【舞台裏トーク】<SATANIC CARNIVAL>Crossfaith、KoieとTeruが語る「すごく特別な2日間になるんだろうな」
SATAN STAGEのトップを務めたのは、Crossfaith。昨年の<SATANIC CARNIVAL 2022>の大トリを務めた彼らが、幕張メッセ帰還となった<SATANIC CARNIVAL 2023>の口火を切った形だ。その灼熱のステージの模様は速レポを参照してほしい。
◆<SATANIC CARNIVAL 2023> 画像
また、Crossfaithとしては2022年9月にライブ活動休止を発表。休止期間を経て2023年6月13日、東京・SHIBUYA CYCLONEにて<GROUND ZERO>を開催し、10ヵ月ぶりにライブ復帰を果たしたばかり。ここ<SATANIC CARNIVAL 2023>が本格再始動の狼煙となった。冒頭でKoie(Vo)が「ただいま、サタニック!」と叫んだのには、そういう意味も込められていたのだろう。BARKSはステージ直後に、KoieとTeru (Prog, Vision)にインタビューを実施。ライブ復帰、Crossfaithにとっての<SATANIC CARNIVAL>、10年以上前から海外進出を実践していた彼らだから語れる海外ライブ事情などについて話を訊いた。
◆ ◆ ◆
■声をかけてくれたことに
■サタニックからのエールを感じた
──1曲目の「Monolith」がうまく始められないという思わぬハプニングから入ったライブでした。
Teru:はい(笑)。まあ、ライブはああいうことありきというか。
Koie:生モノなんで。逆にあれで肩の力が抜けたというか。
Teru:お客さんも曲が始まってしまえば全然問題ないんで…ま、わざとやったってことにしといてください(笑)。
──あはは! 活動再開ということで気負ってたところはありますか?
Koie:いや、6月13日に渋谷サイクロンで“ウォームアップショウ”っていう形で一度ライブはしてるので。世間からしたら今日が復活一発目のライブっていうイメージかもしれないけど、自分たちとしては気負ってた部分は特になかったです。
Teru:コロナがあったり、俺たちも10ヵ月間活動休止してて、その間に幾度となくライブをする夢を見るような日々を過ごしていたので、そういう意味では緊張するというよりはワクワクが勝ってましたね。サタニックに関しては、去年俺らはヘッドライナーをやらせてもらったんですけど、コロナの間も<SATANIC CARNIVAL>やI.S.O.さん(<SATANIC CARNIVAL>PRODUCER)はずっと戦ってきたわけじゃないですか。そのことはよく知ってるし、今年は、ハイスタが明日の大トリっていうことですごく特別な2日間になるんだろうなっていう気持ちはありましたね。
──そういうことも含めてワクワクしてたという。
Teru:うん、そうですね。
──実際、今日のステージに立ってみてどうでしたか。
Koie:楽しかったです。サタニックにいるお客さんはパンク以降のラウドな音楽が好きなキッズばっかやし、サタニックは現時点で唯一、Crossfaithをトリに持ってこられるフェスティバルやなと思うんで、ホームだと言えるんじゃないでしょうか。
──もうちょっとサタニックについて思うことについて聞かせてもらってもいいですか。
Koie:世界中にたくさんフェスがある中で、ライブハウスにずっといるような子らからしたら、ありそうでなかったフェスなんちゃうかなっていうのは思いますね。
Teru:会場は幕張やけどライブハウスにおる、みたいな空気感がある。
Koie:I.S.O.さんもそれをテーマとして掲げているところもあるしな。あと、たとえジャンルが違っても、今日みたいに俺らの後にThe BONEZが出たとしてもお客さんはすげえ楽しんでるし、すごい幅広くカバーしてますよね。パンクもメタルもハードコアもポップなバンドもカバーして。
──ジャンルの幅広さもそうですけど、人の匂いがするフェスですよね。
Koie:そうですね。
──それは今も名前が挙がりましたけど、I.S.O.プロデューサーを筆頭にPIZZA OF DEATHの人たちが熱く動いてるからだと思うんですけど、彼らについてはどう見ていますか。
Teru:まだ活動再開の目処が立ってない頃にI.S.O.さんからサタニック出演のオファーを頂いたときは、“戻りたいな、戻れたらな”って思ったし、すごく嬉しかったです。みんな、たぶん声をかけづらい状況やったと思うけど、そんな中でも誘ってくれて。サタニックは日本のバンドシーンの歴史が詰まってるっていう印象がすごくあって、俺たちもその一部になれてすごく光栄だし、これから先もずっと、次の世代、そのまた次の世代と続いていってほしいですね。
──活動休止中に声をかけてくるってなかなかですよ。
Koie:そうなんですよ! 俺らは別に、「活動休止してるからオファーせんとって」みたいなことは言ってなかったですけど、声をかけてきてくれたことにサタニックからのエールを感じたというか。
Teru:「お前らやったらやってくれるっしょ?」みたいな(笑)。
Koie:去年はトリをやらせてもらったけど、Crossfaithみたいなヘヴィなバンドをトリに持ってくること自体、わりと勇気がいると思うんですよ、だから去年、そのオファーを受けたときは使命感をすごく感じましたね。変な話、ピザ・オブ・デス所属のバンドだけをいいスポットに置くこともできると思うんですよ。でも、サタニックってそういうフェスではない。いろんな若手のことも絶対チェックしてるし、実際、今日のオープニングアクトにPROMPTSを出したりとか、シーン自体をもっと盛り上げようっていう思いが根本にあるのをすごく感じるんで、そういうところはリスペクトしますね。ただ単に“このバンド呼べばお客さん入るやろ”じゃなくて、I.S.O.さんは“このシーンにとって正解だ”と思うことをしっかりやってる方やなって。
