【速レポ】<REDLINE>FOMARE、受け継いでいくという意思「今日みたいな日を続けていきます」
2017年の<REDLINE TOUR>にオープニングアクトとして参加して以来、たびたびこのイベントのステージに立ってきたFOMAREは、<REDLINE>とともに育ってきたバンドのひとつといっていいかもしれない。
◆ライブ写真
そんな彼らが任された大切な“FINAL”のステージ。登場した瞬間から、気合が入っているのがわかる。出てくるなり爆音を鳴らし、「やりますか!」と叫んだアマダシンスケ(Vo/B)は、続けて2017年に新木場スタジオコーストでの<REDLINE>に出演したときのことを回想し、「俺たち、“FOMAREが好きだ”って言ってくれるライブキッズに支えられて、5年越しにこのステージに立ってます。FOMARE、始めます!」と宣言。そして1曲目に「Lani」を歌い始めると、フロアではいきなり大合唱が巻き起こった。
アマダの歌はもちろん、カマタリョウガ(G/Cho)のギターもオグラユウタ(Dr/Cho)のドラムも思いっきり力がこもっていて、その気迫がフロアの温度をぐんぐん高めていく。「任せてもいいですか!」──アマダがそう声をかけるまでもなく、オーディエンスのシンガロングは止まらない。立て続けに「REDLINEとFOMAREといったら、やっぱりこの曲じゃないかと思ってます」と「君と夜明け」へ。2017年の新木場スタジオコースト、彼らにとって初めての大舞台で1曲目に鳴らされた曲だ。ギターを弾くカマタの表情もどこか感慨深げに見える。ステージ上の3人の感情が溢れかえるような彼の姿がオーディエンスの心をさらに揺さぶる。そして美しく切ないメロディを2ビートで炸裂させる「Frozen」を歌いながら、アマダは「REDLINE、最高だよ! 終わらないでくれ!!」と思いを迸らせた。その思いがさらなる燃料となって、FOMAREのステージはどんどん熱くなっていくのだった。
「Lani」「君と夜明け」に続いて、またしても1stアルバム『If I Stay』からの楽曲「風」が前のめりに届けられる。“あの日の僕が 感じた感覚はまだ 覚えているよ”。<REDLINE>とともに進んできた道のりを振り返るように、エモーショナルな歌が幕張メッセを震わせていく。そんな「風」を終え、「KTR、開催おめでとうございます!」と主催のJMS・鈴木健太郎に感謝を述べるアマダ。「5年ぶりに幕張にREDLINEが帰ってきたということで。コロナで俺たちの遊び場がなくなっちゃって、でも、YouTubeで見たんですけど、鈴木さんが1億円という借金をしてまでREDLINEを続けてくれた。そういうロックな人がいるから俺たちはライブができる」という言葉に、彼がどれだけこの場所、このステージに強い思いを抱いて立っているのかが透けて見える。
「REDLINEは終わっても、FOMAREは今日みたいな日を続けていきます」と力強く宣言すると、「時間もないので、かっ飛ばしていきます!」とライブは怒涛の勢いで後半戦に突入していく。軽やかなリズムとブライトなコーラスが広がる「夢から覚めても」に「つなげていこうぜ!」と鳴らされた「愛する人」。どの曲でもフロアからでっかいシンガロングが生まれ広がっていった。ドローンカメラがフロアの後方に発生した巨大なサークルを映し出す。みんなが肩を組んで歌っている。アマダはマイクを花道の先に持ち出してさらにオーディエンスとひとつになろうとする。ここにいる全員のエモーションがひとつに重なり、巨大な波のようになって幕張メッセを揺らしていく。
「本当はあと2曲だったけど、熱くなりすぎちゃって時間が足りなくなった」というアマダの告白とともにライブは最後の曲「Continue」へ。3ピースの強靭なアンサンブルが眩い光とともに放たれる。腕を掲げ歌い叫ぶオーディエンスにアマダは「またライブハウスで待ってます」と呼びかけた。<REDLINE>が紡ぎ上げてきた物語は俺たちが受け継いでいく──その意思が、言葉から、音から、そして彼らの表情からしっかりと伝わってきた。2017年の新木場スタジオコーストがそうだったように、きっと今日この日もFOMAREにとってはターニングポイントとなっていくに違いない。去っていく3人の姿は、そう思わせるのに十分だった。
文◎小川智宏
写真◎RUI HASHIMOTO [SOUND SHOOTER]
セットリスト
1. Lani
2. 君と夜明け
3. Frozen
4. 風
5. 夢から覚めても
6. 愛する人
7. Continue
■JMS主催<REDLINE ALL THE FINAL>
12月8日(日) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
open9:00 / start10:30 / 終演予定22:00
▼12月7日(土)出演アーティスト
ACIDMAN、Age Factory、ALI、ASP、Awich、bacho、FAT PROP、FOMARE、go!go!vanillas、HERO COMPLEX、KOTORI、MONGOL800、MY FIRST STORY、PEDRO、RIZE、SATOH、SIX LOUNGE、THE FOREVER YOUNG、TETORA、tricot、w.o.d.、WurtS、04 Limited Sazabys、クリープハイプ、サンボマスター、ハルカミライ、東京スカパラダイスオーケストラ、優里
▼12月8日(日)出演アーティスト
AFJB、BLUE ENCOUNT、coldrain、Crossfaith、Crystal Lake、CVLTE、Dragon Ash、dustbox、EGG BRAIN、ENTH、FACT、Fear,and Loathing in LasVegas、FOR A REASON、HEY-SMITH、MAN WITH A MISSION、MONOEYES、MY FIRST STORY、NOISEMAKER、Northern19、Paledusk、ROTTENGRAFFTY、SHADOWS、SHANK、SiM、The BONEZ、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、TOTALFAT、WORSTRASH、マキシマム ザ ホルモン
■REDLINE ALL THE FINAL PROJECT “REDLINE DREAM BAND”
※デジタルシングル
▼Vocal
Adam Graham (FACT)
AG (NOISEMAKER)
GEN (04 Limited Sazabys)
Hiro (SHADOWS / FACT)
細美武士 (MONOEYES)
庵原将平 (SHANK)
Jean-ken Jhonny (MAN WITH A MISSION)
Jesse (The BONEZ / RIZE)
JOEY (EGG BRAIN)
Jose (TOTALFAT)
Kaito (Paledusk)
笠原健太郎 (Northern19)
Kenta Koie (Crossfaith)
Kj (Dragon Ash / The Ravens)
MAH (SiM)
Masato (coldrain)
N∀OKI (ROTTENGRAFFTY)
NOBUYA (ROTTENGRAFFTY)
Suga (dustbox)
▼Guitar
Kazuki (SHADOWS / FACT)
YD (Crystal Lake)
Daidai (Paledusk)
▼Bass
チヨ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)
▼Drums
Tatsuya (Crossfaith)
▼Special Thanks
169 イチロー, タクマ, タナカユーキ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)
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