【速レポ】<REDLINE>KOTORI「やっぱりこのステージ、俺たちに似合いすぎてる」
<REDLINE FOUR FISTS>の4バンドが順に登場する初日のRIOT STAGE。3組目はKOTORIだ。RIOT STAGEは360°オーディエンスに囲まれたステージ。KOTORIは<REDLINE ALL THE BEST 2019 ~10th Anniversary~>でもこの場所に立っていて、のちに伝説のライブとしてとして語り継がれた。今年のタイムテーブルが発表された時に、「あの伝説が再び!」と思った人も多かっただろう。ライブ前日にはバンドの公式SNSから「全員集合で大合唱お願いします!」と投稿があり、メンバーも気合いが入ってるようだ。
◆ライブ写真
フロアはオーディエンスでぎちぎち。サウンドチェックの時点で無数の拳が上がり、シンガロングが起きている。横山優也(Vo, G)は「完璧だ!」と笑顔。スタート時間を迎えると、「5年ぶりにこのステージに帰ってきました。今日は<REDLINE>に感謝の気持ちを込めて、曲めちゃくちゃやってくんで。スーパーヒットメドレーやっていくんで、よろしくお願いします 」と改めて挨拶し、1曲目「RED」を鳴らし始めた。
オーディエンスは初っ端から横山と一緒に歌っていて、歌詞もばっちりだ。この場にいる人たちがいかに普段からKOTORIの音楽を聴いているか、日々の生活でKOTORIの音楽に支えられているかが伝わってくる。素晴らしいシンガロング。曲の後半で横山がシャウトすると、それに応えて地響きのような歓声が。「ありがとう!」と伝える横山も、観客の方を向いたりメンバーとアイコンタクトを交わしたりしながら演奏している佐藤知己(B)、上坂仁志(G, Cho)も清々しい表情だ。
その後も歌声は止まず、敵なしのモードに入ったKOTORIとオーディエンス。横山は「最高だ!」と言いつつ、「怪我なくやるように。最高のイベントなんで、最後まで観ないと損しますよ。だけど、喉だけ枯らしてもらっていいですか?」という言葉で、もっと一緒にライブしようと伝えた。そんなMCのあと、「<REDLINE>と僕らを出会わせてくれた曲をやります」と紹介されたのは、「19歳」。2016年リリースの初の全国流通盤『tokyo』に収録されている曲だ。 “大人”になれない自分とそれでも変わっていくものの狭間で生じる、若者の葛藤の歌。それを鳴らす今のバンドサウンドには、重ねた歳月が滲んでいる。一方、音楽やバンドやライブに心踊らせるメンバーの目の輝きは、きっとあの頃から変わっていない。美しいシーンだ。
「ジャズマスター」、「1995」のあとには、横山は「やっぱりこのステージ、俺たちに似合いすぎてる」と噛みしめた。さらに「<REDLINE>、僕らを見つけてくれてありがとうございます。センスしかないです、マジで。ハハハ」と笑い、「みんなも俺たちを見つけてくれてありがとうございます。<REDLINE>とみんなは俺たちにとってなくてはならない存在になってるけど、今度は僕らがそういう存在になって恩返しできたらと思ってます。つまり、みんなのマスターピースになりたい」と次の曲に繋げる。そう、「Masterpiece」だ。〈大好きだったあの歌は今でも 心のずっと奥の方で鳴ってる〉と口ずさむオーディエンスは、まさに自分の気持ちが歌詞になっているようだと感じただろう。つまり、KOTORIはこの場にいる一人ひとりのマスターピースに既になっている。だから素晴らしいライブが生まれた。
横山が「バンドやっててよかった!」と叫ぶ。観客が歓声を送る。「素晴らしい世界」では上坂がフロアに飛び込み、bachoの北畑欽也がサプライズで登場。熱狂の中、ライブは「遠き山に陽は落ちて」で終了した。全曲が終わると、最高だったと伝えたい気持ちでいるオーディエンスから、この日一番の大歓声。熱い余韻が名演の証明だった。
文◎蜂須賀ちなみ
写真◎MASANORI FUJIKAWA
セットリスト
1.RED
2.EVERGREEN
3.Blue
4.秘密
5.19歳
6.ジャズマスター
7.1995
8.Masterpiece
9.素晴らしい世界
10.遠き山に陽は落ちて
■JMS主催<REDLINE ALL THE FINAL>
12月8日(日) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
