デヴィッド・ボウイ、ザ・ローリング・ストーンズ、ピンク・フロイド……時代を彩る名曲と共に描かれる“ある一家”の物語『C.R.A.Z.Y.』

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アカデミー賞3部門受賞の『ダラス・バイヤーズクラブ』、ヴァネッサ・パラディ主演の『カフェ・ド・フロール』他、数々の名作を世に送り出してきたジャン=マルク・ヴァレ監督。

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2021年12月、その生涯を終えた監督の『C.R.A.Z.Y.』を2022年7月29日(金)より劇場公開。2005年の公開時にはカナダの映画賞を筆頭に38もの映画賞を獲得、米映画評論サイト「Rotten Tomatoes」では100%を記録し続けている本作。シャルル・アズナヴール、デヴィッド・ボウイ、ローリング・ストーンズらの時代を彩る名曲が、登場人物の心情や空想、動揺や隠された思いまでをも我々に伝える。

この度、思春期を迎えたザック(マルク=アンドレ・グロンダン)を主人公とする本編映像が到着。バイクで家を去る天敵の次男レイモンを見送ったザックは、彼のタバコを拝借。ベッドに唾をお見舞いし、バイクにまたがる。願うは従妹ブリジットと、15才を祝うクリスマスパーティーで紹介された彼女のダンスパートナー兼恋人のポールに再び会うこと―。ザックの祈りが天に届いたのか、赤いワンピースを着たブリジットに偶然遭遇する。「すごく変わった」「髪をどうしたの?」という質問に照れくさそうに応えるザックだったが、やがて彼女の「新しいダンスパートナー」エミリオがやって来ると、表情が曇り始め……。


本編中に流れるのはパッツィ・クラインの「クレイジー」。伸びやかな歌唱とメロウな曲調が印象的な楽曲だが、「I’m crazy for feeling so lonely(寂しくてたまらない)」から始まる、恋の終わりを嘆く独白が歌われている。使われ方も意味深長ながら、映画本編のタイトルともリンクする一曲。ぜひスクリーンでも楽曲とタイトルに注目してほしい。

そして、本編をいち早く鑑賞した著名人からのコメントが到着。個人的な体験、音楽、家族のドラマなど、様々な切り口から本作の魅力が伝わるだろう。


■コメント

7歳年上の兄を亡くした女装癖の僕にとって、厳格な父、優しい母、そして姉姉、従兄弟とオーバーラップして、いやホンマ正に、実に心に響く興味深い映画だった。そして!あのロイ・ブキャナンの「メシアが再び」他ロックの名曲の使い方が抜群のタイミングで最高に響く、何度見ても発見がある、実に深い深い名作と出逢ってしまった、ぞ、これは!!──ROLLY(ミュージシャン)

「映画は総合芸術」。本作はこの言葉に恥じない程、有機的に音楽が作用します。
ストーンズ、ピンク・フロイド、ボウイ、そしてパッツィー・クライン。映画総体としても傑作ですが、一方で良質な「シネマ的な音楽体験」もできる稀な作品です。──みのミュージック(YouTuber/アーティスト)

まるで私自身の生涯を見ている様!
特にオネショを神頼みするあたり!!!笑
人は生まれる前から運命があり、親や兄弟は生まれる前から縁がある。
誰にでも心当たりのあるエピソードの数々。
監督が描き続けた原点。
D.ボウイと同じく彼も使命感を持って表現者となっていったのでしょう!──ヴィヴィアン佐藤 (美術家/ドラァククイーン)

分かり合えない。でも帰る場所はそこしかない。家族。外の世界。つらい。やっぱ帰りたいや、僕。
あったかい?つめたい?家族って変。『C.R.A.Z.Y.』観てぐっときて、盆はちゃんと実家に帰ることにしました。──夏目知幸(ミュージシャン)

『C.R.A.Z.Y.』

2022年7月29日(金)より
新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷他にてロードショー

監督:ジャン=マルク・ヴァレ『ダラス・バイヤーズクラブ』  出演: ミシェル・コテ、マルク=アンドレ・グロンダン、ダニエル・プルール2005/カナダ/フランス語、英語/カラー/129分 映倫:PG12 後援:カナダ大使館、ケベック州政府在日事務所

【ストーリー】1960年代の保守的な家庭で、5人兄弟の4男として育ったザック。「特別な子」と呼ばれた彼は、軍で働き音楽を愛する父親と過保護気味の母親、それぞれ文武に秀でた兄2人、問題だらけの次男を観察しながら幼少期を過ごす。やがて思春期に足を踏み入れる1970年代。ザックは同性に惹かれ始めた自らのアイデンティティと、男らしくあれという父親の価値観の間でもがくようになる。

◆『C.R.A.Z.Y.』 オフィシャルサイト
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