いゔどっと、わがままを詰め込んだ<駄駄>で「めちゃくちゃいい誕生日プレゼントになりました」

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いゔどっとが2024年2月13日(火)、<IVUDOT ONE MAN LIVE 2024『駄駄』>をZepp DiverCity(TOKYO)にて開催した。オフィシャルから届いたライブレポートを掲載する。

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2024年2月13日(火)、<IVUDOT ONE MAN LIVE 2024『駄駄』>がZepp DiverCity(TOKYO)にて開催された。会場に入ってまっさきに目に飛び込んできたのが、まるで感情の爆発を思わせるような激的な演出が施されたステージセットだ。ステージの中央には巨大な「駄駄」の文字のオブジェが、またその周りには、信号や交通標識、ビリヤードの球のオブジェなどが設置されていて、その混沌としたステージを前にすると、間もなく始まるライブに向けての高揚感が否応もなく高まってくる。開演時間を少し過ぎた頃、会場が暗転、フロアが一人ひとりの観客が手にするペンライトによって一気に鮮やかな青色に染まる。SEなしの沈黙の中、バンドメンバーが一人ずつ登場し、豪快にうねるベースを皮切りにバンドセッションへ突入。それぞれが渾身のプレイをぶつけ合う中で次第に会場全体の熱が高まっていき、そしてついに、いゔどっとが颯爽と登場し、オープニングナンバーの「駄法螺」へ。獰猛なバンドサウンドを軽快に乗りこなしながら、不敵でクールな響きを放つ歌声を届けていく。その後も、「ちょっと大人」「ぶっ壊してよ」と、いゔどっと流のミクスチャーロックナンバーを次々と放ち、「佰鬼園」ではコール&レスポンスを通して観客と熱いコミュニケーションを交わしていく。また、この曲では、曲の流れに合わせてステージ上の複数の小型ディスプレイに歌詞が表示され、そうした会場の広さを活かした豪華な演出も見事だった。





この日初めてのMCで、いゔどっとは、今回のライブのコンセプトを説明した。彼いわく、「駄々をこねる」の「駄駄」というタイトルを冠した今回の公演は、セットリストやステージセット、衣装をはじめとしたあらゆる面において「わがままを詰め込んだライブ」だという。そして、「みんな、思い思いの、一番思っていることを声に出してください。」と呼びかけ、フロアから一気にたくさんの声が上がる。その熱い思いを受け、誰にも負けないように一番このライブを楽しむという意気込みを伝えた。次に披露されたのは、曲名が明かされた瞬間にフロアから大きな歓声が巻き起こった懐かしの一曲「水槽」だ。数々のディスプレイには水をイメージさせる映像が映し出され、次の「続く青」では、水面に映る青空をはじめとした青を基調とした映像演出が冴え渡っていた。一人ひとりの観客が手にするペンライトと相まって、まるで会場全体が青く染め上げられたかのような体験で、そして、まるで広大な海を鮮やかに駆け抜けていくように響くいゔどっとの歌声がとても美しかった。その後も続けて、「可愛くないね」「アカトキツユ」「404号室」「嘘と傷跡」と歴代のナンバーが次々と披露されていく展開が続き、いゔどっとの歌声や楽曲が誇る多彩な表現力にグッと引き込まれた。