open9:00 / start10:30 / 終演予定22:00
▼12月7日(土)出演アーティスト
ACIDMAN、Age Factory、ALI、ASP、Awich、bacho、FAT PROP、FOMARE、go!go!vanillas、HERO COMPLEX、KOTORI、MONGOL800、MY FIRST STORY、PEDRO、RIZE、SATOH、SIX LOUNGE、THE FOREVER YOUNG、TETORA、tricot、w.o.d.、WurtS、04 Limited Sazabys、クリープハイプ、サンボマスター、ハルカミライ、東京スカパラダイスオーケストラ、優里
▼12月8日(日)出演アーティスト
AFJB、BLUE ENCOUNT、coldrain、Crossfaith、Crystal Lake、CVLTE、Dragon Ash、dustbox、EGG BRAIN、ENTH、FACT、Fear,and Loathing in LasVegas、FOR A REASON、HEY-SMITH、MAN WITH A MISSION、MONOEYES、MY FIRST STORY、NOISEMAKER、Northern19、Paledusk、ROTTENGRAFFTY、SHADOWS、SHANK、SiM、The BONEZ、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、TOTALFAT、WORSTRASH、マキシマム ザ ホルモン
■REDLINE ALL THE FINAL PROJECT “REDLINE DREAM BAND”
※デジタルシングル
▼Vocal
Adam Graham (FACT)
AG (NOISEMAKER)
GEN (04 Limited Sazabys)
Hiro (SHADOWS / FACT)
細美武士 (MONOEYES)
庵原将平 (SHANK)
Jean-ken Jhonny (MAN WITH A MISSION)
Jesse (The BONEZ / RIZE)
JOEY (EGG BRAIN)
Jose (TOTALFAT)
Kaito (Paledusk)
笠原健太郎 (Northern19)
Kenta Koie (Crossfaith)
Kj (Dragon Ash / The Ravens)
MAH (SiM)
Masato (coldrain)
N∀OKI (ROTTENGRAFFTY)
NOBUYA (ROTTENGRAFFTY)
Suga (dustbox)
▼Guitar
Kazuki (SHADOWS / FACT)
YD (Crystal Lake)
Daidai (Paledusk)
▼Bass
チヨ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)
▼Drums
Tatsuya (Crossfaith)
▼Special Thanks
169 イチロー, タクマ, タナカユーキ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)
この記事の関連情報
【速レポ】<REDLINE>SiM、2日間の大トリに一夜限りのDREAM BANDのはなむけも「あとは俺たちに任せろ」
【速レポ】<REDLINE>SHADOWS、ふたつのバンドの相互作用とライブハウスの熱狂と「おまえら、完璧だな!」
【速レポ】<REDLINE>FACT、「もうこの言葉を使って生きていくことはねぇと思ってたけど…FACTです!」
【速レポ】<REDLINE>HEY-SMITH、熱狂のフルスイング「好きな気持ちを爆発させろ!」
【速レポ】<REDLINE>MY FIRST STORY、熱波で充満するBEGINNING STAGE「捨てたもんじゃねえだろ?」
【速レポ】<REDLINE>NOISEMAKER、「間違いなく日本史に残るフェスだと思う」
【速レポ】<REDLINE>SHANK「終わってしまうのは寂しいけど、みんなすぐ会えるんで」
【速レポ】<REDLINE>dustbox、トラブルもコラボも感動の名場面「終わりは新しい始まり」
【速レポ】<REDLINE>Paledusk、紡ぎ繋げる魂の共鳴「俺、出禁でいいから。全部やってくぜ!」