──話は変わりますけど、Crossfaithってもう10年以上ずっと海外を飛び回ってるじゃないですか。海外でのライブもみなさんにとっては欠かせない活動なんでしょうか。
Koie:そうっすね、Crossfaithを始める前のバンドからTeruとギターのKazukiとは一緒で。その頃から洋楽を聴いたり、海外のアーティストが活躍してる映像を海賊盤から何から掘ってたんで、若い頃からただただ海外に行ってライブしたいっていう本当にピュアな気持ちでやってるところがあるし、今も海外でもっと活躍していきたいっていう思いはありますね。それに、日本でもデカくなって海外でもデカくなってっていうことを繰り返していけば、もっとたくさん仲間が増えると思うし。だから、海外に行くことは生活の一部に近かったですね、コロナ前までは。
──海外に出るとしばらく日本を空けることになるじゃないですか。そういうことに対する不安はないんですか。
Koie:全くないことはないですけど、海外に行って日本のサムライ魂…って言ったらダサいですけど(笑)、そういうのを背負って海外に行ってる姿を日本にいるファンやバンドに見せたいっていうのもあって。今年はPaleduskとかSiMとかMAN WITH A MISSIONとかONE OK ROCKも行ってたりしますけど、俺らが初めて海外に行き出した頃はそういう状況は全くなくて、今はちょっとずつ浸透していってるので、自分たちもどこかで力になれたのかなって自負している部分はあります。
──今後もPaleduskみたいな若いバンドがどんどん海外へ出て行くと思うんですけど、彼らに向けて何かアドバイス的なものはあったりしますか。
Koie:まあ、細かいアドバイスならありますけど、結局は自分たちで行って自分たちで感じたことをトライ&エラーしていくしかないというか。俺らも初めてUKに行ってライブをしたときは、何もわからんままライブが終わって、それで2日目はセトリをガラッと変えたことで、初めてお客さんをロックできて。そういう経験を自分の肌で感じてやるしかないと思います。
──教科書はないと。
Teru:そう。あと、ロシアで赤色と青色のウォッカが出てきたら飲まんほうがいい。
──あはは!
Teru:それのせいでうちのTatsuyaが空港でぶっ倒れた。
Koie:俺も倒れた(笑)。ロシアには気をつけろ!
──印象に残ってる海外のフェスってどういうのがあります?
Koie:いっぱいあるんですけど、おもろいので言ったらロシアの<Taman Festival>。ロシアのリゾート地みたいなとこでやってるフェスなんですけど、ギャング系のバイカーの人らがやってるフェスで、ライブの合間にバイクをステージ前に集めて、みんなでずっとエンジンふかしてるんですよ。
──へぇ~!
Koie:そのせいで 俺らの出演時間がマジで3時間ぐらい押すっていう(笑)。でも、主催者からしたら「こっちがメインやから」みたいな。でも、海外は日本のフェスよりも全然自由やと思いますよ。日本はフェスを開催するまでに守らないといけないことがたくさんあるじゃないですか。そういうのが海外だとわりと緩いんかなっていうイメージはありますね。
──さて、みなさんは今後、フェスの出演が続々と続いていくわけですけど、今後の活動はどんなふうに考えていますか。
Koie:ライブ活動は今日から本格的に戻っていくので、まずは全国各地を飛び回って“Crossfaithが帰ってきたぞ”っていうのを届けつつ、新しい武器(曲)も作って。ただ帰ってきただけっていうのも嫌なんで、さらにワンランク上がって、スケールアップしていきたいですね。
文・撮影◎阿刀大志
◆BARKS内<SATANIC CARNIVAL '23>特集
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■<SATANIC CARNIVAL 2023>
6月18日(日) 幕張メッセ国際展示場 9-11
▼6月17日(土)出演者
AFJB
バックドロップシンデレラ
The BONEZ
Crossfaith
Dizzy Sunfist
Dragon Ash
ENTH
Fear, and Loathing in Las Vegas
FOMARE
ハルカミライ
HAWAIIAN6
Ken Yokoyama
locofrank
MONGOL800
ROTTENGRAFFTY
SHANK
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
Survive Said The Prophet
Track's
WANIMA
Prompts (O.A.)
▼6月18日(日)出演者
04 Limited Sazabys
10-FEET
coldrain
Crystal Lake
dustbox
Fire EX.
GUMX
G-FREAK FACTORY
花冷え。
HEY-SMITH
LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS PLUS
マキシマム ザ ホルモン
NOISEMAKER
OVER ARM THROW
RAZORS EDGE
SAND
SHADOWS
SiM
Suspended 4th
Hi-STANDARD
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