【速レポ】<京都大作戦2022>Ken Yokoyama、「また来年、ここで声出して会えたらいいな!」

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<京都大作戦>のジングルの直後、SEもなく、手を振ってステージに現れたのはKen Yokoyamaのメンバー。メンバーはもちろん横山健(Vo,G)、Minami(G)、Jun Gray(B)、Eiji(Dr)の4人だ。リラックス具合というか、フェスであってもライブハウスそのままのムードがいい。

◆Ken Yokoyama ライブ写真

「東京から来たKen Yokoyamaです。ちょっと雨がポツポツ来たね。そのぐらいのほうがしのぎやすくていいかな。今日が<京都大作戦>4日目で、連日参加している方は疲れてるだろうから、休み休み、最後までケガのないようにね」──横山健



直後、日の丸を振って、マントのように国旗を背負った横山健。

「東日本大震災、コロナ、元首相が銃弾に倒れる。今日は参議院選挙。いろいろある中で、なにが正しくて、なにを信じればいいのか不安にもなるよな。でも間違いないことは、今日ここでたくさん音楽が鳴って、君らはこの場所にいるってこと。それを楽しんでくれ。それと同時に、俺らは今、すごい時代を生きてるんだってことを、頭の片隅に置いといてくれよな」──横山健





横山健がこの場で選んだ1曲目は、音楽や歌への感謝を素直に形にした「Maybe Maybe」だった。音が鳴った直後、掴んだ。この場所にいるオーディエンス全員の気持ちを強く。コブシを上げ、曲に全身をゆだね、横山健の歌に気持ちを重ねる。ステージ上では、横山健の歌にMinamiがハーモニーを重ね、Jun Grayはジャンプを決め、オーディエンスの気持ちをさらに高揚させていくばかりだ。ドラムを叩くEijiはKen Yokoyamaエンジンでもある。フロントに立つ3人の後ろからストロングなリズムを刻み、3人を煽りながら曲にタフな生命力も与え続ける。

ステージに出てきたときこそリラックスムードだったが、ひとたびライブとなれば、メンバー全員の表情が違う。とくに今日は、曲やプレイへの入り込み方と、表情の真剣ぶりが印象的でもある。冒頭のMCで横山健が触れたように、様々な事柄がありすぎて混乱だってする昨今だ。だからこそ気持ちを救い出し、ときにはいい方向へと奮起もさせてくれる音楽や歌。しっかりと伝えるためにKen Yokoyamaはここにやってきたのかもしれない。MCで話す内容はもちろん、選んだ曲、曲順の組み立て、ひとつずつの歌詞や音、全てがKen Yokoyamaからの熱いメッセージだ。



のっけから気持ちを掴まれたオーディエンスは、曲が進むたび、さらに心をいい意味で乱されていく。なにしろKen Yokoyamaというバンドの演奏クオリティがハンパじゃないからだ。バンド自身、この2年でライブ1本ずつの貴重さを改めて噛みしめながら、演奏の質をさらに高めることに精力を注いできた。その回答として、Ken Yokoyamaはバンド感の高さで圧倒しまくっている。コブシを上げることも忘れ、演奏するメンバーの一挙手一投足に食らいつくオーディエンスの姿もあった。

「この<京都大作戦>には、ほんと、よく呼んでもらって。思い入れがないつもりでいたんだけど、今日、出演前にステージの裏に来たら、ガラにもなく“おっ、<京都大作戦>に来たな。来ました、来ました!”って感じがあってさ。さらにここで、こうやってみなさんの様子を見ていると、なぜか毎年、ここだけは変わらないようで。本当は変わってるんだけどさ、変わってないんじゃないかって気分にさせられるよ。今年は4日間、開催されて良かったね、ほんとに。10-FEETの人徳かな」──横山健



言葉のたびに太陽が丘から拍手もあがる。ところが次の瞬間、横山健はニヤリと笑って言葉を続ける。

「去年、4日間あって、2日間飛んだのも10-FEETの人徳かな(笑)。台風で大変なときもあったね。このフェスをなんていうバンドが主催しているかわかんないんですよ、僕は。でも主催するバンドは頭が悪いと思うんだよね。なんでさ、台風が多い時期に、しかもこんな整備もされてない田んぼみたいなところでフェスやんのかなって。主催バンドとは面識ないんだけど、ちょっとみなさんの前で言っておきたいんだけど、バカなんだと思うよね(笑)。でも毎年、楽しくやらせてもらってます」──横山健

これもやっぱり言うたび笑いが起こる。

「みんな、いろいろあるけど、めげずにやっていこうな。ここにいる人はわかっているだろうけど、“この先、日本や世界はどうなっちゃうの?”って人がいたら、そいつに伝えておいてくれ。ロックンロールを聴け!って」──横山健

