【対談】千秋(DEZERT) × 逹瑯(MUCC)、<This Is The “FACT”>直前にV系シーンへの提言「嘘でも“武道館、行ってらっしゃい”と言ってほしい」

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■僕はMUCCに恩を受けているし感謝しかない
■それだけでお客さんにも十分に伝わる


──輪を大きくしていくことは大事ですね。

逹瑯:そうですね。毎年新しいバンドが出てくるし、元気のいいバンドもその時々で変わっていくと思うので。そういうバンドだったり、昨年気に入ったバンドがまた観れたとか、今は若手で頑張ってるけど数年後に大きく変わった姿を観ることができたり、そういう機会になっていったら、すごく面白いと思う。それがどんどん、大きなファミリーみたいな感じになっていくのかなって思うんですよね。

──なるほど。一過性のものではなく、続けていくことも重要ですね。

逹瑯:まず3バンドくらい集まるとムーヴメントが起こしやすいと思うんだよね。それが広がっていくことで、もっと大きなうねりになるかなっていう気はするかな。例えば、うちらの世代でいうと、MUCCがいてMERRYがいて蜉蝣がいたり、MUCCとPsycho le CémuとWaiveがいたり。そこらへんでひとつ楽しいことができたし。DEZERT世代でいうと、DEZERT、キズ、アルルカンなのかな。そこら辺で一緒にやっていたりすると、一個のジャンル感に見えやすいというか。

千秋:そうですね。

逹瑯:SiM、HEY-SMITH、coldrainの3バンドが一緒にツアーを回っていたりとかするじゃない?


──TRIPLE AXEですね。04 Limited Sazabys、THE ORAL CIGARETTES、BLUE ENCOUNTのONAKAMAというのもありますし。

逹瑯:そうそう。そういうのはいいなって思うので。“こことここが仲良くやってる”というのがわかりやすいし、“今はこうなんだな”というのが自然とできていく感じがいい。そういうのは大事にしたほうがいいと思うんですよ。

──メディアとかに作られたものではない、っていう。

逹瑯:下の世代だと、今回<Love Together>に出てもらったMAMA.とかCHAQLA.が一緒にやってたりするっぽいので。もっともっとそれを…多分やっている本人たちからすれば、“周りからなんとなく一緒にされて、盛り上がってるから一緒にやるか”くらいの感じで始まっていると思うんだけど。もっと意識的に、大事に、そのコンテンツを育てていったほうがいいと思う。

──おふたりともボーカリストですが、互いのボーカルスタイル、パフォーマンスについてどう思っていますか?

千秋:僕は東京国際フォーラムでのMUCCのライヴを観たときに、“あ、蜘蛛みたい”って思いました。蜘蛛みたいでカッコいいなって思っちゃったんですよね。

──それは、会場全体に糸を巡らせて、すべてを掌握してるようなイメージですが?

千秋:というより、身振り手振りが“ヴィジュアル系スパイダー”って思いましたね(笑)。僕が逹瑯さんのボーカルについてどうこう言える立場でもないんですけど、背が高いし、手足長いし、“THE ヴィジュアル系”なんですよね、逹瑯さんは。いわゆるロックバンド、J-ROCKのバンドではなく、ヴィジュアル系なんですよ。それは国際フォーラムでのライヴを観たときに思いました。


──逹瑯さんは千秋さんをボーカルとしてどう思っていますか?

逹瑯:取り繕わない感じが魅力なんだろうな。千秋のスタイルは、好き嫌いが分かれるだろうなって思うんですけど、その振り切った感じがいいんだと思う。それも、その日その日というよりは、その時期のマインドみたいなものが全面に出るから、千秋は。フロントとかステージに立つ人って人間力が大事で、俺は、その人間力でフロアまで支配している空気感のあるバンドが好きなんですけど。さっき言ったように、千秋の人間としての成長具合が、誰が見てもわかる感じがあるんですよね、今。荒々しく尖ってもがいている感じだったのが、それこそ最初に言ったような包容力が出てきたのもそうだし。「自分のことをわかってほしい、そばにいてほしい」と言っていた人が、成長して。“昔、僕がそばにいてほしいと思っていたように、僕があなたのそばにいてあげるね”という包容力が出てきているから。そういう分かりやすいところ、こじれ方さえも分かりやすいところが魅力なんだろうなと思いますね。

──それでは最後に、今回のツーマン<【This Is The "FACT"】>に向けての意気込みをお願いします。

逹瑯:今、DEZERTはすごく状態もいいし、気合も入っているので、しっかり立ち向かわなきゃいけない。さらにこのツアーで対バンするのがlynch.とSadieでしょ? そことも比べられるので。対DEZERTというよりは、Sadieとlynch.にも勝たなきゃいけないので大変ですよ(笑)。全力で頑張ります。

千秋:ツアーに関しての意気込みは語ればキリがないんですけど。本当に僕はMUCCには恩を受けているし、感謝しかないので。このツーマンに限らず、どのライヴでもまたよろしくお願いしますって、毎回違う「よろしくお願いします」を言いたいんですよ。あとは本当に「武道館、行ってらっしゃい」って嘘でも言ってほしい……いつも、ちょっとビビらせてくるんですよ、MUCCは(笑)。

逹瑯:はははははは!

千秋:楽しみという気持ちを越えて、「ありがとうございます、来年お願いします」の気持ちです。それだけで僕はお客さんにも十分に伝わるのかなって思います。

取材・文◎吉羽さおり
撮影◎西槇太一(DEZERTライブ)/冨田味我 (MUCCライブ)

■<DEZERT Presents【This Is The "FACT"】TOUR 2024>

10月05日(土) 名古屋DIAMOND HALL
 vs lynch.
 open16:15 / start17:00
10月20日(日) 大阪BIGCAT
 vs Sadie
 open16:15 / start17:00
11月15日(金) Zepp Shinjuku
 vs MUCC
 open17:00 / start18:00
https://www.dezert.jp/news/detail/28549


■<DEZERT SPECIAL ONEMAN LIVE at NIPPON BUDOKAN「君の心臓を触る」>

2024年12月27日(金) 東京・日本武道館
OPEN 17:30 / START 18:30
(問) SOGO TOKYO 03-3405-9999
▼チケット
全席指定 ¥6,600(税込)
※未発表音源「オーディナリー」CD付き
※営利目的の転売禁止
※未就学児童入場不可
特設サイト https://dezert-budokan.com/


■ライヴツアー<MUCC TOUR 2024「Daydream」>

11月05日(火) 東京・Zepp Shinjuku
open17:00 / start18:00
11月06日(水) 東京・Zepp Shinjuku
open13:00 / start14:00
11月23日(土) 愛知・名古屋ボトムライン
open16:15 / start17:00
11月24日(日) 愛知・名古屋ボトムライン
open13:15 / start14:00
11月30日(土) 大阪・大阪BIGCAT
open16:00 / start17:00
12月01日(日) 大阪・大阪BIGCAT
open13:00 / start14:00
12月22日(日) 茨城・水戸市民会館グロービスホール ※ツアーファイナル
open16:30 / start17:30
▼チケット
前売 8,500円(税込)
※スタンディング
※水戸公演は全席指定
※名古屋公演のみ2階指定席 9,500円(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
一般発売:
・11月5日~12月1日公演:9月28日(土)10:00~
・12月22日公演:11月16日(土)10:00~



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