【インタビュー】SARD UNDERGROUND、究極の『ZARD tribute』ベスト盤に表面化した3人らしさ「みんなを信じて頑張っていれば」
SARD UNDERGROUNDが3月20日、デビュー5周年イヤー第一弾作品として、ZARDトリビュート・ベストセレクションアルバム『ZARD tribute Best Selection』をリリースする。ZARD の名曲カバー『ZARD tribute』シリーズから厳選収録した究極のトリビュート・ベストセレクションの完成だ。
◆SARD UNDERGROUND 動画 / 画像
5年間の成長と感謝を、この1枚にすべて詰め込んで。『ZARD tribute Best Selection』は、過去3作リリースされたトリビュートアルバムから選りすぐった楽曲を“2024年バージョン”として再録音した8曲に加え、新たなカバー2曲など全14曲を収録。ZARD愛溢れるアートワークも含め、ZARDのトリビュートバンドとしてデビューした彼女たちの原点と現在が一望できる作品に仕上がった。未来へ向けて視界は良好、区切りの5年を超えてさらにその先を目指す3人に話を聞いた。
◆ ◆ ◆
■友亜ちゃんの声がすごく魅力的になって
■アレンジもZARDさんオリジナルに近づいて
──デビュー5周年おめでとうございます。再録音された楽曲を聴いて、“こんなに成長したんだ”って、バンドの成長がよく見えてとても頼もしく感じました。
神野:たぶん1枚目のトリビュートアルバム『ZARD tribute』と並べて聴いたら、“え!?”ってなると思います(笑)。サウンドも声もすべてが、“違うアーティストかな?”レベルで変わっているので。
──レコーディングも、ライブも、5年間に積み重ねてきたものが全部ここに入っているんじゃないかと思います。どうですか、5年前に、未来のことをどんな風に想像してました?
神野:この状況が続いているとは思っていましたけど、そもそも先のことをあまり考えなかったというか、常に精いっぱいだったので。でも今は先のことも考えられるようになりました。
坂本:私も目の前のことに必死で、今できることを頑張るという感じだったので、未来はあんまり想像できていなかったですね。いろんなところでライブができたらいいなとか、そういう思いはあったんですけど、実際どうなっているかは全然想像つかなかったです。
▲神野友亜(Vo)
──未来にいる自分から、あの頃の自分に何か言ってあげるとすると?
坂本:「周りを信じて精一杯頑張りなさい」ですね。
神野:「はじめまして」でしたもんね。
坂本:そう。最初はみんなのことも知らなかったし、でも「安心してみんなを信じて頑張っていればいいよ」って言いたいです。
神野:ZARDさんのトリビュートバンドがスタートで、しかもメンバー同士は「はじめまして」で、誰にも不安を打ち明けることもできず、ライブ中も“こんな感じで大丈夫なのかな?”みたいに思っていたので。でも確かに、「大丈夫だよ」って言ってあげたいですね。
杉岡:私も、5年前の自分には「大丈夫だよ」って言ってあげたいです。すごく緊張してて、演奏中に笑顔も作れなかったんですよ。でもだんだんと、表情を出せるようになってきました。前はずっと、一人で真顔でした。
神野:そんなことないですよ(笑)。
杉岡:それと昔は、テンポの速い曲は追いつくのに精いっぱいだったけど、今は感情も乗せながら弾けるかなと思います。
──人間的にはどうでしょう。それぞれ、どれだけ成長したか、どんなふうに変わったか。自分では言いにくいかもしれないので、周りの二人から言ってもらっていいですか。まずは神野さんについて。
坂本:(神野)友亜ちゃんは、最初はあんまり喋らなかったけど、一緒にいる時間が増えていって、だんだん素の部分というか、面白い部分とかもいっぱい見えるようになってきました。
神野:(素を)いつ出そうか、と思ってました(笑)。今はのびのびしてます。
坂本:突然、筋トレとかしだすんですよ。
神野:動いてないと落ち着かなくて。最初の頃はじっとしてなきゃいけないと思ってたんで、それもすごいストレスでした。“暴れたい!”と思ってました(笑)。
──あはは。でも「おとなしくしてて」と言われたわけではないでしょう。
神野:そうなんです。考えすぎてましたね。
▲『ZARD tribute Best Selection』初回限定盤
──杉岡さんはどうですか、二人から見て。
神野:めっちゃ変わりましたよね。一番変わった気がする。
杉岡:ほんまですか。変わったかなぁ。
神野:めっちゃ言い方が悪く聞こえたらアレなんですけど、もっとしっかりしている人だと思ってた(笑)。「はじめまして」の時に、一番大人っぽいなと思ったんです。見た目から。
杉岡:よく言われます。頭良さそうって言われます(笑)。
神野:でも今は本当に、素でいてくれてるんだと思います。ふとした瞬間に、カワイイがいっぱい詰まってる。愛嬌がすごいです。
杉岡:愛嬌で生きてます(笑)。
──坂本さんについては?
神野:ろみさん(坂本)が一番変わらないですね。ほんとに変わらないです。
杉岡:でもなんか、面白いです。急に面白いのが出るんですよ。
坂本:ごく稀にですけどね。
杉岡:見逃したら駄目です、ずっと見とかないと。ふとした瞬間に天然が出るんですよ、ろみさんは。
神野:あと、話のトーンが、どれだけ喋ってもずっと同じで落ち着きます。安心します。
坂本:私も最初はすごく緊張していたので、“これ言って大丈夫かな?”とか、すごく考えてました。
神野:みんな、発言が少なかったから。取材のときに、「プライベートとか待ち時間とかで、何の話をしてますか?」みたいな質問が多かったんですけど、いつも「ZARDさんの話を」しか言えなくて。本当にそのぐらいしか話せなかったです。今はもうなんでも話しますね。最近はリリースイベントが始まって、「顔をどうよく見せるか」とか言って、化粧品のことをよく話してます。
杉岡:めっちゃ教えてくれます、友亜ちゃんが。
神野:いろいろ試してて、共有してます。
──見せ方も変わって、歌と演奏、表現力も着実に変わってきている。あらためて、今回の『ZARD tribute Best Selection』は、自身にとってどんな作品ですか。
神野:今回は1枚目の『ZARD tribute』で歌っていた曲が多く入ってるんですけど、全8曲歌い直しています。1枚目は不完全燃焼な感じがあったんですよ、私的に。だからずっと「歌い直したい」と言っていて、今回その目標が叶って、全部納得のいく仕上がりになりました。アレンジもZARDさんにより近づいてるので、聴いててすごくワクワクします。
杉岡:まず、友亜ちゃんの声の進化がすごい。テンポもZARDさんに近いので、居心地が良く聴けました。「Just believe in love」の友亜ちゃんの声が一番好きです。めっちゃいいです。
坂本:友亜ちゃんの声がすごく魅力的になって、アレンジもZARDさんのオリジナルに近づいて、ピアノも一つ一つの音が聴こえるようで、なんかドキドキするような感じがします。前と違って、今までライブとかでずっと大事にしてきたものが詰まっているので、自分にとって大切な1枚になったなと思います。
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