【速レポ】<京都大作戦2024>dustbox、「今年も最高です」
13時10分。最も日が高い時間に登場したのは<京都大作戦>常連であり、結成25周年を迎えたdustbox。サウンドチェック時から「あちぃな!」とJOJI(B, Vo)が思わず声をあげていたが、この時間は肌が焼ける音がしそうなくらいの気温になっている。それでも源氏ノ舞台はたくさんの人が集まっており、おなじみのSEにdustboxのタオルが掲げられ、後方まで手拍子の波が広がっている。
◆ライブ写真
SUGA(Vo, G)、JOJI、YU-KI(Dr)の登場で、完成のボリュームが上がる。暑さをもろともせずにたくさんの人が集まり、元気に声を上げている観客にSUGAは、「言いたいことはひとつだけ。思いやりを持って自由に踊ろうか」と、爆発的な「Right Now」の勢いでライブをスタート。のっけから大きなコールが飛び交い、体を揺らす観客に、さらにスピード感あふれる「Riot」をお見舞いする。メロディアスなベースと疾走感のあるドラム、気持ちのいいギターのカッティングやリフが絡み合うことで生まれる、この3人ならではのドライブ感に観客の腕がグッと突き上がる。さらに、爽快な夏空よりもブライトなメロディに、観客の歓喜の歌や叫びが重なる。ポップでメロディアスなベースラインが冴える「Bitter Sweet」など、前半からキラーチューンが惜しげもなく連投された。
「10-FEET、ありがとう」とSUGAがゆったりとギターを奏でながら歌い出したのは、10-FEETの「ヒトリセカイ」だ。ここから、もはや<京都大作戦>のdustboxのステージではおなじみのシーンが展開されるわけだが、いい大人たちが全力で遊び、全力でふざけている姿は、いつ見てもやっぱり楽しいし、バンドっていいなというちょっとした羨ましさを感じもする。Dustboxの3人が友人であり盟友の曲を大事に奏でる横で、早く舞台袖から飛び出したくてうずうずしているしている10-FEET。出てきたかと思えば、自由にステージを駆け回り、TAKUMAはポーズを決めながら歌い、NAOKIはステージで腹筋をはじめ、KOUICHIは客席にドラムスティックをバンバン投げる。「やべえイベントだな」というJOJIの顔は笑顔だ。
「今年も最高です。感無量ですよ、毎年ここに立ってていいのかなって思うようになっていて。でもこうしてやってみると、立ってよかったと思う。10-FEETありがとう」とJOJIはいう。SUGAは、10-FEETは1stアルバムの頃から一緒に活動をしてきて、今もこうしてフェスやライブに誘ってくれると語り、「すべての友だちへ、君たちへ」と言って「To All My Friends」を歌いはじめる。「この曲リリースしてないんだけど、関係ねえよな。いつも応援ありがとう」と、これぞdustbox節なエバーグリーンなメロディと、甘味も苦味も混じり合った極上にポップなサウンドを<京都大作戦>に贈った。
「俺たちも今年で25年。<京都大作戦>もすげえよな、ずっと続いてて。こういうのなんていうんだよ? 今日集まった全員で奇跡を起こそうぜ」というSUGAの言葉に続いたのは、「Here Comes A Miracle」。大きなシンガロングが起こるとともに、会場前方では巨大なサークルが登場して砂煙を上げる。後半はここから加速に加速を続け、超高速のギターリフとドラム&ベースでデッドヒートを続ける「Hurdle Race」、そこからの「Jupiter」で晴れやかにクライマックスを迎え大団円──と思いきや「待って、まだ終わってないよ。これ、やらないわけないじゃないですか!」とJOJIは自身のベースを、10-FEETのNAOKIに託しハンドマイクで「Neo Chavez 400」へ。
10-FEETメンバーも再び登場して、ここからは歌い踊り騒ぐ祭り状態。どちらのメンバーもステージ狭しと暴れまわってプレイし、その奥ではドラムセットが解体されて、どんどんミニマムなセットでYU-KIが叩いていたり。きっと他のイベントや対バンライブではできない、この<京都大作戦>だからこその最高の遊びだ。
文◎吉羽さおり写真◎Yukihide"JON..."Takimoto
セットリスト
2. Riot
3. Bitter Sweet
4. ヒトリセカイ
5. To All My Friends
6. Here Comes A Miracle
7. Hurdle Race
8. Jupiter
9. Neo Chavez 400
■<京都大作戦2024 〜翔んで騒いで万々祭゛〜>
7⽉6⽇(⼟) 京都府⽴⼭城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
7⽉7⽇(⽇) 京都府⽴⼭城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
open9:30 / start11:00
〒611-0031 京都府宇治市広野町⼋軒屋⾕1
▼7⽉6⽇出演者 ※50⾳順
【源⽒ノ舞台】Ken Yokoyama / Saucy Dog / サンボマスター / 湘南乃⾵ / dustbox / 10-FEET / FOMARE / HEY-SMITH
【⽜若ノ舞台】炙りなタウン / GUMX / サバシスター / SIX LOUNGE / SHANK / Maki / RED SPIDER
▼7⽉7⽇出演者 ※50⾳順
【源⽒ノ舞台】ENTH / SUPER BEAVER / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / Dragon Ash / マキシマム ザ ホルモン / RIZE / ROTTENGRAFFTY
【⽜若ノ舞台】アルステイク / Age Factory / THE SKIPPERS / Fire EX. / プッシュプルポット / Paledusk / MAYSON's PARTY
※10-FEETは2⽇間とも出演
【鞍馬ノ間】EGOLA / ⼤阪籠球会 / TEAM ISHIKAWA / TEAM-S / TEAM NICK / TEAM HAPPY LUCKY FROM SOMECITY OSAKA / TEAM FUKUOKA / ちきゅう
京都ハンナリーズ (エキシビションマッチ)
▼チケット
・通常札:2⽇通し券 18,820 円(税込) / 1⽇券 9,410 円(税込)
・童札(わらべふだ):2⽇通し券 9,400 円(税込) / 1⽇券 4,700 円(税込)
※童札は、2024年7⽉時点で⼩学⽣(⽣年⽉⽇が2012年4⽉2⽇〜2018年4⽉1⽇)の⽅が申し込み可能。必ず⼤⼈の⽅(通常札・家族札購⼊者)と⼀緒にご来場ください。童札のみでの⼊場はできません。
(問)公演:サウンドクリエーター 06-6357-4400
(問)チケット:https://ticket.kyoto-daisakusen.kyoto/contact
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