J Jazz Masterclass Seriesより、レジェンド・鈴木勲、冨樫雅彦、市川秀男、塩本彰らによる『Approach』リリース

ポスト
▲市川秀男 Photos courtesy of Shigeru Uchiyama / Whisper

BBE MusicのJ Jazz Masterclass Seriesの最新版として、和ジャズのレジェンド3名とプロ・キャリアをスタートさせたばかりの若手ミュージシャンを組み合わせた快作『Approach』がリリースされる。

◆J Jazz Masterclass Series 関連画像

BBE Musicが日本のジャズ史の黄金時代と評されている60年代後半から80年代の前半までにリリースされたレアなモダン・ジャズの諸作品の再発を行う2018年からスタートしたプロジェクトが“J Jazz Masterclass Series”だ。

▲冨樫雅彦 Photos courtesy of Shigeru Uchiyama / Whisper

1986年に録音/発売された本作は、洗練さと実験性が絶妙なバランスで注入された作品で、静かなアンビエントな瞬間、轟音やダイナミックな爆発的なエネルギーがバランスよく配置されている傑作と言われている。ジャズベースの巨匠・鈴木勲、ジャズドラムのアイコン・富樫雅彦、鍵盤の達人・市川秀男、そして新人のギタリスト・塩本彰の4人編成が、5曲に渡り一流のパフォーマンスを披露し、個々の才能がひとつのアンサンブルとして発揮されている。

▲鈴木勲 Photos courtesy of Shigeru Uchiyama / Whisper

「Make Trip」の曲で幕を開け、市川の穏やかなイントロから一転、鈴木のベースがバンドを牽引し、富樫のドラムとパーカッションを軸にしたソロがアウトロへと続く。哀調を帯びたブルージーな「Otari」が続き、市川のピアノが鈴木と富樫のリズムの間を縫うように流れる。冨樫作の「East Words」では、ピアノ、ベース、ドラムが絡む美しい変調のイントロから、朝焼けのような清々しさと明るさで曲が始まり、市川のピアノと富樫のパーカッションが織り成す、低音の響きが特に印象的な一曲となっている。そして「Mysterious」で作曲者の鈴木はアルコ・ベースのエフェクトを駆使し、市川がシンセや電子的な質感でこの楽曲を色付け、やや実験的に展開。続く「Long Straight Road」は前衛的な一曲となっており、反復する鈴木と冨樫のリズムの上で奏でられる流麗なピアノが印象的だ。本作の幕を閉じる市川作の「Tornado」は、大胆で荒々しいピアノ・ソロで始まり、グループの自由な即興演奏が続き、富樫の独創的なドラム・ソロで再び作品を最高潮に導かれ、鈴木が再び加わって締めくくる。

なお本作は36年前のオリジナル発売以来、初めてのリイシューとなる。


『Approach』

2023年03月15日(水)
CD(国内仕様盤) BBECDJ710 ¥2,400+税
2023年03月10日(金)
CD (輸入盤) BBE710ACD オープン価格/2LP (輸入盤)BBE710ALP オープン価格
BBE

■Tracklist
1. Make Trip
2. Otari
3. East Words
4. Mysterious
5. Long Straight Road
6. Tornado

◆BBE Music オフィシャルサイト
この記事をポスト

この記事の関連情報