【インタビュー】BMK、元気と勇気を発信し続けてきた4人のラストスパートをかける心情

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■残り少ない時間を楽しもうとするファンの強い気持ちを感じる
■だから僕も弱い気持ちになっちゃいけないなと思います


――一転「HEAVY!?」はコミカルテイストで、ミュージックビデオはBOYS AND MENの平松賢人さんがプロデュースなさっているそうですね。ボイメン研究生からスタートした皆さんにとって平松さんはどんな存在なのでしょうか。

米谷恭輔:デビュー前からとても気にかけてくれる人です。ライヴに来てくださるのはもちろん、リリースイベントにもお仕事の合間に駆けつけてくれて差し入れをしてくださったり、大きなライヴのときは高級な栄養ドリンクをくださったり。厳しさも愛もある、優しいお兄ちゃんですね。

佐藤匠:だから「HEAVY!?」の撮影も、ご自身が演者だからこそ、こちらのストレス――というか僕らがストレスとすら感じていないストレスを見逃さないんです。ダンスショットも「たくさん踊りすぎてもいいものは出ない」とわかってらっしゃるからすぐ撮り終われるように進行してくださったり、メンバーの意向を汲んでくださったり、本当にたくさん気配りをしてくださいました。



三隅一輝:途中途中で映り込むセットも、全部平松さんご自身で手配してくださったんです。100円ショップでケースを買って、その裏に色紙(いろがみ)を貼ったりといろいろと手作りもしてくださって、絵コンテも手書きで細かく書いてあるくらい綿密に準備をして、当日も手際よく仕切ってくださって。すごく行動力のある方なんですよね。MV撮影が巻いて終わったのは「HEAVY!?」が初めてでした。「今後も人としてこうありたいなと尊敬できる先輩だな」とあらためて最後の最後で感じましたし、MVも大満足の仕上がりです。

松岡拳紀介:平松さんはボイメンだと最年少で末っ子キャラだけど、僕らにとってはやっぱりお兄ちゃんというか、年上の先輩なんですよね。だからそういう二面性やギャップ萌えも感じつつ、最近は心を開いてくれているような感じもしてうれしくて。今回MVをプロデュースしていただいて、視野が広い方だなと思いました。ラストのスーツケースのシーンも、平松さんがステッカーを貼ってくださったんですよね。あれ使って4人で旅行とか行きたいよね? 沖縄とか!

佐藤匠:じゃあまた米ちゃんに運転してもらおう(笑)。


米谷恭輔

――ミドルテンポの「タイムカプセル」は歌詞のメッセージも含めて涙腺が緩みました。ファンの皆さんに宛てたお手紙のような楽曲ですね。

三隅一輝:まさに「タイムカプセル」という曲名通りですね。1月31日以降、BMKを観る機会がなくなっちゃうので、僕たちが今持っている感情やファンの方への感謝の気持ち、愛情を詰めて2月以降に残せたらいいなという思いで歌いました。どうしても耐えきれなくなったら聴いて、思い返してほしいです。

松岡拳紀介:こういう曲を今まであまり歌ってこなかったから新鮮でもあり、今の僕らにぴったりな楽曲でもありますね。あらためて自分たちの振れ幅の広さを感じました。


三隅一輝

米谷恭輔:サウンドやメロディはちょっと切ない気持ちになりかけるんですけど、歌詞はすごくあたたかいんですよね。終わることを「止まる」ではなく、「ひとつの区切りであり次に進むための前向きなこと」と表した楽曲なので、あんまり重たく受け止めずに、その次に思いを馳せながら受け取ってもらえたらうれしいです。こういうバラード調の曲で自分たちの活動を振り返る内容の歌詞はなかったので、ライヴで歌うのも楽しみです。

佐藤匠:今までのバラードの歌詞はメンバーと応援してくれているみんなで一緒に新たなステージに行こうというテーマが多かったけれど、今回はお別れをしてそれぞれで新たな場所に行こうという内容で。こういうことが歌えるのって、解散が決まってるグループの特権だと思うんです。自分たちがステージでこの曲を歌ったらどんな気持ちになるのかも楽しみなんですよね。歌割りもしっかり分かれてるので、いろんな組み合わせのヴォーカルを楽しんでもらえると思います。とはいえ寂しい気持ちにもさせてしまうかなと思うので、慎重に大切に歌いたいですね。


▲『Big Monster Kite』【ベスト盤】


▲『Big Monster Kite』【コンプリート盤】

――解散発表時に皆さん公式コメントを出していらっしゃいましたが、あれからしばし時間が経って、あのコメントから心境の変化はありますか?

三隅一輝:僕はめっちゃ変わりました。解散を発表する1週間くらい前からすっごい体調が悪くて、基本的に楽しくハッピーでいたいタイプなのに気持ちもすごく落ちて。でも今は残りの期間を楽しみたいという気持ちに切り替わりました。もちろん寂しさはあるし、「ありがとうの音。」とか歌うとほんと涙腺が緩んじゃうんですけど……残りを精一杯楽しみたい気持ちが圧倒的に勝ってます。

松岡拳紀介:僕は変わってはいないけど、お客さんのリアクションとか反応を見てより実感が伴いましたね。最後の最後まで笑顔でやれたらなと思っています。

米谷恭輔:自分もそんなに大きな心境の変化はないけど、発表当日のインスタライヴで今まで味わったことない感情が湧き上がったのを生々しく覚えています。今まで仲間を送り出すことはあっても、自分がその立場になったことがなかったから、やっぱり緊張しました。でも最後まで楽しく頑張りたいという気持ちは変わっていませんね。

