【対談】Ran × mihoro*、コラボ第二弾に朋友との阿吽の呼吸「キーワードは“ヨッ!イイ⼥〜!”です」
■私は、終わっているものを歌いたい
■私は、今あったことは今のうちに
──この「ドリアン feat.mihoro*」はコラボ曲第二弾となりますが、mihoro*さんは、新山詩織さんとのコラボ第一弾「あの日 feat.新山詩織」や新山詩織さんの「春曇り feat.Ran」も聴きましたか?
mihoro*:もちろんです。Ranちゃんに聴かせてもらいましたし、それもあって“あまり似たような感じにはならないほうがいいかな”っていうのはありました。私は元々新山詩織さんの曲も大好きで、「あの日 feat.新山詩織」や「春曇り feat.Ran」もお互いの感じが入ってるのがすごくいいなと思ったんです。この曲が第一弾として出るなら、真逆のもので行くのがいいんじゃないかなっていうのはありました。曲を作る段階で、まずBPMから決めるっていうのはあまりないんですけど、今回、最初はBPM140くらいで作ろうと思っていて。
Ran:あまり速いとライブで弾けないから、だいぶ下げてのBPM140だったんです。
mihoro*:一回持ち帰って、私が家でできたやつを送った時に、BPM160で送っているんですよね。
Ran:「これ前より速くない!?」って(笑)。
mihoro*:でも結局アレンジし終えた段階で、「もうちょっと速いほうがいいよね」ってなって。
Ran:結果、BPM170の曲になりました(笑)。
──このスピード感や疾走感にふたりらしさがあり、リアリティと切なさを持つ曲になったと思います。mihoro*さんは2024年4月に3年ぶりのアルバム『May you be happy』をリリースしたばかりですが、Ranさんはアルバムを聴いていかがでしたか?
Ran:アルバム、すごくいいんですよね。私は、以前からライブでやっていた「卑怯者」という曲が大好きで。いつもライブで聴くたびに、客席後方で泣いてたんです。でも最初はmihoro*ちゃん、「「卑怯者」はアルバムに入らないかも」と言っていて。「なんで!? あんなにいい曲なのに!」って思っていたんですけど、入っていてよかったです。
mihoro*:アルバムインタビューのときに、「“「卑怯者」がすごくいい”って私のスタッフに言ってくれたライブ共演者がいる」と話したんですけど、実はそれがRanちゃんだったんです(笑)。
──そうだったんですね。mihoro*さん自身がどうしてもアルバムに収録したくて、常にライブでやり続けていたのが、「卑怯者」という曲だったそうで。最初はアルバム収録曲から選考漏れしていたけど、Ranさんの言葉が効いて、スタッフの方も納得してアルバムに収録されることになったという。
mihoro*:はい。なので、Ranちゃんのおかげで無事収録できたんです。
Ran:本当に「卑怯者」が大好きで。グサグサ刺さるんですよね。サビで“♪卑怯者〜”って歌うってなかなかないし。mihoro*ちゃんは普段、誰かに対して卑怯者とか、そういうことは言わないですけど、心のうちにあるものを曲にできていると思うんです。そういうところも好きなんですよね。曲だからこそ言えるじゃないですけど、そういうマインドがあるんだろうなと、mihoro*ちゃんの曲を聴くたびに思います。
──mihoro*さんは、ストレートに歌詞に描くために、言葉や表現で気をつけていることってあるんですか?
mihoro*:曲を作るときに、自分の経験が最低でも2割は入っていてほしいんです。だけど、その経験のパーセンテージが大きく入った曲は、すべて過去のこと…終わっているものを歌いたいんです。今つながりがある人のことを歌って、もしその人が聴いてしまったら嫌じゃないですか。「本当はそんなこと思ってないけどね」って言い訳しちゃうと思うし(笑)。完全に終わったものに対しては、「本当はこういうことを思ってましたよ。直接は言わなかったですけど」って書けるんですよね。
──今起こっていること、今の思いがリアルタイムで歌となっていくことはないんですね。
mihoro*:現在進行形のことはないかもしれない。今日思っていることも、明後日には気持ちが変わってるかもしれないし。そうなると、曲のなかでも“まだわらかないけどね”って言いたくなっちゃうと思うんです。
Ran:そこは、私は真逆なんですよね。終わったことを曲にしようとすると、全部美化しちゃう。きれいにしちゃうんですよね。“こういうこともあったけど、それでもよかった”みたいな曲になっちゃうから。今起きたことを、“こう言われた、むかつく!”とか“病んだ!”っていうスタイルになっているんです。
mihoro*:本当に真逆かも。
Ran:過去に相当嫌なことをされたりとかしても、“結局それって、自分に非があったのかな”とか、“その人がそれをした背景ってなんだろう”とか、いろいろ余計なことばかり考えちゃって。テーマを決めていたとしても、周りの要素の割合のほうがどんどん大きくなっちゃう感覚があるので。なので、今あったことは今のうちに、というマインドで書いていると思います。
──そこはふたりの大きな違いかもしれないですね。今回の「ドリアン feat.mihoro*」はそのふたりの違いが、うまく合わさった感じがあるんでしょうか?
mihoro*:でも、同じことを書いているようで、実は見方が違うかもしれない。私は完全に過去のことを書いてるけど、Ranちゃんの歌詞は、たとえばサビとかも“今” “今日”のことを書いてるなって思う。
Ran: mihoro*ちゃんにはいろんな話をするし、「今日何があった」「昨日何があった」「明日何する」とかも全部言っちゃうんですよね(笑)。だから、自分の今しか歌えないと思ってる。だけどmihoro*ちゃんは、今も、それまでの話も、その先も知った上での歌詞を書いてくれているなと思うんです。だからちょうどいいバランスが生まれていて。たとえば私だったら、今回の歌詞の“今が間違いなの? あの日が間違いなの?”っていう、“今”と“あの日”が並列にある歌詞は書けないから。それはすごいなって思うし、曲を作っていても、本当に楽しかったんですよね。ありがとう、いい歌詞を書いてくれて。
mihoro*:こちらこそありがとう(笑)。
──ふたりのお話を聞いていると、この曲の続きもまたすぐにできちゃうんじゃないかって思いますし、いろんなコラボ曲が聴きたくなります。
Ran:また一緒にできたらいいなと思っていますので、ぜひお願いします!
mihoro*:こちらこそよろしくお願いします!
取材・文◎吉羽さおり
■Ranコラボ企画第二弾 「ドリアン feat.mihoro*」
配信リンク:https://ran.lnk.to/dorian
Lyric:Ran, mihoro*
Compose:Ran, mihoro*
Arranged:坂本夏樹
■Ranコラボ企画第一弾 「あの日 feat.新山詩織」
配信リンク:https://ran.lnk.to/anohi
Lyric:Ran, 新山詩織
Compose:Ran, 新山詩織
Arranged:黄勝日
■新山詩織デジタルシングル「春曇りfeat.Ran」
2024年4月27日(土)配信開始
配信リンク:https://niiyamashiori.lnk.to/harugumorifeatran
詳細:https://niiyama-shiori.com/cat-info/2024/04/03/3100/
1. 春曇り(feat.Ran)
作詞:Ran / 作曲:新⼭詩織
2. ゆらり
作詞&作曲:新⼭詩織
3. Free~16 Strings ver~
作詞:⼭崎あおい / 作曲:新⼭詩織
■5周年記念<Ranワンマンライブ - heart ->
open17:30 / start18:00
▼チケット
¥5,000+1Drink (¥600)
https://tiget.net/events/320072
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