【速レポ】<REDLINE>WurtS、REDLINE STAGEトップバッター「ステキなみんなともっと歌いたいです!」
ちょっとたまげた。いや、WurtSに対する自分の認識不足や時代についていけていないことを白状するみたいでかっこ悪いけど、ここは正直に書いておこう。かなりたまげた、と。
◆ライブ写真
REDLINE STAGEのトップバッターとしてオンステージしたWurtSは、30分というセットリストの中で、バンドでもあるし、シンガーソングライターでもあるし、シンガーでもあるし、DJでもあるし、しかしそれは裏を返せば、そのどれでもないという唯一無二のアーティストとしての存在感を存分に見せつけた。この日、ついにWurtSのライブを初体験できた筆者にとって、それはあまりにも鮮烈だった。バイオグラフィーの中で自ら謳っている“21世紀生まれのソロアーティスト”たるゆえんはそこにあるのだと思った。
いわゆるロックコンボにウサギの着ぐるみ姿のDJを加えたバックバンドを従え、「ブルーベリーハニー」「NOISE」「ふたり計画」というオルタナの音像を持つダンサブルでポップなロックナンバーを立て続けにクールを装いながら繋げていった序盤。そして、ウサギとWurtSの2人によるDJセットで観客をバウンスさせ、ライブ会場を巨大なダンスフロアに変えた中盤。目出しのキャップを目深に被り、素顔を隠したWurtSは大胆にライブのスタイルを変えてみせる。
ポップなR&Bナンバー「ライフスタイル」ではトラックを流しながら、花道を含む広いステージをマイク片手に自由に動きながら、シンガーとしての魅力を観客に見せつける。「もっと踊ってもらえますか?もっと!もっと!」と声を上げながら、シームレスに繋げた「SWAM」「SPACESHIP」の2曲は、ほぼビートだけでトラックを作ったエキセントリックなダンスナンバー。ずんずんずんずんと鳴る4つ打ちのキックの音作りは、インダストリアルなんて言葉も思い浮かぶくらい過激に聴こえる。
「楽しんでますか? <RED LINE>に初めて出演させていただきました。呼んでくれてありがとうございます。僕が一番ヘロヘロ。みんなすごい。踊ってくれてありがとう。みんなで盛り上がりたいです!」
短いMCを挟んでから再びバックバンドがオンステージした終盤戦。序盤と中盤の要素を巧みに混ぜ合わせながら、今度はアンセミックにライブを盛り上げることができるパフォーマーとしてのポテンシャルを見せていく。それが見事に結実したのがラストナンバーの「分かってないよ」。おっと、その前に演奏したファンキーなポップソング「ソウルズ」と観客を再びバウンスさせたアーバンな「Talking Box(Dirty Pop Remix)」からはブラックミュージックの影響も感じられたことを忘れずに記しておかなければ。
「もっとイケますか? もっとイケるだろ!?」そんなふうに煽ってからなだれこんだ「分かってないよ」は、WurtS自ら歪ませた音色でギターをかき鳴らしたポップロックナンバー。曲の中盤では「ステキなみんなともっと歌いたいです!」と気持ちがすれ違うやるせなさをキャッチーなメロディで歌い上げるサビを、観客にシンガロングさせる。
「<RED LINE>のみんなならできると信じてます!もっと!もっと!もっと!」と繰り返すWurtSに応え、観客のシンガロングは声を上げるたび、WurtSが求める最高のエンディングに向かって、どんどん大きくなっていったのだった。
文◎山口智男
写真◎小杉歩
セットリスト
1.ブルーベリーハニー
2.NOISE
3.ふたり計画
4.ライフスタイル
5.SWAM
6.SPACESHIP
7.ソウルズ
8.Talking Box (Dirty Pop Remix)
9.分かってないよ
■JMS主催<REDLINE ALL THE FINAL>
12月8日(日) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
open9:00 / start10:30 / 終演予定22:00
▼12月7日(土)出演アーティスト
ACIDMAN、Age Factory、ALI、ASP、Awich、bacho、FAT PROP、FOMARE、go!go!vanillas、HERO COMPLEX、KOTORI、MONGOL800、MY FIRST STORY、PEDRO、RIZE、SATOH、SIX LOUNGE、THE FOREVER YOUNG、TETORA、tricot、w.o.d.、WurtS、04 Limited Sazabys、クリープハイプ、サンボマスター、ハルカミライ、東京スカパラダイスオーケストラ、優里
▼12月8日(日)出演アーティスト
AFJB、BLUE ENCOUNT、coldrain、Crossfaith、Crystal Lake、CVLTE、Dragon Ash、dustbox、EGG BRAIN、ENTH、FACT、Fear,and Loathing in LasVegas、FOR A REASON、HEY-SMITH、MAN WITH A MISSION、MONOEYES、MY FIRST STORY、NOISEMAKER、Northern19、Paledusk、ROTTENGRAFFTY、SHADOWS、SHANK、SiM、The BONEZ、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、TOTALFAT、WORSTRASH、マキシマム ザ ホルモン
■REDLINE ALL THE FINAL PROJECT “REDLINE DREAM BAND”
※デジタルシングル
▼Vocal
Adam Graham (FACT)
AG (NOISEMAKER)
GEN (04 Limited Sazabys)
Hiro (SHADOWS / FACT)
細美武士 (MONOEYES)
庵原将平 (SHANK)
Jean-ken Jhonny (MAN WITH A MISSION)
Jesse (The BONEZ / RIZE)
JOEY (EGG BRAIN)
Jose (TOTALFAT)
Kaito (Paledusk)
笠原健太郎 (Northern19)
Kenta Koie (Crossfaith)
Kj (Dragon Ash / The Ravens)
MAH (SiM)
Masato (coldrain)
N∀OKI (ROTTENGRAFFTY)
NOBUYA (ROTTENGRAFFTY)
Suga (dustbox)
▼Guitar
Kazuki (SHADOWS / FACT)
YD (Crystal Lake)
Daidai (Paledusk)
▼Bass
チヨ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)
▼Drums
Tatsuya (Crossfaith)
▼Special Thanks
169 イチロー, タクマ, タナカユーキ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)
この記事の関連情報
【速レポ】<REDLINE>SiM、2日間の大トリに一夜限りのDREAM BANDのはなむけも「あとは俺たちに任せろ」
【速レポ】<REDLINE>SHADOWS、ふたつのバンドの相互作用とライブハウスの熱狂と「おまえら、完璧だな!」
【速レポ】<REDLINE>FACT、「もうこの言葉を使って生きていくことはねぇと思ってたけど…FACTです!」
【速レポ】<REDLINE>HEY-SMITH、熱狂のフルスイング「好きな気持ちを爆発させろ!」
【速レポ】<REDLINE>MY FIRST STORY、熱波で充満するBEGINNING STAGE「捨てたもんじゃねえだろ?」
【速レポ】<REDLINE>NOISEMAKER、「間違いなく日本史に残るフェスだと思う」
【速レポ】<REDLINE>SHANK「終わってしまうのは寂しいけど、みんなすぐ会えるんで」
【速レポ】<REDLINE>dustbox、トラブルもコラボも感動の名場面「終わりは新しい始まり」
【速レポ】<REDLINE>Paledusk、紡ぎ繋げる魂の共鳴「俺、出禁でいいから。全部やってくぜ!」