (FACT)
AG (NOISEMAKER)
GEN (04 Limited Sazabys)
Hiro (SHADOWS / FACT)
細美武士 (MONOEYES)
庵原将平 (SHANK)
Jean-ken Jhonny (MAN WITH A MISSION)
Jesse (The BONEZ / RIZE)
JOEY (EGG BRAIN)
Jose (TOTALFAT)
Kaito (Paledusk)
笠原健太郎 (Northern19)
Kenta Koie (Crossfaith)
Kj (Dragon Ash / The Ravens)
MAH (SiM)
Masato (coldrain)
N∀OKI (ROTTENGRAFFTY)
NOBUYA (ROTTENGRAFFTY)
Suga (dustbox)
▼Guitar
Kazuki (SHADOWS / FACT)
YD (Crystal Lake)
Daidai (Paledusk)
▼Bass
チヨ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)
▼Drums
Tatsuya (Crossfaith)
▼Special Thanks
169 イチロー, タクマ, タナカユーキ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)



この記事をポスト

この記事の関連情報