【対談・短期連載Vol.1】メリーのガラ × [ kei ]、イベント＜魑魅魍魎2＞開幕直前に語る「初日の客演は一番刺激をもらえる人」

■セッションもやるんですよ
■その日僕はメリーのギタリストになります

──客演のラインナップの写真だけを見ると、[ kei ]さんの写真だけ爽やかだから“魑魅魍魎”感が薄いように見えますが。

[ kei ]：でも実は僕は超ダークなんですよ。結構悪魔みたいな感じだったり、地獄みたいな感じだったりするんで、そういう面ももしかしたらわりとナチュラルに見せられるんじゃないかなって思っています。ルーツにそういう部分があるんで。爽やかそうに見せて、一番の地獄を見せられたらなと。

ガラ：おっ！いいね、いいね（笑）。

──メリーのほうはどんなセットリストで挑む予定ですか？

ガラ：やっぱり[ kei ]を迎えるっていうことで、お互いに繋がりのある曲だったり、あとメリーにとってコロナ禍以降初の声出しライヴになるので、お客さんと一緒に歌いたかった歌や、『Strip』というアルバムも出したので、そこからいろいろとやっていきたいなと思っております。

──セッションもあったりしますか？

ガラ：やるんですよ。[ kei ]に連絡して「一緒にやろう」って言ったら、二つ返事でOKしてくれて。この2バンドの関係性とかもすごく考えてくれて、「その日、僕はメリーのギタリストになりますので」って。その気持ちがすごく嬉しくて、すぐにメンバーとグループ通話しちゃいました。「[ kei ]がこんなこと言ってくれてるんだけど」って。

[ kei ]：おこがましいんですけどね。それこそ時代も同じだから、ちょっとした“IF”じゃないですか。せっかくセッションするんだったら、メリーになってみたいっていう気持ちもあるので、そうなれば面白そうだなと。あのメリーの音楽世界の一部として、“どうなるんだろう？”って自分も楽しみたいし、めちゃくちゃにしましょう（笑）。


──それでは、お互いにこれから望むことはありますか？

ガラ：[ kei ]には今のままでいてほしいですね。音楽に対してめちゃくちゃ真摯に向き合っているし、そういうところを俺ももっと勉強したいなって思うし。“自分はこんなもんじゃない”って思っているのか、“まだまだできる”って思っているのかわからないけど、どんどん新しいことをやろうとしている姿勢は、すごく見習わなきゃなって思う。今、こんな世界観を出せるギタリストってなかなかいないじゃないですか。独特の雰囲気を持っているので。この対バンを機会に、新しい世界へお互いに行けたらいいなと思っています。

[ kei ]：メリーはいろんな危機も苦難も乗り越えてきていて、4人になってからのステージを観に行くと、より強くなった部分があると思ったんですよね。だからメリーにはこのまま突っ走ってほしいですよね。バンドとしてはもう22年とかですよ。バンドが22年続くって、普通に考えたらおかしいですからね。本当に奇跡だと思うんですよ。そして、まだそれを続けようとしているところがすごい。そしてガラさんには、僕なんかが言うことじゃないですけど、自由にいてほしい。ガラさんが考えるように、ガラさんが好きなようにやってほしい。ガラさんってすごく優しいんですよ。知ってるバンドマンの中で一番優しいかもしれないと思うほど。誰かと仕事をする時も、その人が何を望んでいるのか汲み取ってくれるし、だからこそたくさんの人に愛されている部分はあると思うんですけど、時々、“アーティスト＝ガラで突っ走ったらいいじゃないですか”って思うことがあるんです。いろんなものを背負っていると思うし、バンドを引っ張っていく側として、“これでいいのかな？”って思う時には、後輩ではありますが僕に連絡してほしいです。そしたら僕が代わりに電話を掛けますから、トミー(フリーウィル代表取締役)さんに（笑）。

ガラ：そういう意味では本当に俺よりも[ kei ]は自分に正直だし、自分に自信を持っているし、ストレートだよね。自分がどう生きたいのか、ちゃんと周りを納得させるものを持っているって、すごい強いなって思う。そういう意味で、ミュージシャンって[ kei ]みたいな人なんだろうなって思う。

[ kei ]：先輩だし、もちろんリスペクトしているんですけど、お互いに元気づけたり勇気づけたりできる、そういう関係でいられたらいいですね。今回誘っていただいて、本当に嬉しかったです。ありがとうございます。

ガラ：ありがとう。よろしくお願いします！

取材・文◎大窪由香




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