佐藤匠:発表した後、応援してくれる皆さんは僕が思っていた以上にBMKの活動と僕たちのことを強い気持ちで、応援を超えて愛を持ってくださっていたんだなと感じたんですよね。多分皆さんが「こういう反応をしたらBMKのみんなが寂しいだろうな」というところまで考えてくださっている気がしていて。皆さん寂しさや悲しみを感じながらも、それをあんまり僕らに見せないんですよ。


松岡拳紀介

――素敵な関係ですね。

佐藤匠:僕たちも自分たちのことをエンターテインメントのプロだと思って頑張っているけれど、応援してくださる皆さんも応援する側のプロとして「どうやったらBMKが気持ちよくファイナルステージに行けるか」を考えて接してくれてることがすごく伝わってくるんですよね。発表直後はボロボロな子もいたけど、そういう子たちも切り替えて、残り少ない時間を楽しもうとする強い気持ちを感じます。だから僕も弱い気持ちになっちゃいけないなと思います。

――Zepp Nagoyaで開催される1月31日の<BMK THE FINAL ~モンスターフライト~>、かなり感動的なラストライヴになるでしょうね。

佐藤匠:このライヴ以降僕らが僕らの曲を歌うことはなくなるということは、この日歌う曲は皆さんのBMKの最後の記憶になっていくということで。1曲1曲の歴史のすべてを背負って、表現者として1曲1曲最高記録を叩き出したいですね。慎重に、感情に飲まれずに頑張りたいです。

米谷恭輔:最後だからってビビらず、大切にしすぎず、良い意味で今までのような荒々しさを残したライヴをしたいですね。研究生の頃に「Road to Zepp」という企画でZepp Nagoyaを目指してきたのもあって会場にも思い入れがあるので、燃え尽きるような熱い楽しいライヴにしたいです。あと「Alright!!」を歌いたいという気持ちはこのインタビューに残しておきます(笑)。

松岡拳紀介:解散するんだなと頭ではわかっているけれど、まだ1月31日以降BMKがなくなることに全然実感が湧いていなくて。果たしてライヴ当日には実感が湧いてるのか……。


佐藤匠

佐藤匠:頼むぜ!? 終わった後に「終わっちゃったの!?」と思ってももう遅いから!(笑)

松岡拳紀介:2月1日に家で初めて実感する、みたいなことになってなきゃいいな(笑)。そのためにも早めに実感して、1秒1秒をしっかり噛みしめられるライヴにしたいですね。

三隅一輝:小さい頃に親と遊んだ記憶とか、ずっと鮮明に残っていたりするじゃないですか。そういう記憶に残り続けるライヴにしたいですね。この日の模様が映像で残るのかわからないし、今後BMKがライヴをする機会はないので、「1月31日のZepp Nagoyaで聴いたあの曲良かったよね」みたいにずっと思い続けてもらえるようなライヴをします。

取材・文:沖さやこ

リリース情報

ベストアルバム『Big Monster Kite』
2024年12月18日(水)発売
【ベスト盤】VICL-65998  ¥3,300(税込)
*5種ランダムジャケット
<収録曲>
1:B GATE
2:モンスターフライト
3:ヒカリフル
4:Beat Monster
5:ワイルドジャーニー
6:HOMETOWN
7:だって今日まで恋煩い
8:Monster G
9:TOP OF TOP
10:UNITE!
11:NANAKORO!
12:あっちっち!
13:feel
14:おばけ ばけばけ ばけがっちゃ!
15:HEAVY!?
16:FLY & GO NOW
17:Move!
18:タイムカプセル
19:ありがとうの音。
20:BIG MONSTER KITE

【コンプリート盤(数量限定)】
VIZL-2355(3CD+Blu-ray+Photobook) ¥11,000(税込)
*特殊仕様(B5サイズ)
<収録曲:CD1>
1:モンスターフライト
2:ヒカリフル
3:午後10時のon the road
4:BIG RAGE
5:Beat Monster
6:ワイルドジャーニー
7:HONE TOWN
8:RED ZONE
9:だって今日まで恋煩い
10:Monster G
11:Puzzle
12:ナガレボシ
13:TOP OF TOP
14:Disconnection
15:UNITE!
<収録曲:CD2>
1:ありがとうの音。
2:Original Future
3:巣立ちAway
4:アッカンワラベー
5:おばけ ばけばけ ばけがっちゃ!
6:NANAKORO!
7:恋華火
8:あっちっち!
9:feel
10:FLY & GO NOW
11:Move!
12:HEAVY!?
13:タイムカプセル
14:BIG MONSTER KITE
<収録曲:CD3>
1:アドバンテージ!(BMK the BEST ver.)
2:ボクたちのONE(BMK the BEST ver.)
3:バッシャーン!!! (BMK the BEST ver.)
4:ロックスター番長(BMK the BEST ver.)
5:ゴリゴリ☆サバンナロード(BMK the BEST ver.)
6:がけっぷち純情(BMK the BEST ver.)
7:Promise(BMK the BEST ver.)
8:えいやッ喝采(BMK the BEST ver.)
9:バリガチタッチダウン!!(BMK the BEST ver.)
10:ハジマリのMessage
11:ラブエンX
12:BLAZING!!!!!
13:モンスター体操
14: じゃあね。
15: RUN&GUuuuuN!

<Blu-ray>
●長編ドキュメンタリームービー「俺らが”俺ら” になったBMK」
●MUSIC VIDEO
・モンスターフライト
・Beat Monster
・だって今日まで恋煩い
・Monster G
・TOP OF TOP
・おばけ ばけばけ ばけがっちゃ!
・ありがとうの音。
・NANAKORO!
・feel
・BIG MONSTER KITE

ライブ・イベント情報

<BMK THE FINAL ~モンスターフライト~>
1月31日(金) Zepp Nagoya
〈出演〉BMK(米谷恭輔・三隅一輝・松岡拳紀介・佐藤匠)

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