Waves、カンタン操作のボーカル用ノイズ除去プラグイン「Clarity Vx」
Wavesから、宅録にうれしいノイズ除去プラグインが登場。AIの力でボーカルやナレーションからバックグランドノイズを取り除くことができる「Clarity Vx」と、その上位製品となる「Clarity Vx Pro」がリリース。それぞれ80% OFF、69% OFFの期間限定価格で提供中だ。強力なノイズ除去機能に加え、3,828円という低価格(Clarity Vx)で、SNSを中心に宅録だけでなく映像制作をする人にも話題となっているプラグインを実際に試してみた。
「Clarity Vx」は、AIの力でノイズを取り去る新技術「Waves Neural Networks」を搭載。AIによるノイズ除去というとノイズのプロファイルの「学習」に時間がかかるというのが一般的だが、本プラグインはこのWaves Neural Networksのおかげで学習時間は不要。何十万ものボーカル録音のオーディオファイルが供給され、機械学習と細心の注意を払った人間の評価を組み合わせて、ボイスとアンビエンスの違いを認識するように訓練されているという。
理屈は難しく見えるが、プラグインの操作はいたってカンタン。ノブを一つ回すだけで驚くほど強力にノイズを消して、声だけを残してくれる。
▲中央の円がメインコントロールノブ。右に回せばノイズが消えて声だけが残る。左のNeural Networksは2つを切り替え。Broad 1では複数の人の声があればそれらも残す、Broad 2はノイズがひどい場合または複数人の音声のうちメインの話者だけを残すのに適している。右のウィンドウはプリセットブラウザー。ステレオイメージの調整も行える(冒頭の画面がステレオモード)。
試しに宅録でありがちなシチュエーションで何パターンか録音してみたが、エアコンの送風音やパソコンのファンのノイズ、さらには電子レンジのブーンという動作音までバッサリと消える。なんともお手軽&うれしい結果。ノイズ除去プラグインの中は強力にかけると人の声に影響を与えてしまい鼻のつまったような声になったりするものもあるが、Clarity Vxではそうしたこともない。
続いては、車が行き交う交差点そばで収録したソース。エアコンやファンなどの持続するノイズとは異なる、不規則なノイズで試そうというわけだ。ノブを右に回していくと車の音はどんどん小さくなっていき、フルの100に回すと走行音や風の音がまったく聞こえなくなる。これにはかなり驚いた。これまでのソースと違って、フルにすると声質が変わってしまいさらに不自然な残響のような音が加わっているのが気になったが、70ぐらいの位置なら声はそのまま。現場の雰囲気をある程度残しつつ、ナレーションを聞きやすくするという用途にはバッチリだ。
▲Clarity Vx Proは複数のノイズ除去タスクを1度に実行可能。ノイズから音声を下げたり取り除いたりすることができるアンビエンス・キーピングや4つの独立したバンドによるプロセス量、ソロ、デルタ、バイパス、ピュアゲイン調整、VCAコントロールなど高度なコントロールを実現。
上位製品の「Clarity Vx Pro」ではマルチバンドでの処理制御をはじめとした高度な設定が可能。逆にアンビエンスを残して「ボーカルを消す」という処理も行える。
製品ページでは、エアコンやドライヤーのノイズ、街中での収録などさまざまなシチュエーションでの効果が動画で紹介されているので、実際のサウンドはそちらでチェックしてほしい。また、どちらも体験版が用意されているので、自分で実際にその実力を確かめることも可能だ。現在のお得な価格は期間限定なので、気になる人は早めのチェックを。
製品情報
通常価格:19,030円(税込)
期間限定価格:3,828円(税込)
◆Clarity Vx Pro
通常価格:101,970円(税込)
期間限定価格:31,746円(税込)