【インタビュー】清水美依紗、新曲「Wave」に込めた感情の波と挫折と躍進を語る「小さな幸せは一輪の花からでも受け取れる」

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■今はライヴができていることに
■心から幸せを感じています


──もう一つのトピックとしてお伺いしたいのが、ミュージカルについてです。2022年の『フィスト・オブ・ノーススター〜北斗の拳〜』でデビューして以降、『ビートルジュース』に『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』と話題作に重要な役で出演されていますが、ミュージカルも美依紗さんの表現にとって大切な場所ですか?

清水:そうですね。役を演じることは決してラクではないんですけど、自分とは違う存在でいられるので気持ちがラクになる部分もあるんです。自分でいることがキツい時には、自分の技術や持てるすべてを使って役に向き合って、役を通して表現することでラクになれる。特に『ビートルジュース』は父が亡くなったあとに出演が決まった作品なんですけど、私が演じたヒロインのリディアもお母さんが亡くなったところから物語が始まるんです。ストーリー自体は面白いコメディですけど、リディアというティーンエイジャーの女の子が生と死の境目に立って、お母さんの死を受け入れていったり、家族となんとか繋がろうとしている等身大の部分が、本当に自分自身と重なって。演じるのが大変であると同時に、父が亡くなってから感じていたものをリディアを通して発散できた部分がありました。すごく思い入れがあるので、また演じたい役ですね。

──ミュージカルで歌うのと、アーティストとして歌うのとでは、全くスイッチが違いますか?

清水:全然違いますね。歌手だと1曲が物語ですけど、ミュージカルでは前後のシーンに何があるのかで歌の表現の仕方が変わってきますし。あと、舞台は幅広い分野で活躍している人たちが集まるので、いろいろな刺激を受けます。一番感じたのはミュージカル『ジョジョ』で。多彩なキャストだったので、“みんなの力が混ざった時に新しいものが生まれる”ってこういうことなんだ!と実感しました。引き続き、ミュージカルも頑張っていきたいです。


──今後の活動としては、「Wave」をひっさげて秋のソロツアー<清⽔美依紗 Solo Tour「Roots」>が東阪開催されます。自分のワンマンライヴは、ホームと呼べる場所になっていますか?

清水:そうですね。“この場所こそホームじゃん”って、まさにそういう感覚に出会ったのが、初めてのソロツアー<清水美依紗 Solo Tour「Cherish」>でした。「Home」という曲の歌詞は、先ほどお話ししたように父に向けた歌詞なんですけど、ライヴで歌うたびに歌詞の意味がどんどんどん変わっていって、新しい感覚に出会ったんです。最終的にすごく温かい気持ちで「Home」を歌えていることが、自分の中で大きな変化でした。それまで「Home」を歌う時は“泣かないようにしなきゃ”とか、心のどこかに感じたくない感情があって…とにかくこの歌詞を届けるんだっていうふうに少し力が入ってしまっていたんですよね。父の日に<清水美依紗 Solo Tour「Cherish」>から「Home」のライヴ映像を公開したんですけど、あれがまさに正しい「Home」を歌えている瞬間だと思いました。

──ライヴで、目の前のお客さんに向かって歌うことによって気持ちに変化があったんですね。

清水:ディズニーの「Starting Now 〜新しい私へ」の時も、メジャーデビュー後も、コロナ禍だったので、なかなか人前で歌を披露する機会がなかったんですよね。ミュージカルの舞台はどうしてもステージと客席がわかれているし。ちゃんと自分を応援してくれている人たちの目を見て届けられる機会が少なかったので、今はライヴができていることに心から幸せを感じています。次のツアーでは、前回ツアーからまた更新して、さらに新しいライヴができるようにいろいろ考えているところです。ぜひ期待してほしいし、楽しみにしていただきたいです!…と、自分でハードルを上げてみます(笑)。

取材・文◎後藤寛子

■8thデジタルシングル「Wave」

2024年7月2日(火)配信開始
配信リンク:https://shimizu-miisha.lnk.to/wavePR
※TVアニメ『僕の妻は感情がない』エンディングテーマ



■TVアニメ『僕の妻は感情がない』
▼放送情報
TOKYO MX:7月2日より 毎週火曜日23:00〜
MBS:7月2日より 毎週火曜日27:00〜
BS朝日:7月3日より 毎週水曜日23:30〜
AT-X:7月4日より毎週木曜日23:00~ ※リピート放送:毎週月曜日11:00~/毎週水曜日17:00~

原作:杉浦次郎『僕の妻は感情がない』(MFコミックス フラッパーシリーズ/KADOKAWA刊)
監督:吉村文宏
シリーズ構成:広田光毅 キャラクターデザイン:ウクレレ善似郎 色彩設計:古谷 恵 美術監督:河野次郎
撮影監督:伊藤佳恵 編集:田村ゆり 3Dディレクター:バイブリーアニメーションCG、北京写楽美術芸術品有限公司
音響監督:伊藤 巧 音響制作:HALF H・P STUDIO 音楽:佐久間 奏、中村巴奈重、田渕夏海、櫻井美希 音楽制作:日音
アニメーション制作:手塚プロダクション
製作・著作:製作委員会は感情がない
▼CAST
小杉タクマ:豊永利行 ミーナ:稲垣 好
小杉あかり:青山吉能 スーパーミーナ:芹澤 優 西園寺リヒト:松田利冴 マモル:若井友希
▼ストーリー
社畜サラリーマンの小杉タクマは、家事をする暇がないため、家事ロボット「ミーナ」をリサイクルショップで購入する。タクマが「お嫁さんになってくれない?」と軽い気持ちで求婚したことをきっかけに、ミーナはプログラムにないはずの行動をとるようになる。自らの機能を駆使し、出来る限り「お嫁さん」であろうとするミーナ。タクマにもまた、夫としての自覚が芽生えていく。ミーナには本当に「感情がない」のか。人間とロボット、「夫婦未満の2人が夫婦の絆を築くまで」のハートフルストーリー。
公式サイト:bokutsuma-anime.com
公式X:@bokutsuma_anime
©2024 杉浦次郎/KADOKAWA/製作委員会は感情がない



■<清⽔美依紗 Solo Tour「Roots」>

9月24日(火) 大阪・なんばHatch
10月3日(木) 東京・ヒューリックホール東京
opne18:00 / start18:30
▼チケット
全席指定 7,700円(税込)


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