2度目のMCパートでは、照明を担当するスタッフに光を少し落とすように依頼し、会場の奥のほうにいる観客と丁寧にコミュニケーションを重ねていく一幕も。そして、スタンドマイクを用意した上で、ここからバラード曲が続けて披露されていく。「やっぱり」では、深くマイクを握り締めながら切実な歌声を届ける姿がとても印象的で、続く「余薫」では、儚さを思わせる繊細な歌声の中に、凛とした想いが深く貫かれているのが感じられて、その懸命な歌声にグッと心を震わせられた。また、ラストの、言葉にならない想いの全てを託したような圧巻のフェイクも素晴らしかった。「ウタカタ」で、温かくポジティブな余韻を伝えた後、いゔどっとは、「しんみりしちゃいましたね。」と呟く。そして、ここから後半戦へと向かっていくにあたり、観客、そしてバンドメンバーも巻き込みながら、「駄駄」「駄駄駄駄」「駄駄駄駄っ」「駄駄っ駄駄っ駄駄駄駄」とコール&レスポンスの練習を重ねていく。ここから、先ほどのバラードのパートとは一転して、激烈なバンドサウンドが熱く昂る展開へ。「ELECT」では、オートチューンが効いた、いゔどっとの歌声が会場全体の高揚感を一気に高め、間奏では、バンドメンバーの全身全霊のソロ回しも。「プロポーズ」では、深くかがみ込みながら全てのエモーションを解き放つような歌声を届け、「ジェニ」では、深く歪んだ渾身のデスボイスを炸裂させていく。また、「プラリネ」では、ステージの上手〜下手に移動しながら、そして「a lot of love」では、台にしゃがみ込みながら、体全体で観客とバンドメンバーと共にリズムを共有して歌を届ける姿が印象的だった。





いよいよライブはラストスパートへ。「今、一番想いのある曲」という紹介を添えて披露されたのは、最新曲「遊歩」だ。たおやかなメロディを伝って響く優しい歌声が、そっと心に染み渡る素晴らしい名演だった。「月日記」のラストの転調でクライマックスへ向けたギアをグッと高め、本編ラストを飾ったのは「ブロードウェイ」。残されたエネルギーを全て出し尽くすかのように歌い上げながら、アウトロでは、「みなさん、一緒に歌えますか?」とフロアに呼びかけ、最後は観客と一緒に鮮やかな《エンドロール》をつくりあげてみせた。あまりにも感動的な大団円だった。



アンコールで、いゔどっとは、「アピールするわけではないんですけど、明日、誕生日なんですよ、僕。」「26歳最後の夜を、ここで迎えることができて、まじすげえ嬉しいです。」「こっちから仕掛けたんですけど、めちゃくちゃいい誕生日プレゼントになりました。」と、胸の内の万感の想いをありのまま伝えた。そして、これまでの歩みについて、「いろいろなことに挑戦してきましたけど、間違ってなかったんじゃないかと思いたす。」と告げ、「累累」を披露した。これまでの歩みの一つの集大成としての意味合いを誇っていた今回のライブの最後に、《正解はわからないけど たぶん間違いじゃない》という輝かしい確信の言葉が届けられたことで、とても感慨深い気持ちになった人は多かったと思う。これまでの歩みを通して得た自信や確信を胸に、ここからまた新しい一年が始まる。そう思った矢先に、いゔどっとは、新しいアルバムを近日リリースすることを発表、そして、今回のライブの締め括りとして、その中に収録される新曲「擬態」を初披露した。心の内側を描き出していくような壮大でシネマティックなサウンド、また、サビの後半から一気に加速していく渾身のバンドサウンドのコントラストが鮮やかで、その上を駆けていく彼の歌声は、今まで以上の深みを感じさせるものだった。総じて、まさにここから幕を開けた、いゔとっとの新章への期待が際限なく高まるような、あまりにも素晴らしい一夜だった。



なお、アルバムの詳細については2月23日(金)夜に行われる、いゔどっとのYouTubeチャンネルでの生配信にて明らかにされるため、お見逃しのないように。

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text by 松本侃士

▼セットリスト


1駄法螺
2ちょっと大人
3ぶっ壊してよ
4佰鬼園
5水槽
6続く青
7可愛くないね
8アカトキツユ
9404号室
10嘘と傷跡
11やっぱり
12余薫
13ウタカタ
14ELECT(Cover)
15プロポーズ(Cover)
16ジェニ
17プラリネ(Cover)
18a lot of love
19遊歩
20月日記
21ブロードウェイ
encore
22累累
23擬態(新曲)

▼サブスクプレイリスト
https://ivudot.lnk.to/IVUDOT_2024_DADA

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