【インタビュー】SUPER★DRAGON、メジャーデビューシングル「New Rise」に込めた思い「今まで自分たちが培ってきたもの、戦ってきたものを詰め込みたかった」
SUPER★DRAGONが、3月6日にメジャーデビューシングル「New Rise」をリリースした。
◆撮り下ろし写真
2023年12月22日に開催された<SUPER★DRAGON 9th Anniversary Special Event “999”>にてサプライズでメジャーデビューを発表したSUPER★DRAGON。
SUPER★DRAGONが結成されたのは2015年。その頃のメンバーはまだ小学5年生から高校2年生という少年たちだった。そこから一度もメンバーが変わることなく、9年間9人で駆け抜けてきて、今回めでたくも辰年にメジャーデビューとなった。
しかし、大事なのはデビューしたという事実ではない。SUPER★DRAGONのメンバーは、自分たちが、自分たち9人の思考や意志を何よりも大事にして、こうして新たなステージに立てたことを誇りに思っている。「New Rise」からも、その意思を感じてもらえることだろう。
今回は「New Rise」リリースを機に、メンバー全員にインタビューを実施。いまの想いを率直に語ってもらった。
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◾️SUPER★DRAGONの中に広がっている世界を、今後より大きく広げていけそう
──メジャーデビューが決まったとき、率直にどう感じられましたか? 所属しているEBiDANには、メジャーデビューしていない先輩も、メジャーデビューしている後輩もいるので、単純に“嬉しい”だけではなかったと思うのですが。
松村和哉:その通り、よくわかってなかったですね。なんかすごいんだろうな、なんか起きるんだろうな……ってくらいで。
志村玲於:世に出る機会が増えたり、僕たちの力だけじゃ届かないところに出られるのかもしれないという期待もありつつ。自分たちの音楽だったり、今、持っているクリエイティビティが変わってしまうんじゃないか?という不安も入り交じってました。
柴崎楽:僕もメンバーが作る音楽が好きなので“今までできていたことが、できなくなっちゃうんじゃないか?”って。
──今のSUPER★DRAGONは、メンバー主導で音楽制作をする割合が増えていますからね。
ジャン海渡:それこそ俺と和哉なんかは毎回作詞に携わっているので、メジャーに行くことで自分たちの色が薄れてしまうんじゃないか?という疑念もあったんです。でも、ポニーキャニオンの皆さんと話をしてみたら、僕らのクリエイティブな面をすごく尊重して、寄り添ってくださっていて。一緒に音楽を創る“頭脳”が増えたという感覚なので、結果的にはメリットしかなかったですね。メンバー9人の頭の中にあるものを具現化するのに力を貸してくださる方が増えるから、SUPER★DRAGONの中に広がっている世界を、今後より大きく広げていけそうです。
──そもそも2015年の結成当時は、メンバーも小学5年生から高校2年生という年齢だったので、当然ながら“与えられた音楽を表現する”ことに特化していましたよね。それが徐々に自分たちで曲をプロデュースしたり、曲や歌詞を書くようになって、誰ひとり「これは自分のやりたいこととは違う」と脱落することなく、クリエイティビティを高め続けてこられたのは奇跡的だと思うんですよ。
田中洸希:すごいですよね。それは本当に思います。
ジャン:ラップ担当の俺も、もちろん最初は“ラップって何?”っていう感じで、大人の方々が持ってきたものを良くも悪くも何も考えずにこなすだけだったんです。でも、仕事でも私生活でもSUPER★DRAGONの音楽に向き合う時間や場面がどんどん増えていくうちに、SUPER★DRAGONの良さだったり今後のビジョンが、メンバー9人の総意として形成されるようになったんですね。たぶん一番大きかったのは、俺と和哉の“作詞がしたい”という気持ちだったり、ボーカル陣の希望にしっかり寄り添って、それを実現させるために一緒に考えてくれるスタッフがいたこと。結果、自分たちの想いをSUPER★DRAGONの音楽に常に織り交ぜていけたことで、俺や和哉もよりラップを好きになれたし、自分のアイディアを具現化する実力も育っていったんです。要するに、年を追うごとに固まっていったメンバー9人の思考や意志を、キチンと形にしてくれる環境があったんですよね。
──田中さんは1stシングルの「Pendulum Beat!」(2016年11月発売)のときから曲中でヒューマンビートボックスを披露していますが、では、あれも自ら「やりたい」と?
田中:もともと小学生のころからHIKAKINさんが好きで、ヒューマンビートボックスの存在自体は知っていたんです。それで少しだけ齧っていたところに、ジャンくんが「洸希、これ知ってる?」って、今や登録者数が500万人くらいいるビートボックスのチャンネルを教えてくれて。そこで僕が今、大好きなNaPoMさんに出会って“これはヤバい!”と、ガチでビートボックスをやり始めたんです。そしたら、当時のディレクターさんが「じゃあ、どんどんやろう!」って、曲中に取り入れてくれるようになったんですよ。
──メンバーそれぞれの趣味嗜好に丁寧に寄り添って、活かしてくれたってことですね。
田中:そうですね。もう、お父さんみたいなディレクターだったんで、みんなの意見も尊重しながらカッコいい音楽にしてくれたんです。
池田彪馬:僕からすると、小学生のころから始めているので、自分の趣味嗜好を合わせるような感覚もなくて。SUPER★DRAGONの音楽が自分の音楽として、逆にスンナリ馴染んでいった部分もあるかもしれないです。
──そうして9年目を迎えた今、SUPER★DRAGONの音楽を第三者に伝えるとしたら、なんと説明します?
伊藤壮吾:電車に例えるなら、僕、SUPER★DRAGONは東京メトロだと思っているんですよ。というのも、東京メトロって9路線あるんですよね。
一同:おお! 初聞き!
ジャン:この人はこの路線!っていうのがあるの?
古川毅:例えば、ジャンは?
伊藤:ジャンくん、有楽町線。日比谷線は……(飯島)颯くん。
一同:ああ~。
──さすが鉄道オタク(笑)。ご自身は、やはり一番好きと公言している東西線でしょうか?
伊藤:いや、僕は南北線かな。洸希は副都心線。なんか似合いそうだなって。
田中:なんでだよ!?
伊藤:つまり、9路線それぞれの色があって、それぞれの楽しさがあるんですよ。同じように、SUPER★DRAGONの音楽も今までいろんなジャンルを経てきているという意味で、東京メトロかなって。
松村:東京メトロを、それぞれ楽しいと認識できるやつ、いない。
ジャン:壮吾くらい(笑)。ま、要するにミクスチャーってことね。
伊藤:そうそう。しかも9というところが重要。
──都心に張り巡らされたメトロのように、音楽の世界を自在に行き来できる存在であると。
飯島颯:だから“ミクスチャー”以外の言葉が見当たらないんですよ。結成当初からダブステップだとかヘヴィロックだとか、それまでのEBiDANには無かったような方向で進んできた上に、連続リリース(2022年に8ヶ月連続リリースを敢行)を経て、さらなる派生ジャンルまで突き詰めている感じがするんです。なので、そのミクスチャー感がどんどん濃くなっていっている印象はありますね。
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