【インタビュー】OverTone、1stフルアルバムは「今のOverToneを最大限に引き出せた作品」
■僕らの武器はやっぱり声
■一番いい状態のOverToneを見せたい
──そして今後もリリースは続く。
GUCCHI:次はわりと心のゆとりはあるんで。今、ゆっくり作ってます。
八上:このフルアルバムに向けて、GUCCHIがめっちゃ曲を作ってて。入れたのがストックの6割ぐらいだから、まだけっこう残ってる。今回入らなかった曲をどのタイミングで出そうとか、そういう話もしてたんで。もはや(次の作品が)出来たと言っても過言じゃない(笑)。
──そして、ドカン!とヒット曲、ほしいですね。正味な話。
八上:ほんま、そうですね。
──どの路線がいいかなと思うんですよね。ラブソングか、応援歌か、自分への問いかけみたいなメッセージソングか。OverToneは全部出来るから、どこが突破口になってもおかしくない。やっぱりラブソングですかね。3年前に軽くバズった「GoodNight」みたいな。
八上:ラブソングやと思うんですけどね、僕は。ラブソングなのか、逆に「ハイウェイミュージック」みたいな曲なのか。今って、YouTuberがすごいじゃないですか。集客もあるし。あれって、親近感ありつつ、人間性の取っつきやすさとか、芸能人より近いし、みたいなところで、アーティストもそうなっていくんやろなと思ってるんです。「ハイウェイミュージック」みたいな、地元っぽい親近感が湧くような曲のほうが、意外に合ってたりするんかな?とか思ったりしてます。めっちゃ歌い上げる曲よりかは。まあ、どれでもいいんですけどね(笑)。売れてさえくれれば。
GUCCHI:僕は、このアルバムで言うと1曲目「君はイタい」が、一番今の時代とフィットするかなと思ってたんですよ。今、歌詞を見て聴く人は減ってきてるような気がしてて、耳が気持ちいいものを欲している時代な気がしています。「君はイタい」はそこに一番ハマる曲で、“イタい”“居たい”っていう同じ言葉を連呼したり、サウンド感も今風で、バンドサウンドやけどしっかりシンセの音も入ってたり、これが一番引っかかれへんかな?と思って出したんですけど。まだまだですね。
八上:ここからやね。時差があるから。
──そうですよ。何ヶ月か前の曲が急にTikTokでバズるとか、よくありますから。
GUCCHI:そうなんですよね。そういう意味で、どれが引っかかってもおかしくないなと思えるアルバムになりましたね。
八上:それと、僕らの武器はやっぱり声なんで。耳ざわりがいいというか、それも相まって、どれが行ってもおかしくないと思います。聴き心地がいい。自分でも聴けますもん。…めっちゃ自分らのこと褒めだした(笑)。
GUCCHI:でもそれ、めっちゃ大事よ。
──褒めましょうよ(笑)。自分で褒められないような曲を、他人が褒めてくれるわけがない。
八上:そうですよね。自分がいいと思うということは、ほかにもいいと思ってくれる人がいる、ということやから。それと、やっぱりGUCCHIが作ってるんで、客観的に聴けるのが強みでもあって。
GUCCHI:ああー。なるほど。
八上:インディーズの頃は全員で作ってたんで、客観的に聴けるメンバーがいないというか。でもメジャーに行ってからは、GUCCHIがフルで作ってるんで、最初は人の曲として聴くんですよ。そういう意味で、「笑うピエロ」をスーパーの中を歩きながら何回もリピートしてたというのは、単純に曲としてすごくいいなと思えたからで。自分の耳を信じられるんですよね。「マジョリティズム」も最初に聴いて、クソかっこええやんけと思って、GUCCHIにすぐLINEしました。「これ、ええぞ」って。
GUCCHI:「君はイタい」の時は、匠くんからLINEが来ました。みんなLINEで来るんですよ。グループLINEに送ってるのに、直で来て、「ええな」って。グループLINEで言うたらええやんって(笑)。
八上:いや、グループLINEとは説得力がちゃうやん。
GUCCHI:そうそう。テンションの上がり具合がそれでわかるから、嬉しいです。
──最初のリスナーとして、メンバーの反応が一番大事。
GUCCHI:ほんまにそうです。正直、そこが一番大事ですね。
八上:そこでGUCCHIが喉はちきれそうになって歌ってるデモを聴いて、それでもなお「めっちゃええやん」ってなるという。“うぇ~!”ってなってますもん、いつも。デモの時。
──なになに(笑)。どういうこと。
GUCCHI:「幸福度指数」とか、音源にする前はキーが「プラス3」高くて。それを頑張って、朝ちょっと早めに起きて、喉を起こして、歌うんですけど、届かなさ過ぎてどうしようかなって(笑)。でもここは裏声で歌ったらイメージが伝わらんから、無理やり張り上げて、ピッチ修正して。それで聴いてもらったほうが、イメージが浮かびやすいと思うから。
八上:それが送られて来て、「GUCCHI、泣いてない?」って(笑)。
GUCCHI: 「幸福度指数」はほんまに、喉ちぎれるかと思った。
八上:だから言うんですよ。「デモ録る時はいつでも呼んでな」って。たまに呼んでくれるんですけど、いつも呼んでくれたらいいのに。
GUCCHI:「幸福度指数」は、ギリギリやったんですよ。急いでない時は呼びます。僕の声が出ないやつは。
──今の話を聞くだけでも、4人の関係の良さと、役割分担のバランスの良さが伝わりますよ。ほんと、ライブを楽しみにしてます。
八上:ぜひ来てください。一番いい状態のOverToneを見せたいと思います。
取材・文◎宮本英夫
リリース情報
2023年6月7日(水)リリース
CRCP-40658 ¥3,000(税抜価格 ¥2,727)
https://overtone.lnk.to/overtone
01. 君はイタい
02. 幸福度指数
03. マジョリティズム
04. 低空飛行
05. マジ静粛に
06. 陽炎
07. 笑うピエロ
08. ハイウェイミュージック
09. バックナンバー
10. Yesterday
ツアー情報
2023年
※終了公演は割愛
7月22日(土) 大阪・なんばHatch
OPEN 16:00 / START 17:00
7月29日(土) 宮城・仙台LIVE HOUSE enn 2nd
OPEN 16:30 / START 17:00
7月30日(日) 東京・渋谷WWW
OPEN 16:15 / START 17:00
・チケット販売中
https://overtone0906.com/contents/614146
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