こうして続いたのは「I Won't Turn Off My Radio」。疾走しながら、しかしメロウさや甘酸っぱさも、キャッチーなメロディもここにある。あるいは中盤ではジャジーなテイスト漂うライブアレンジも。Ken Yokoyamaのロックンロールは、心も豊かにさせながら刺激してくれる。


HUSKING BEEのカバー「Walk」を力強く決めた後、フェスを開催してくれた10-FEETに感謝するKen。自ら拍手し、オーディエンスもからも拍手が巻き起こった。するとハンドクラップのようになって、鳴り止むことがない。

「待って、なんのノリ?(10-FEETに)出てこいってこと? バンドキャリアは俺のほうが長いし、むしろ全然上だし。でも、彼らのことはすごい尊敬しているよ」──横山健

再び拍手が巻き起こる太陽が丘だった。そんなみんなに向けてKen Yokoyamaがこの日、ラストの曲として選んだのは「Punk Rock Dream」。夢を抱き、強く思えば、それを現実にすることだってできる。そんな思いも込められた曲を歌い、そしてギターリフを刻む横山健。Ken Bandも力のこもった表情で音を通してメッセージを叩きつける。エンディングでは、日の丸国旗を掲げるKenがステージにいた。

「また来年、ここで声出して会えたらいいな!」──横山健


取材・文◎長谷川幸信
撮影◎瀧本 JON...行秀/青木カズロー

セットリスト

1. Maybe Maybe
2. Save Us
3. Running On The Winding Road
4. 4Wheels 9Lives
5. I Won't Turn Off My Radio
6. Walk
7. Punk Rock Dream

■10-FEET主催<京都大作戦2022 〜今年こそ全フェス開祭!〜>MISSION IMPOSSIBLE-KYOTO 2022 ~Hope for whole day festivals this year!~

2022年7月02日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2022年7月03日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2022年7月09日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2022年7月10日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
open9:30/start11:00

■出演アーティスト ※50音順■
▼7月02日(土)
【源氏ノ舞台】打首獄門同好会 / ウルフルズ / SHISHAMO / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / HEY-SMITH / ROTTENGRAFFTY
【牛若ノ舞台】Unblock / Suspended 4th / NAMBA69 / HERO COMPLEX / 夜の本気ダンス / LABRET
▼7月03日(日)
【源氏ノ舞台】Creepy Nuts / G-FREAK FACTORY / SiM / 四星球 / 10-FEET / ヤバイTシャツ屋さん / WANIMA
【牛若ノ舞台】Age Factory / THE冠 / SHADOWS / SHANK / Hakubi / LONGMAN
▼7月09日(土)
【源氏ノ舞台】ACIDMAN(出演キャンセル) / The BONEZ / サンボマスター / 10-FEET / Dragon Ash / Vaundy / My Hair is Bad / ROTTENGRAFFTY
【牛若ノ舞台】上江洌.清作&The BK Sounds!! / go!go!vanillas / SHE'll SLEEP / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / Dizzy Sunfist / NOISEMAKER
▼7月10日(日)
【源氏ノ舞台】クリープハイプ(出演キャンセル) / Ken Yokoyama / 湘南乃風 / 四星球 / SUPER BEAVER / dustbox / 10-FEET / マキシマム ザ ホルモン
【牛若ノ舞台】KOTORI / Saucy Dog / SHIMA / TETORA / Paledusk / HOTSQUALL
※アーティストは都合により変更になる場合がございます。その際チケット代金の払戻しは行いませんので、予めご了承下さい。

▼チケット料金
1日券 8,778円(税込) /前2日券 17,556円(税込) /後2日券 17,556円(税込)

▼チケットに関するお問い合わせ
(問)インフォメーションセンター(平日のみ)
https://ticket.kyoto-daisakusen.kyoto/contact

▼公演に関するお問い合わせ
(問)サウンドクリエーター https://www.sound-c.co.jp/contact/
電話でのお問い合わせ:06-6357-4400 (月・金12:00~15:00 ※祝日を除く)

【京都大作戦2022 新型コロナウイルス感染症対策について】
「京都大作戦2022」では、新型コロナウイルス感染症の予防と感染拡大防止及び、お客様・出演者・スタッフの安全を確保するべく、感染症対策ガイドラインを定め、対応に最善を尽くして参ります。チケットのご購入ならびにご来場に際しましては、必ずご確認いただき、ご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。(オフィシャルサイト掲載文言抜粋)
京都大作戦2022 新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン:https://kyoto-daisakusen.kyoto/22/guideline/

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